AI / データ領域

IoTエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性から必要なスキル・資格、未経験ロードマップまで解説

IoT(Internet of Things)の普及が進むなか、IoT機器やソフトウェアを開発する技術者のニーズも高まっています。

毎日の生活が便利になればなるほどそれを実現する職業の重要性も強まります。

制御・組み込みシステム、ネットワーク・インフラ、アプリ開発、セキュリティ、機械学習・AIなどエンジニア・プログラマーとしての経験を活かしIoT分野への挑戦を検討する方も多いのではないでしょうか。

今回は、そのような「IoTエンジニア」の仕事内容、年収、必要なスキルを解説し、転職や独立に役立つ資格についても紹介します。

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目次

IoTエンジニアとは?その定義と基本概念

IoTエンジニアとは?その定義と基本概念

IoTエンジニアは、IoT製品やIoT技術を利用したシステムの開発をおこなう技術者です。

あらゆるモノとインターネットを接続することで遠隔操作やモニタリングが可能となり、クラウドやAI技術の発展とともに需要が高まっています。

そもそもIoTとは?

IoT(Internet of Things)を日本語に訳すと「モノのインターネット」です。

PCやスマートフォンなど情報端末に限らずあらゆるデバイスがインターネットと接続するといった意味になります。

センサーなどから取得した情報をネットワークを介してクラウドに保管したり、離れたところにいながら情報を把握し、利便性の向上や危機管理などをスムーズに行うことが期待されています。

例えば家のドアや窓、ガス・電気の状況をインターネットを活用して遠隔から把握できるIoT環境を整えておけば、ドアの施錠をしっかり行ったかどうか、不審者の侵入がないか、子供がちゃんと帰宅しているかを把握することができます。

またガス漏れなどの問題が出てないかを確認することも可能です。これは火事を防ぐだけではなく、高齢者や幼い子供がいる家庭の安全を保つ上でもとても重要な機能です。

ただこうしたIoT技術に関するソフトウェアの開発やデバイスの設計、ネットワークの構築には専門家の技術と知識が欠かせません。その役割を担うのがIoTエンジニアというわけです。

IoTエンジニアの定義と役割

IoTエンジニアとは、前述した「モノのインターネット」を実現するために、ハードウェア機器の設計からネットワークの構築、クラウド環境へのデータ保存、そしてアプリケーションとの連携までを一貫して設計・開発するIT技術者のことを指します。

一般的なエンジニアがWeb上やシステム内で仕事が完結するのに対し、IoTエンジニアは現実世界の物とインターネット空間を橋渡しする役割を担います。

担当する工程は企業やプロジェクトによって幅がありますが、代表的な役割は次の通りです。

工程 役割
企画・要件定義 どのデータを取得し、何に活用するかを事業側と一緒に設計する
デバイス設計・実装 センサーやマイコンを選定し、組み込みソフトを開発する
通信・クラウド連携 デバイスとクラウドをつなぎ、データを収集・蓄積する基盤を構築する
データ活用・保守運用 収集したデータを可視化・分析し、継続的にシステムを改善する

IoTエンジニアと「組み込みエンジニア」の3つの違い

IoTエンジニアとよく混同される職種に「組み込み系エンジニア」があります。

モノにプログラムを書き込む点では同じですが、求められるスキルの範囲が大きく異なります。違いを以下の表にまとめました。

比較対象 IoTエンジニア 組み込みエンジニア
開発対象 機器単体だけでなくクラウドやスマホアプリ等も含む 家電や自動車など機器単体を動かすシステム
開発目的 集めたデータをもとに新たな価値・サービスを生み出す 機器を仕様通りに正確・安定して動作させる
要求スキル 組み込み知識に加え、通信規格・クラウド・データ分析まで幅広く必要 C言語・C++、ハードウェア制御、リアルタイムOS

このように、組み込みエンジニアの技術を土台としながら、クラウドやネットワークへの拡張性を持たせた上位の役割がIoTエンジニアであると言えます。

IoTエンジニアの将来性は?「やめとけ」と言われる噂の真相と今後の需要

IoTエンジニアの将来性は?「やめとけ」と言われる噂の真相と今後の需要

IoTエンジニアは非常に注目されている職業ですが、インターネット上では「やめとけ」といった声を目にすることもあります。

しかし結論から言えば、それは業務の幅広さに対するハードルの高さから生じた誤解であり、IoTエンジニアの将来性は極めて高く、需要が尽きることはありません。

その理由と、ネガティブな噂の背景にある誤解について解説します。

IoTエンジニアの将来性が極めて高いと断言できる3つの理由

IoTエンジニアの将来性をが極めて高いと断言できるのには、以下の3つの理由があります。

  • あらゆる業界でのDX・スマート化の加速
  • 5G/6G通信の普及とAI技術との融合
  • 慢性的なIoT専門人材の圧倒的不足

それぞれ解説します。

あらゆる業界でのDX・スマート化の加速

現在、IT業界だけでなく、製造業のスマートファクトリー化、農業の自動収穫・監視システム、医療現場での遠隔モニタリングなど、あらゆる業界でDX・スマート化が推進されています。

これまでIoTと縁が薄かった業界でも、データ活用による効率化・省人化のニーズが高まっており、業界を問わずIoTエンジニアの需要は爆発的に増加しています。

5G/6G通信の普及とAI技術との融合

高速大容量・低遅延を実現する5G、さらには次世代の6G通信網の普及により、これまで不可能だったリアルタイムの動画解析や自動運転技術が現実のものとなっています。

デバイス側でリアルタイムに推論処理を行う「エッジAI」の活用も広がり、IoTとAIを組み合わせた「AIoT」と呼ばれる領域の需要が高まっています。

通信とAIの進化がかけ合わさることで、IoTエンジニアに求められる技術の幅もさらに広がっていくと考えられます。

慢性的なIoT専門人材の圧倒的不足

多くの業界でIoTの開発が進められていることに対して人材の供給が不足していることが最大の原因です。

成長市場であるIoT市場は2019年で16.4兆円ともいわれており、簡単に言ってしまえば急速な需要の増加にIoT技術者の供給が追いついていないわけです。

さらにIoTそのものがまだ新しく、これからシステムやソフトウェアの開発体制を整備していかなければならない側面があります。

そのため豊富な経験を持つエンジニアが少なく、各業種・企業の間で優れた人材の争奪戦を繰り広げているような状況になっているのです。

IoTエンジニアはやめとけと言われるのはなぜ?背景にある誤解

将来性が高いにもかかわらず「IoTエンジニアはやめとけ」と言われるのには、以下のような理由があります。

  • 学習範囲が広く、習得に時間がかかる
  • 新しい分野のため、情報や教材が比較的少ない
  • 未経験歓迎の求人が少なく、転職のハードルが高い

確かにIoTエンジニアは、組み込み開発だけでなく、ネットワーク、クラウド、セキュリティ、AI・データ分析など幅広い知識が求められるため、他のエンジニア職と比べても習得すべきスキルは多い職種です。

しかし、これらはIoTエンジニアをやめたほうがよい理由というより、専門性の高い職種であることの裏返しともいえます。

参入障壁が高いからこそ経験者は市場で高く評価されやすく、希少性の高い人材として高年収や好条件の求人に出会える可能性も高まるのです。

IoTエンジニアの具体的な仕事内容と活躍する業界

IoTエンジニアの具体的な仕事内容と活躍する業界

IoTエンジニアは、センサーやデバイス、ネットワーク、クラウド、アプリケーションなど、複数の技術領域を組み合わせてIoTシステムを開発する職種です。

担当する工程や企業によって仕事内容は異なりますが、ハードウェアとソフトウェアの両方に関わるケースが多い点が特徴です。

また、単にシステムを開発するだけでなく、企画や設計といった上流工程に携わる機会も少なくありません。

ここでは、IoTエンジニアが担当する代表的な業務と、活躍している業界について詳しく解説します。

IoT開発を網羅する4つの領域

IoTエンジニアが担当する業務は、大きく分けて以下の4つの領域に分類されます。

デバイス開発

センサーやカメラ、マイコンボード(Raspberry Piなど)といったハードウェア側の設計やプログラミングをおこないます。

現実世界のデータ(温度、湿度、映像など)を正確に読み取り、デジタルデータに変換するための制御システムをC言語やC++などで開発します。

ネットワーク・通信構築

デバイスが取得したデータを安全かつ迅速にサーバーへ送るための通信環境を構築します。

用途に応じて、Wi-Fi、Bluetooth、LPWA(低消費電力広域ネットワーク)、5G通信などの通信規格を適切に選定し、ネットワークを設計します。

クラウド連携

送られてきた膨大なデータ(ビッグデータ)を蓄積し、処理するためのサーバー環境を構築します。

近年では自社でサーバーを持つよりも、AWS IoTやAzure IoTといったパブリッククラウドのIoT向けマネージドサービスを活用して基盤を構築するのが主流です。

アプリケーション開発&データ分析

クラウドに集まったデータをユーザーが見やすいように可視化するWebアプリケーションやスマートフォンアプリを開発します。

また、蓄積されたデータを機械学習やAIを用いて分析し、機器の異常検知や自動制御といった付加価値を生み出す役割も担います。

IoTエンジニアが活躍する代表的な業界

IoTエンジニアは、IoT技術の普及に伴い、さまざまな業界で活躍しています。

特に需要が高いのは以下のような業界です。

  • 製造業:工場の自動化(スマートファクトリー)、設備の予知保全
  • 家電業界:スマート家電やウェアラブルデバイスの開発
  • 物流・運輸:配送管理、車両管理、在庫管理の効率化
  • 医療・ヘルスケア:遠隔医療、医療機器のモニタリング
  • 農業:スマート農業、環境センサーによる栽培管理
  • IT・通信:IoTプラットフォームやクラウドサービスの開発

IoTを推進するメリットは先ほど挙げたような生活の利便性の向上だけでなくビジネス面にもあります。

企業が抱えている膨大なデータをクラウド環境で一元化することで大幅なコストダウンが可能になるだけでなく、業務の効率化も可能になります。

それだけに多くの業界でこの職種が求められている状況です。

活躍する余地が大きい業界では家電業界がまず挙げられるでしょう。

先ほど挙げた一般家庭におけるIoT環境の導入の基本となるのが「スマート家電」とも呼ばれる家電たちです。

ネットと結びつくことで遠隔操作が可能になる機器を搭載する家電などの電化製品の開発が急ピッチで進められています。

それから物流や商品管理の分野でもIoT環境が求められています。

これらの業界はそれこそ膨大なデータを扱うことになりますし、単にデータを関するだけでなく共有などの管理も必要になります。

複数の支社や倉庫における商品やその出入りの状況、物流ルートなどをクラウド環境で一元化したうえでリアルタイムで把握できるようになることで大幅な業務の効率が可能になります。

またこれまでなかなかリアルタイムでの把握が難しかった遠隔地の支社・倉庫同士の情報の共有もスムーズに行うことができるようになります。

Aの地域の店舗で注文を受けた商品をBの地域にある倉庫から出荷する…といった業務をこれまでよりもコストや人員を費やすことなく迅速に行うことができるようになるのです。

膨大なデータを一元管理できる点から、複数の業種を手がけている大企業からのニーズも多いですし、もちろんIT業界でもつねによい人材が求められている状況です。

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IoTエンジニアに必要な知識・スキル

IoTエンジニアに必要な知識・スキル

IoTエンジニアに求められるスキルや経験はどのような内容でしょうか。

スキル要件や募集要項は職場により異なりますが、ITエンジニアに必要な知識はひと通り備えていることが望ましいでしょう。

【ハードウェア】制御・組み込み・電子回路の知識

センサーをはじめとしたIoTのための機能を家電やシステムに組み込む必要があるため、デバイスを操作する組み込み系の開発スキルは欠かせません。

組み込みシステムの開発では、C言語やC++、Javaなどのプログラミング言語、Linux、Window、iOS、AndroidなどOSの知識が必要です。

【通信・セキュリティ】通信規格とセキュリティ対策

IoTでは、インターネットとクラウド環境の活用が大前提であるため、ネットワークにつなげるための知識も必須です。

Wi-Fiやモバイル通信のほか、Blutoothなど無線系の通信も活用します。

リアルタイム通信などの処理をおこなう場合は、単につなげるだけでなく効率よくデータの送受信ができるような環境を築き上げる知識も必要でしょう。

また、ネットワークと接続するということは、外部からの攻撃や情報漏洩の対象となるということです。

そのため、IoT開発でも情報セキュリティへの配慮は欠かせません。

ネットワークやシステムに関しての安全性はもちろん、安定してシステムを機能させるためのインフラ知識も必要となるでしょう。

【クラウド・データ】AWS/Azureの知見とAIによるデータ解析

IoTデバイスが生み出す大量のデータを保管・活用するには、クラウドサービスの知識が欠かせません。

代表的なものとして、AWSの「AWS IoT Core」やMicrosoftの「Azure IoT Hub」、Googleの「Cloud IoT」などがあり、これらを用いたデータ収集基盤の構築スキルが求められます。

さらに、蓄積したデータをただ保存するだけでなく、機械学習モデルを用いて異常検知・故障予知・需要予測などに活用できると、事業への貢献度が高まり、市場価値を大きく高めることができるでしょう。

【ソフトスキル】複数領域を繋ぐコミュニケーション能力と課題解決力

IoT開発は一人で完結することは少なく、ハードウェア設計者、クラウドエンジニア、データサイエンティストなど様々な専門家とのチーム開発が基本となります。

そのため、異なる専門領域の言葉を理解し、プロジェクト全体を円滑に進めるコミュニケーション能力と、未知のトラブルに対処する論理的な課題解決力が必要です。

また、IoTはまだ新しい分野であるため、教科書通りには解決できないトラブルに直面することも多くあります。

原因がハードウェアにあるのか、通信にあるのか、クラウド側にあるのかを切り分けて特定する課題解決力も、IoTエンジニアならではの重要なスキルといえます。

IoTエンジニアの年収相場と市場価値

IoTエンジニアの年収相場と市場価値

最新の技術トレンドを牽引するIoTエンジニアは、市場価値が非常に高い職種です。

実際の年収相場やキャリアアップの方向性を見ていきましょう。

IoTエンジニアの平均年収はいくら?

IoTエンジニアの年収に関して、経験や業種によって大きく異なるので一概にはいえない面もあるのですが、やはり売り手市場ということもあり他のエンジニア職やAI関連職種の平均年収に比べると高めの水準になっています。

全体的な相場では300万〜700万円と幅広い求人を見かけることができますが、同じ勤続年数や年齢なら他のエンジニアと比べて100万円程度高い水準からスタートできることが多いようです。

まだIoTエンジニアで活躍している人材が少ないこともあり、未経験可の求人募集もあります。

未経験のIoTエンジニアの給料相場は、年収300万円から400万円程度です。

3年以上の経験者であれば、500万円から700万円、場合によっては1000万円をこえる求人もだされています。

他のエンジニア職種との年収比較

他のエンジニア職種と比べたIoTエンジニアの年収水準は、次のようなイメージになります。

  • Web系エンジニア:400万〜700万円
  • 組み込みエンジニア:400万〜700万円
  • IoTエンジニア:500万〜700万円(未経験は300万円台〜)
  • データサイエンティスト:600万〜1,000万円以上

同程度の経験年数で比較した場合、IoTエンジニアはWeb系・組み込み系よりもやや高めの水準で採用されるケースが多く、複数領域のスキルを掛け合わせることで、データサイエンティストに近い年収帯を目指すことが可能です。

年収700万円以上の高年収帯を目指すためのキャリア戦略

年収700万円以上を目指すうえで重要なのは、単一領域のスキルだけでなく、複数領域を掛け合わせた専門性を持つことです。

例えば「組み込み×クラウド」「通信×セキュリティ」「IoT×機械学習」のように、2つ以上の領域を横断できる人材は、代替のきかない存在として評価されやすくなります。

また、要件定義やアーキテクチャ設計といった上流工程の経験を積むこと、プロジェクトマネジメント経験を積んで開発チームを率いる立場になるなど、専門性を深めながら担当領域や責任範囲を広げていくことも、高年収帯を目指すなら必須と言えるでしょう。

未経験から将来性豊かなIoTエンジニアを目指す実践ロードマップ

未経験から将来性豊かなIoTエンジニアを目指す実践ロードマップ

未経験からIoT領域に挑戦する場合、知識を固めるよりも「実際にモノを動かす」経験が何よりも重要です。

以下の4ステップで基礎を固めていきましょう。

ステップ1:電子工作キットで実際に手を動かす

まずはRaspberry PiやArduinoといった電子工作キットを使い、LEDの点灯やボタン操作など簡単な回路を実際に動かしてみることから始めましょう。

座学だけでなく、実際にモノが動く体験を積むことで、IoT開発の全体像をつかみやすくなります。

ステップ2:PythonまたはC言語を学び、センサー制御を体験する

次に、PythonまたはC言語を学び、温度・湿度センサーや人感センサーなど簡単なセンサーの値を読み取るプログラムを作成してみましょう。

Pythonは学習コストが低く初心者向き、C言語は組み込み現場での実務に直結しやすいという特徴があるため、自身の目指す方向性に応じて選ぶとよいでしょう。

ステップ3:取得データをクラウドへ送信し、可視化する

センサーから取得したデータを、AWS IoT Coreや無料のIoTクラウドサービスなどへ送信し、ダッシュボード上でグラフとして可視化してみましょう。

この工程を体験することで、デバイス・ネットワーク・クラウドが連携する仕組みを一通り理解できます。

ステップ4:ポートフォリオ(自作の簡易スマートデバイス)を作成する

最後に、これまでのステップで得たスキルを組み合わせ、温湿度モニタリングデバイスや簡易的なスマートホーム機器など、自作のIoTデバイスをポートフォリオとして仕上げましょう。

GitHubなどで開発過程を公開し、職務経歴書に添えることで、実務未経験であっても技術力を客観的にアピールできます。

システムエンジニアやWeb系からIoTエンジニアへ転職は可能?

結論から言えば、システムエンジニアやWeb系エンジニアからIoTエンジニアへの転職は可能です。

システムエンジニアとしての要件定義やプロジェクト管理の経験、WebエンジニアとしてのクラウドやAPI連携の知見は、IoT開発においてもアドバンテージとなります。

一方で、電子回路や組み込みソフトウェアといったハードウェア領域の知識は不足しがちなため、先述のステップでキャッチアップしていく必要があります。

IoTエンジニアの転職・就職に有利になるおすすめ資格4選

IoTエンジニアの転職・就職に有利になるおすすめ資格4選

IoTは、まだまだ新しい分野で経験を積む機会が少ない業界です。

これから就職・転職やフリーランスでの活躍を目指す上では関連する知識・スキルを証明できる資格の取得も視野に入れたいところです。

IoTシステム技術検定試験

IoT検定に対して技術面の知識を問うのがIoTシステム技術検定試験です。

システムの構築、運用、改善などのほか企画面の知識が問われるのが特徴です。

IoT検定

この検定は技術的な知識だけでなくIoTに関連するマーケティングやサービスに関する知識も求められるのが特徴です。

それだけに就職に役立つ資格といえるでしょう。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験

IoTと直接関係がある試験ではありませんが、情報処理に関するスペシャリストとしての知識を問うのがエンベデットシステムスペシャリスト試験です。

とくに組み込み系システム開発に関する高度な知識が問われるため、家電や情報・通信機器の分野でIoTエンジニアとして活躍した人に向いています。

情報処理安全確保支援士試験

情報セキュリティに関する国家資格で、サイバーセキュリティ対策の専門知識を体系的に証明できます。

IoTはネットワークにつながる特性上、常にセキュリティリスクと隣り合わせであるため、この資格を持っていると、セキュリティ面を任せられる人材として評価されやすくなります。

IoTエンジニアとしてのキャリアパス

IoTエンジニアとしてのキャリアパス

IoTエンジニアとして経験を積んだ後は、専門性を深める方向、データ活用に軸足を移す方向、事業側に近づく方向など、複数のキャリアパスを描くことができます。

IoTスペシャリスト

デバイス・通信・クラウドいずれかの領域を極め、要件定義やアーキテクチャ設計といった上流工程を担うポジションです。

複数のプロジェクトを技術面から統括する立場として、社内外から高い専門性を評価されやすいキャリアです。

データサイエンティスト / AIエンジニア

IoTデバイスから収集した大量のデータを解析し、異常検知・故障予知・需要予測などのモデルを構築する役割へと発展するキャリアです。

IoT開発の現場で培ったデータへの理解と、統計・機械学習のスキルを掛け合わせることで、データサイエンティストへのキャリアチェンジもしやすくなります。

IoTプロダクトマネージャー

技術知識を土台にしながら、事業側の要件定義や商品企画をリードするポジションです。

技術とビジネスの両方を理解していることが強みとなり、IoTを活用した新規事業の立ち上げや商品開発の中心的な役割を担うことができます。

まとめ

これまで触れてきたように将来性は間違いなくあり、しかもこれから新たに知識を学び、経験を積みながらキャリアを重ねていくことができる分野です。

それだけに分野を問わずすべてのエンジニアに門戸が開かれている分野といってもよいでしょう。

このように将来性・可能性の点では非常に魅力がある職種ですが、一方でこれからIoTの環境がどういった方向に行くのか未知数という面もあります。

技術がどれだけ進化していくのか、IoTに何が求められるようになるのか、どれだけ一般家庭の日常生活に浸透していくのか。未知の可能性を秘めている分野ともいえます。

スマートグリッドをはじめとした環境問題、電力問題とも深く関わってくる分野だけに、今後どういった形でIoTが活用されていくのか利便性やビジネスの観点だけでなく社会全体の状況も含めて変化していく可能性があります。

こうした点から見ても将来性を秘めている一方、今後めまぐるしい進歩と変化が見られることが予想されているため、IoTエンジニアはそれに対応できる柔軟性が求められることでしょう。

知識・スキルが一定の水準に達すれば安定した就業環境を得られるわけではなく、常に学び続け、時代のニーズにアンテナを張り続ける必要があります。

またこれからキャリアを積んでいく過程で職場を変える機会も多くなることが予想されます。

その中で自分に合った職場を見つけることができるか、自己評価なども求められるでしょう。

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