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2019/06/19

AIが仕事を奪うとは?なくなる仕事・残る仕事とAI時代の職業選択のポイント

AIが仕事を奪うとは?なくなる仕事・残る仕事とAI時代の職業選択のポイント

「AIが発展すると仕事がなくなる」「多くの人がAIによって仕事が奪われる時代が来る」など、機械学習や人工知能に関する技術の発展とともに、雇用に関する影響への不安や心配をよく耳にするようになりました。AIが社会に浸透することで、これまでの仕事はなくなるのか、なくならないのかその議論は尽きることはありません。

今の仕事がAIに取って代わられることがある・・・ そうなると、自分が就いている仕事は将来も大丈夫なのかな?と不安になった方も多くいるかと思います。AIの発展によって、なくなる可能性がある仕事とは、実際どういった職業が該当するのでしょうか。

求人案件や転職、給料などが気になるなら「AI分野のエージェント」に登録して相談してみてもよいでしょう。

正直なところ様々な文献やメディアによって、論旨や将来予測は異なります。AI技術の発展がめまぐるしいために、著名な研究者からみても、未来を想像することは難しいのでしょう。

この記事では、「AIの得意・不得意」「AIに仕事が奪われるとされる根拠」「これからの時代の新しい職種」などを紹介します。これから先の時代を生き抜くために、AIに奪われないポジションを目指して、今後のキャリアを考えていきましょう。

AIが仕事を奪うとは?

近い将来において「AIが仕事を奪う」「AIで仕事がなくなる」という意見を、私たちはどのように受け止めればよいでしょうか。私たちが従事している職業や行なっている仕事を、人間ではなくAIがこなす社会というのはなんとも想像がつきにくいです。ただし、近年の第三次人工知能ブームにより、AIは加速度的な発展をとげています。機械学習やディープラーニングを通じて、AIが徐々に人間が行うような複雑な問題に対応できるようになってきているという現実があります。

そのことが、この先の未来において、AIが人間の仕事を奪ってしまうという予測につながっています。

AIに仕事が奪われるとされる根拠・論文

この先、人々はAIに仕事を奪われることになるという主張の根拠として、国内外の研究施設から発表された論文があります。イギリスのオックスフォード大学は、近い将来に現在ある仕事の90%は機械(AI)に置き換えられると公表しました。また、野村総合研究所は、この先15年で今ある仕事の49%がなくなるというレポートを発表しています。 参考:株式会社野村総合研究所:『日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に~ 601 種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~』

特に、単純作業に関しては、人間が行う場合よりもAIが実施したほうが生産性が高い分野でもあります。AIの得意分野に該当する仕事は、それぞれの論文でも共通してAIに取って代わられる仕事だと言われています。

例えば、

  • 資料整理
  • 文字入力
  • 機械類操作

といった仕事を行なっている人は、この先要注意です。近い将来、それらの仕事は人間の仕事ではなくなっていく可能性があります。

将来に向けて備える必要はある?

先ほどの論文でも言われていたように、このままAIが発達していけば、いずれは今ある仕事の大半が人間からAIに取って代わられることになります。そのように仕事のほとんどをAIが行う未来に備えて、何か対策する必要はあるのかと正直疑問に思う方もいるのではないかと思います。しかし、今後どういった仕事が消えると予測されていて、あるいは、AIが発展しても消えないといわれている仕事についても知ったうえで、対策するかしないかを判断しても遅くはないでしょう。

AIに奪われると言われている職業についている場合は、キャリアチェンジや新しいことにチャレンジしていくような対策が必要になってきます。将来に備えるためには、まずはそのようなAIに代替されやすい仕事、されにくい仕事を把握しておく必要があります。それどれどのような仕事が該当するのか確認していきましょう。

AIで消える仕事と消えない仕事の具体例

それでは、AIでなくなる仕事となくならない仕事を具体的に見ていきましょう。今回はそれぞれ100種類の消える・消えない仕事を紹介します。また、AIを活用することで新しく生まれてくると言われている仕事についても、あわせて紹介します。

AIに奪われる100種の仕事

野村総合研究所とオックスフォード大学の協同研究レポートによると、将来AIやロボットによって代替される可能性が高い職業として、あげられているのは、以下100種の職種になります。

AIに奪われる100種の仕事

AIで奪われる仕事

  • IC生産オペレーター、
  • 一般事務員、
  • 鋳物工、
  • 医療事務員、
  • 受付係、
  • AV・通信機器組立・修理工、
  • 駅務員、
  • NC研削盤工、
  • NC旋盤工、
  • 会計監査係員、
  • 加工紙製造工、
  • 貸付係事務員、
  • 学校事務員、
  • カメラ組立工、
  • 機械木工、
  • 寄宿舎・寮・マンション管理人、
  • CADオペレーター 、
  • 給食調理人、
  • 教育・研修事務員、
  • 行政事務員(国)、
  • 行政事務員(県市町村)、
  • 銀行窓口係、
  • 金属加工・金属製品検査工、
  • 金属研磨工、
  • 金属材料製造検査工、
  • 金属熱処理工、
  • 金属プレス工、
  • クリーニング取次店員、
  • 計器組立工、
  • 警備員、
  • 経理事務員、
  • 検収・検品係員、
  • 検針員、
  • 建設作業員、
  • ゴム製品成形工(タイヤ成形を除く)、
  • こん包工、
  • サッシ工、
  • 産業廃棄物収集運搬作業員、
  • 紙器製造工、
  • 自動車組立工、
  • 自動車塗装工、
  • 出荷・発送係員、
  • じんかい収集作業員、
  • 人事係事務員、
  • 新聞配達員、
  • 診療情報管理士、
  • 水産ねり製品製造工、
  • スーパー店員、
  • 生産現場事務員、
  • 製パン工、
  • 製粉工、
  • 製本作業員、
  • 清涼飲料ルートセールス員、
  • 石油精製オペレーター、
  • セメント生産オペレーター、
  • 繊維製品検査工、
  • 倉庫作業員、
  • 惣菜製造工、
  • 測量士、
  • 宝くじ販売人、
  • タクシー運転者、
  • 宅配便配達員、
  • 鍛造工、
  • 駐車場管理人、
  • 通関士、
  • 通信販売受付事務員、
  • 積卸作業員、
  • データ入力係、
  • 電気通信技術者、
  • 電算写植オペレーター、
  • 電子計算機保守員(IT保守員)、
  • 電子部品製造工、
  • 電車運転士、
  • 道路パトロール隊員、
  • 日用品修理ショップ店員、
  • バイク便配達員、
  • 発電員、
  • 非破壊検査員、
  • ビル施設管理技術者、
  • ビル清掃員、
  • 物品購買事務員、
  • プラスチック製品成形工、
  • プロセス製版オペレーター、
  • ボイラーオペレーター、
  • 貿易事務員、
  • 包装作業員、
  • 保管・管理係員、
  • 保険事務員、
  • ホテル客室係、
  • マシニングセンター・オペレーター、
  • ミシン縫製工、
  • めっき工、
  • めん類製造工、
  • 郵便外務員、
  • 郵便事務員、
  • 有料道路料金収受員、
  • レジ係、
  • 列車清掃員、
  • レンタカー営業所員、
  • 路線バス運転者
引用元:『日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に~ 601 種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~』/2015年12月2日/株式会社野村総合研究所/(https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf)より抜粋

AIに奪われる仕事の特徴として、以下の2点が挙げられます。

  • 人よりもAIの方が正確にできる、作業効率が上がる
  • AIが人の代わりに全てをこなせる

たとえば、データや数字を扱う仕事は、AIが得意としている仕事のひとつです。計算や計測などの仕事は、人が行うよりもAIが行う方がオペレーション上のミスが少なく、その作業すべてをAIがまかなうことができます。同様に、単純なデスクワークや資料整理、文字入力、機械操作などの定型業務についても、上記ふたつの特徴に当たる仕事として、AIに代替されやすいと考えられています。

次の項目では、逆にAIによって消えない仕事・AI時代でもなくならない仕事とはどういった職業が該当するのかみていきましょう。

AIに奪われにくい100種の仕事

先ほどの研究レポートと同じもので、AIやロボット等による代替可能性が低い職業としてあげられているのは以下の100職種です。クリエイティブや物理作業、複雑な判断を伴うような仕事は、AIが発展しても消えない職業と判断されるようです。

AIに奪われにくい100種の仕事

AIに奪われにくい仕事

  • アートディレクター、
  • アウトドアインストラクター、
  • アナウンサー、
  • アロマセラピスト、
  • 犬訓練士、
  • 医療ソーシャルワーカー、
  • インテリアコーディネーター、
  • インテリアデザイナー、
  • 映画カメラマン、
  • 映画監督、
  • エコノミスト、
  • 音楽教室講師、
  • 学芸員、
  • 学校カウンセラー、
  • 観光バスガイド、
  • 教育カウンセラー、
  • クラシック演奏家、
  • グラフィックデザイナー、
  • ケアマネージャー、
  • 経営コンサルタント、
  • 芸能マネージャー、
  • ゲームクリエーター、
  • 外科医、
  • 言語聴覚士、
  • 工業デザイナー、
  • 広告ディレクター、
  • 国際協力専門家、
  • コピーライター、
  • 作業療法士、
  • 作詞家、
  • 作曲家、
  • 雑誌編集者、
  • 産業カウンセラー、
  • 産婦人科医、
  • 歯科医師、
  • 児童厚生員、
  • シナリオライター、
  • 社会学研究者、
  • 社会教育主事、
  • 社会福祉施設介護職員、
  • 社会福祉施設指導員、
  • 獣医師、
  • 柔道整復師、
  • ジュエリーデザイナー、
  • 小学校教員、
  • 商業カメラマン、
  • 小児科医、
  • 商品開発部員、
  • 助産師、
  • 心理学研究者 、
  • 人類学者、
  • スタイリスト、
  • スポーツインストラクター、
  • スポーツライター、
  • 声楽家、
  • 精神科医、
  • ソムリエ、
  • 大学・短期大学教員、
  • 中学校教員、
  • 中小企業診断士、
  • ツアーコンダクター、
  • ディスクジョッキー、
  • ディスプレイデザイナー、
  • デスク、
  • テレビカメラマン、
  • テレビタレント、
  • 図書編集者、
  • 内科医、
  • 日本語教師、
  • ネイル・アーティスト、
  • バーテンダー、
  • 俳優、
  • はり師・きゅう師、
  • 美容師、
  • 評論家、
  • ファッションデザイナー、
  • フードコーディネーター、
  • 舞台演出家、
  • 舞台美術家、
  • フラワーデザイナー、
  • フリーライター、
  • プロデューサー、
  • ペンション経営者、
  • 保育士、
  • 放送記者、
  • 放送ディレクター、
  • 報道カメラマン、
  • 法務教官、
  • マーケティング・リサーチャー、
  • マンガ家、
  • ミュージシャン、
  • メイクアップアーティスト、
  • 盲・ろう・養護学校教員、
  • 幼稚園教員、
  • 理学療法士、
  • 料理研究家、
  • 旅行会社カウンター係、
  • レコードプロデューサー、
  • レストラン支配人、
  • 録音エンジニア
引用元:『日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に~ 601 種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~』/2015年12月2日/株式会社野村総合研究所/(https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf)より抜粋

AIに代替されにくい仕事の特徴は、代替されやすい仕事の特徴として先ほどあげた

  • 人よりもAIの方が正確にできる、作業効率が上がる
  • AIが人の代わりに全てをこなせる

この2点に当てはまらないものであると言えます。

複合的な知性や複雑な判断が要求される仕事、あるいは型にとらわれないような仕事はAIに代替されにくいと考えられます。芸術、考古学、哲学など抽象的な概念の理解が求められる仕事が含まれるのは、AIが概念を理解することが非常に困難という予測が関係しているのでしょう。専門的なコミュニケーションや交渉が求められる仕事も同様です。AIが人間の感情や発言の裏側まで想定することができないから、そのような仕事を代替困難なのだろうと推測できます。

AIで新たにうまれる15種の仕事

次にAIの発展によって、新しく生まれる仕事についてもみていきましょう。アメリカのITサービス会社「コグニザント」が出版した本『What to do when machines do everything』によると、AIが普及することによって、新たに生まれる職業は以下の15種です。

AIによって新たにうまれる仕事

AIによって新たにうまれる仕事

  1. データ探偵
  2. ゲノム・ポートフォリオ・ディレクター
  3. 散歩・会話の相手
  4. 倫理的な調達(ES)責任者
  5. 最高信用責任者(CTO)
  6. サイバー都市アナリスト
  7. 人間と機械の協働責任者
  8. 人工知能(AI)事業開発責任者
  9. BYO(個人所有機器活用)ITファシリテーター
  10. エッジコンピューティング専門家
  11. フィットネス・コミットメント・カウンセラー
  12. デジタル仕立屋
  13. AI支援医療技師
  14. 財務健全性コーチ
  15. 量子機械学習アナリスト
引用元:『What to do when machines do everything』 出版:コグニザント(Cognizant)

聞きなれない仕事がほとんどですね。どんな仕事なのか、詳細を確認していきましょう。

1.データ探偵

データ探偵とはデータ調査の専門家として、IoT機器やニューラルネットワークなどから収集したデータを調査します。またはそれらをAIが分析した結果を元に、企業や組織に対してコンサルティングを行う職業です。統計分析やデータ処理はAIの得意分野です。

実際、AIアシスタントのAmazonのアレクサ(Alexa)やGoogleのネスト(Nest)などを使って、企業は製品を売るために消費者のデータを分析しています。 今後、人間が行うのは、こうしてAIが取得し、解析を行ったデータをどのように生かせるか考える部分になっていきます。

2.ゲノム・ポートフォリオ・ディレクター

ゲノム分野、つまり遺伝子分野の研究にも、AIを応用していく動きがあります。AIを活用したゲノム研究が一般的になっていくと、人間の健康に関する細かいニーズに答えていくべく、大量の新薬を製造することになります。ゲノム・ポートフォリオ・ディレクターとは、こうして開発された大量の新薬を一般の消費者に売り込むための戦略を立てる仕事です。

3.散歩・会話の相手

散歩や会話の相手をする仕事も新たな仕事として生まれてきます。その根拠は、高齢化とAIの普及です。今後AIが医療に活かされるようになると、バイオテクノロジーの進歩はより一層加速します。そうなったときに、人間はかつてないほどに長生きすることができるようになり、高齢者が増えます。

増えた高齢者に対して、一緒に歩いたり、話し相手になる人が必要になるのです。また、AIが普及することによって人と人とが触れ合う機会自体が減る可能性があり、高齢者以外であってもコミュニケーションを必要とする人が出てくるかもしれません。

4.倫理的な調達責任者(ESO)

企業の判断の倫理的な側面をサポートする仕事が、倫理的な調達責任者(Ethical Sourcing Officer)です。企業はいろいろな活動をしていく中で、利益ではなく、倫理に照らして判断したいという場面が出てきた際に、倫理的な調達責任者が論理性の観点から問題がないかどうかを確認します。

たとえば、ある企業で「利益の最大化よりも人道的な労働を優先する」という決定を下した際、倫理的調達責任者は全ての工場やオフィスを視察し、労働条件が人道的な内容であるかを監視、判断します。

5.最高信用責任者(CTO)

最高信頼責任者(Chief Trust Officer)は、仮想通貨の秘密取引など目に見えないものに対して、不正な取引がないことを証明し、責任を負う仕事です。投資家に対して、彼らが出資する企業が誠実に経営していることを証明します。取引に関してお客様からの信頼を得るためには、お客様に情報や状況を的確に伝える必要があるため、コミュニケーション能力が求められる仕事であると言えます。

6.サイバー都市アナリスト

未来の都市は、無数のセンサーが設置され、それらによって収集された膨大な量のデータを使って、電力供給やごみ収集などのインフラサービスがスムーズに提供されるサイバー都市です。都市は都市開発に必要なデータとして市民に関するバイオデータや資産データなどのプライベートなデータ取得するようになるため、漏洩を防ぐためのセキュリティを管理する責任者が必要となります。この責任者がサイバー都市アナリストとしての仕事です。また、サイバー都市アナリストはセキュリティの問題だけでなく、設置されているセンサーが故障した際の修理等も行います。

7.人間と機械の協働責任者

機械が得意な作業は単純作業、数字を使った計算や、データの管理などです。対して、人間は感情や発想力などに優れています。このように、機械と人間は得意とすることが異なります。

これからの社会の発展は、人間と機械それぞれが得意とすることを活かしながら、いかに上手く協働していけるかにかかっていると言われています。人間と機械の協働責任者は、機械と人間のそれぞれの強みを見極め、それらを組み合わせて生産性を最大化する仕事です。

8.人工知能(AI)事業開発責任者

コグニザントは本の中で「いまだAIにできない、見通しうる将来においてもできないことが1つある。それは、自らを売り込むことだ」と書いています。今後AIが普及していった際、AIサービスの管理、AIを売り込む営業職などAI開発・販売に関する責任者が必要となります。それが人工知能(AI)事業開発責任者です。

9.BYO(個人所有機器活用)ITファシリテーター

BYOITファシリテーターの主な仕事は、企業の従業員が私物のIT機器を業務に利用できるようにすること(シャドーIT)です。自動化されたITプラットフォームを構築する際には、企業が持つ機密情報の取り扱いが関係してくるため、セキュリティ面の安全性が確保されるようにデザインする必要があります。プラットフォームの構築以外の仕事としては、運営チームの統括や従業員教育があります。

10.エッジコンピューティング専門家

エッジ・コンピューティングとは、利用者に近い場所により多くのサーバーを配置することによって、通信の負荷分散と遅延防止、トラブルの早期発見を図ることです。エッジ・コンピューティング専門家は、現在のインターネット基盤を見直し、エッジ・コンピューティングを活用した分散型へと転換させます。

未来の世界では、IoTの発展によりより多くのセンサーが設置され、より多くの情報が取得されるようになります。未来に向けて、膨大なデータ量、膨大なトラフィックに耐えうるインターネット基盤を構築することが必要です。

11.フィットネス・コミットメント・カウンセラー

機械やAIは人間の活動記録のデータを取得することができます。しかし、ユーザーを走らせて健康にすることはできません。そのため、ITの力で取得・分析したデータを元に人間が人間の健康に対するモチベーションを管理する必要があります。これがフィットネス・コミットメント・カウンセラーの仕事です。

人の体調は精神的なものも大きく影響します。この点も、感情を持った人間がこの仕事をする意味のひとつです。

12.デジタル仕立屋

デジタル仕立屋とは、ユーザーの体形の正確なサイズを計測したデータを収集し、ユーザーの体形に合った服を作る職業です。ゾゾスーツでデータ収集から服を作っていくような仕事ができるというイメージでしょう。

13.AI支援医療技師

AI支援医療技師とは、病院が少ない土地などで、遠隔操作を使って医師が検査や診断などを行うことができるようにする技術者のことです。AI支援付きヘルスケア技師が自宅を訪れるなどして、AIが搭載されたソフトウエアを使って診断を下せるよう支援することもこの技術者の仕事のひとつです。AIの技術を使うことによって全ての人がオンデマンドで医療を受けられる世界になり、患者は病院に出向く必要はなくなります。

14.財務健全性コーチ

財務健全性コーチは、個人の全てのデジタル取引を管理し、お金を有効に使えるよう支援する仕事です。ビットコインのような仮想通貨やマイクロレンディングと呼ばれる少額融資など、これから普及していく新しい金融システムは、一般の人が詳しく理解することは難しいため、こういった職業が必要になります。この職業は、新しい金融システムの知識や技術だけでなく、お客様から要望を聞き出すなどのコミュニケーションスキルが必要です。

15.量子機械学習アナリスト

量子機械学習アナリストは、量子情報処理とAIの機械学習を組み合わせて、現実のビジネス上の課題を解決するための支援を行う仕事です。

以上15個が新しく生まれる仕事です。新しく生まれる仕事だけあって、今の仕事とは全く別の仕事になりそうですね。

具体的な職種とAIと仕事での関わりを考える

ここまで、AIによって消える・消えない・新しく生まれる仕事をみてきました。それでは今後、私たちは発展する人工知能やテクノロジーとどのように関わっていけばよいでしょうか。

このままだとAIに仕事を奪われると悲観的に考えるよりも、AIが浸透した社会に適応する未来を考えていきましょう。例えば、今まで単純作業にあてていた時間を、クリエイティブな仕事を考える時間にするように仕事のスタイルを変えていくなどが考えられるのではないでしょうか。

もうすでに、業務にAI技術を取り入れて仕事のスタイルを変えている会社もあります。例えば、2017年に日本経済新聞社が発表した『決算サマリー』はAI技術を利用し作成されました。3,600社という膨大な数の日本国内の上場企業の決算情報を、人が全く関与することなく完全自動で文章化したのです。これによって、記者は丁寧な取材が必要な人間にしか書けない記事に集中できたのです。

また、Googleは成人の失明の主要原因である糖尿病性網膜症を眼科医とほとんど同じ精度で特定できる医療用AIを開発したことで、医師は人間にしかできない治療に集中できるようになりました。

これらの例のように、「AIが人間の仕事を奪う」と考えるのではなく、「AIを利用することによって、人間は人間にしかできない仕事に集中できる」と考えて働き方を積極的に変えていくことが求められているように感じます。

AI時代の職業選択のポイント

次に、AIが発達した世界での職業選択のポイントを考えてみましょう。職業選択をする上では、その仕事の将来性も視野に入れるべきでしょう。そのため、事前にAIが得意な仕事・不得意な仕事をしっかりと把握しておくことが重要です。 それぞれ確認していきましょう。

AIの得意・不得意を理解する

AIが得意な分野としては、

  • データに基づいた単純作業
  • データの処理と正確性
  • データを照らし合わせて共通点を見つけること

などがあります。

1+1のような単純な計算のみならず、銀行の融資審査のような高度な「計算」も、実はすでにAIで代替され始めています。さらに、大量のデータから統計的に判断を下すことにも優れています。つまり、AI(人工知能)は「計算」と「統計」を得意としているため、それにまつわる仕事は、なくなる可能性が高いということなのです。データサイエンティストやデータアナリストなどの統計分析を専門とするアナリティクスの専門業務についても、今後なくなるのではという点が危惧されています。

逆に不得意なものとしては、「計算できないこと」「統計的でないこと」だと言えます。つまり、「クリエイティブ」なことが不得意なのです。そのため、

  • 全く新しいことをする創造的な作業
  • 文章を解釈して問題解決すること
  • 「なんとなく」や「特に理由がない」場合に考え答えを出すこと

などはAIが苦手としていることになります。

現在のAIはデータを与えて学習させる機械学習がベースです。データがないものは計算や統計による判断ができないから不得意です。また、そのときどきで答えが変わるような不確実性が伴うものや論理的に処理できないものについても苦手です。

価値提供が何によって行われるのかを見極める

何らかの技術の指導、医療や福祉など、人間が人間に対して価値を提供する仕事に関しては、AIや機械での代替は困難です。人間が行うこと自体に価値があるためです。また、サービス業や製造業、建設業などについてはマニュアルがあったり、単純作業だったりとAIに代替されやすい特徴を持っていますが、たとえばスーパーやコンビニの店員を思い浮かべたとき、行っている作業は商品の陳列からレジ打ち、質問対応など多岐に渡ります。

こういった職種は、レジが自動になるなどすでに一部機械により自動化されていますが、すべての業務をAIに任せることは難しく、極度のAI化は進みにくいとも考えられています。このように、単純作業であっても、幅広い作業を行う必要があったり、身体を動かす作業が単純化できなかったりする仕事については、人間にしか提供できない価値が残されています。

新たに生まれる仕事に目を向ける

将来AIは今ある仕事のほとんどを代替するようになります。しかし、AIが普及することによって、新たに必要となる仕事もあります。先ほど紹介したAI時代に新たに生まれる仕事のような新たな需要に目を向けたり、そのような変化に備えたスキルアップについて今から準備しておくのも、AI時代を生き抜く方法のひとつです。

AIに関する仕事に就くには

就職活動や転職を考えている方向けに、AIに関する仕事に就くためにはどうすればいいかをまとめていきます。

AI関連の職種を知る

当然のことですが、AI関連の仕事に就くために、まずはAI関連の仕事にどのような職業があるかを知る必要があります。また、その職業に就くために必要なスキル要件・キャリアパスもあります。以下では、AIに関する職業をいくつか紹介していきます。

ビジネス職

AIに関わることができる仕事は、大きく分けてビジネス職と技術職があります。まずはビジネス職について書いていきます。AIに関する仕事ではありますが、ビジネス職はどちらかというと文系の仕事です。 「AIを扱う」という点以外では、どれも見慣れている仕事だと思います。

営業

技術部門が開発したAIを利用したソリューションを、顧客に提案し、売り込んでいく営業もAI関連の職種のひとつです。せっかくAIを開発しても、それを売り込む営業がいないと、世の中に広めていくことはできません。AI関連の技術にも簡単な知識は必要になりますが、AI以外のものを売る中で磨いた営業力をそのまま生かすことができます。

今後AIが発展して浸透していくにしたがって、AI関連の営業の仕事は増え、重要性が高まっていくと考えられます。早い段階からAIに関する営業経験を積んでおくことは、今後のキャリア、自身の市場価値を考えたときにも非常に有効です。

コンサルタント

AIの導入や活用をサポートするコンサルタントとして、AIに携わるという方向性があります。営業と比べると、仕事につく難易度は高く、ITエンジニアかコンサルタントとしての実務経験がもとめられます。そのうえで実務では、AIに関する知識も必要です。クライアントが抱えている問題をAIを使ってどのように解決できるかを整理しロジカルに提案する役割が期待されます。

企画

顧客のニーズを汲み取り、AIを使った新しいサービスやコンテンツを企画します。AIに携わったことがなくても、マーケティング企画や企業の問題解決などのコンサルティング経験を活かすことができます。AIを使った場合はどのようなソリューションを提供できるか、という切り口での問題解決方法の提案を行っていくことになります。

技術職

次に、AIを扱う技術職にはどのような職種があるでしょうか。

機械学習エンジニア

機械学習エンジニアとは、機械学習アルゴリズムを開発し、AIの知能を向上させていくエンジニアのことを指します。他のエンジニアを率いてプロジェクト全体を統括する役割を担うこともあります。

ディープラーニングやフレームワーク、クラウド、データベースなどの知識、Pythonなどのプログラミング言語の記述などの知識、経験、技術などコンピュータサイエンスに関する幅広い知識とスキルが求められます。

データサイエンティスト

データサイエンティストとは、

  • データの収集
  • データセットの前処理
  • データの分析
  • 予測モデルの構築

などを行うことで、データを用いて新たな情報を引き出す仕事です。

機械学習エンジニアと二人三脚でプロジェクトを進行させていきます。統計学やデータベース、クラウドなどの知識、Pythonなどのプログラミング言語を使いこなせることが求められます。機械学習エンジニアは「エンジニア」としての能力が求められますが、データサイエンティストは「アナリスト」の延長線上にある職種です。

AI企業に就職・転職する

ここまで紹介してきたAIに関する職種の中から自分にフィットするものを選択し、その職種の募集を行っている企業に就職・転職することで、最先端技術であるAIを扱う仕事に就くことができます。

AIに関する技術職、エンジニアになるためには、AIに関する知識・技術を身に着けなければなりません。AIに関して独学で学ぶこともできますが、大学や研究所、専門学校、スクールで技術を身に着ける方が確実です。AI企業への就職・転職を考えている場合は、まずはどのように勉強するかを考えてみてください。

また、正社員、フリーランス、インターン・アルバイトなど就職の方法にも種類があります。求人情報はインターネット上で多数見ることができるので、早い段階で一度見ておくとキャリアを考える際の参考になります。

この勉強・就職を両方サポートしているスクールもあります。「AIジョブカレ」は、AI開発に必要な知識を体系的に学べるスクールであるとともに、未経験の求人を含む仕事紹介も行っています。AIジョブカレで紹介した仕事で就職先が決まった場合、受講料が全額キャッシュバックされて無料になります。

もしAI関連の仕事に就職したいという方は、AIジョブカレを利用することをご検討ください。

まとめ

今回は、AIによって、仕事にどういった変化が発生するのかお話しいたしました。AIの得意なこと・不得意なことから、AIに代替される可能性が高い仕事、AIに携わることができる仕事など、ご紹介してきました。

現在、AIに代替される可能性が高い仕事をしている人は、今後のキャリアを考えて、新しい仕事やAIが苦手とする仕事を検討していくことも大切かもしれません。ただし、AIの発展が読みきれないため、焦らず慎重にキャリアを見直していきましょう。

AIの発展によって、新しく生まれてくる仕事もどんどん増えていくだろうと推測されるので、もし、新しく生まれた仕事にチャレンジできる機会があれば、臆せず飛び込んでみましょう。

AIによって変わっていく将来に対応するために、今後の自分のキャリアを考えるきっかけとなれば幸いです。

WriterAI drops編集部
AIを仕事にするためのキャリアノウハウ、機械学習・AIに関するTopics、フリーランス向けお役立ち情報を投稿します。

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