キャリア

2020/06/02

シニアエンジニアとは?なるには?役割・年収・キャリアパス

最近注目されるエンジニアの役割に「シニアエンジニア」があります。技術者のなかでも高いスキルや専門分野を持つスペシャリストとして開発チームをリードする人材です。

この記事では、シニアエンジニアの役割や年収、キャリアパス、将来性などを紹介します。未経験から挑戦する方法や転職・就職・独立についてもみていきましょう。

シニアエンジニアとは

シニアという言葉を聞くと高齢者を連想するかもしれませんが、シニアには上級者という意味もあります。シニアエンジニアとは、高いプログラミングスキルを持ち、チームのまとめ役になる人のことをいいます。

IT企業に勤めるエンジニアは出世をすると管理職について、現場から離れることがありますが、そうなるとせっかく培ったプログラミングスキルを十分に生かせません。転職や独立を考える方もでてくるでしょう。

それに対して、シニアエンジニアは技術職としてのキャリアアップと言えます。シニアエンジニアに就いてからも、システム開発に深くかかわるので修得したスキルを存分に活用できるのです。

シニアエンジニアの役割

シニアエンジニアはただシステム開発を行うだけでなく、技術力の高い中心メンバーとしてチームを引っ張っていく責任も担っています。具体的にどんな役割があるのかを以下で紹介していきます。

専門的知識や技術力に優れたエンジニア

システム開発の主戦力として活躍するのがシニアエンジニアです。シニアエンジニアは開発言語に対して深い知識を持ち、ユーザーに配慮した外部設計やメンテナンスや更新が容易な内部設計を実現でき、バグの少ない正確なプログラミングを行えるなどの優れた能力があるエンジニアです。その能力を発揮して、システム開発に携わっていきます。

技術でメンバーをリードする

それなりの規模のプロジェクトでは、チームでの開発がほとんどです。そこでメンバーを率いるのもシニアエンジニアの役割です。システム開発の工程をプロジェクトマネージャー(PM)が管理する際に、開発スキルのない人がその役割を担当することもあるのです。

技術のないPMが工程を管理すると、チームの士気が下がったり、突発的なトラブルに対処できない恐れがあります。それに対してシニアエンジニアは、いわば叩き上げなのでシステム開発の注意点をよく理解しています。

経験を踏まえて問題に対処でき、自らも開発に関わることで、チームの上に立つのではなくチームの中核になってメンバーを引っ張っていくのです。

シニアエンジニアへの適性

シニアエンジニアは重要な立場なので、どんな人でもなれるというわけではありません。シニアエンジニアになるためには、次のような適性が必要になります。

技術的な専門分野への精通

大前提としてシニアエンジニアには、技術に関する高い専門知識が必要です。プログラミングスキルや環境構築、ツールなど開発の知識があればよいというわけではありません。

システム開発と一口にいっても、基幹システム、ネットワーク、OS、アプリケーション、クラウド、Web、スマホアプリ、組み込みなどいろいろな種類があります。

広い分野のなかで、何か一つ得意分野を作り、深く掘り下げて行ける人物がシニアエンジニアに適しています。また、プロジェクトを滞りなく進めるためのマネジメント能力もある程度必要です。

仕事の速度と質

いくら専門分野に精通しているとしても、仕事のスピードが遅くてはプロジェクトの進捗に滞りが出てきます。働き方改革が叫ばれるようになってからは、残業を制限する会社も出てきているので、仕事の速度はこれまで以上に重視される傾向にあります。

シニアエンジニアは手早い仕事をしながら、品質の高いシステムを開発することが求められるのです。コーディング規約やルールを整えたり、コードレビューを行い問題点を指摘するなどメンバー教育やプログラミング品質の向上に関する役割も担うケースが増えていきます。

シニアエンジニアの年収

高い専門知識と確かな技術を持った人だけがなれるシニアエンジニアですが、その年収はいくらでしょうか。企業によって年収に差がでてきますが、平均的には600~700万円ほどと言われています。

他のIT職種では、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントなどと同程度の給与水準といえます。ただし、プロジェクトマネージャーやシステムコンサルタントは、開発よりも設計や提案などより上流の業務を担当することになります。

エンジニアとして現場で手を動かす仕事で技術を高めながらキャリアアップを目指すなら、シニアエンジニアとしてスペシャリスト人材を目指していく方向があります。

シニアエンジニアになるには

求められる基準が高く、シニアエンジニアになるのは大変そうという印象を受けるでしょう。そこで、未経験や転職・就職でシニアエンジニアを目指すためのポイントを紹介していきます。

最初はジュニアエンジニアからスタート

プログラミングスクールや情報系の教育機関を卒業して就職したばかりの駆け出しの段階をジュニアエンジニアと言います。最初からシニアエンジニアを任せられる人はいません。まずはジュニアとして、先輩のフォローを受けながら経験を積んでいくことが重要です。

就職した先の職場でシステム開発のやり方を覚え、徐々に仕事の速さと質を高めていきます。また、会社では今やっている仕事の範囲内の知識・技術しか身につかないので、就業後や家でもテクノロジーについてある程度勉強していくことでエンジニアリングの力をつけていきましょう。

社内にいる誰よりも詳しい技術分野を持つ

シニアエンジニアは幅広い知識や技術を持っている人よりも、特定の専門知識やスキルに精通している人が多いです。つまり、シニアエンジニアになりたいのなら、この知識・技術なら社内のだれにも負けない、という武器を一つ持っているほうがいいのです。同じ会社のなかで部署異動やスキルを積める案件を探してもよいですが、自分の突き詰めたい方向性が明確であれば、転職も視野にいれましょう。

一つの分野を極めることに加え、他の分野の知識も

一芸に特化して他の知識がさっぱりというのでは、エンジニアといえども業務に支障がでます。得意分野のほかに、何か他の分野でも平均的なスキルや知識が必要になります。プロジェクト案件が舞い込んでくるときには、複数のタスクをこなさなければならないことがあります。インフラや環境構築は極めているけど、開発はさっぱりというようではチームを引っ張っていけません。一つの分野に精通しながらも、最新の技術やトレンドの分野をないがしろにしないようにしましょう。

技術面でメンバーから頼られる存在になる

技術を磨いても、それが他のメンバーに認められなければ意味がありません。自己満足の自分磨きで終わるのでなく、修得した技術を仕事で発揮できるようにして、社内で功績をあげていきましょう。そうすれば他の人たちからも一目置かれるようになり、シニアエンジニアになったときにみんながついてきてくれるようになります。

キャリアアップの方法

どれほど技術を修得しようと、会社から認められなければシニアエンジニアにはなれません。シニアエンジニアにキャリアアップするためには、どんなことが必要なのか見ていきましょう。

技術のキャッチアップを欠かさない

IT業界は技術が目まぐるしく発達している業界になります。シニアエンジニアのように最前線で活躍し続ける人材になるためには、IT関連のイベントに参加するなどして技術のキャッチアップをすることが重要です。新しい技術の知識があることで、会社からもよく勉強していると一目置かれるようになるでしょう。

技術系の資格を取得する

シニアエンジニアになるために必要な資格はありません。しかし、会社によっては特定の情報系の資格を持っていないと技術職としてのキャリアアップを認めていないところもあります。そうした社風がなくても、資格というのはやはり実力を示すための目安となり、難しい資格を持っていたほうがプロジェクトで重要な役割を任されやすくなります。そこで、シニアエンジニアになるために有利な資格とはなんであるかを紹介していきます。

システムアーキテクト試験(SA)

SAの資格を取得することは、要件定義、機能定義、構成管理などの上流工程の設計がきちんとできるという証です。大きなプロジェクトは分業で行います。上流工程の設計が甘いと分業して作った別々のソースコードを合わせたときに、システムが正確に動かないという事態が発生して、修正作業に無駄な時間を取られます。そのため上流工程はシステム開発の根幹を担う重要なもので、それを任されることは社内の信用が厚いことを意味するのです。上流工程の設計スキルが十分であることを証明するためには、SAの資格が役に立つのです。

ネットワークスペシャリスト試験(NW)

NWは、ネットワークシステムの設計・開発やネットワークインフラの整備ができるなど、ネットワークに関係する深い知識を有する人間に与えられる資格です。チームで開発するような規模のプロジェクトには、ほぼ間違いなくネットワークシステムが絡んできます。逆にいうと、NWの資格を取得できればネットワークシステムの構築ができるということで、いろいろなプロジェクトで重宝される存在となれます。

プロジェクト管理の経験も積む

シニアエンジニアになるためにはプロジェクト管理能力も養っておくことが大切です。シニアエンジニアは、プロジェクトのマネジメントも求められます。マネージャーとしての責任もあるのに、それを疎かにして自分の開発にかかりきりでは工程が破綻する恐れが出てきます。

プロジェクトメンバーの中核を担う人物として認められるには、マネジメントスキルも必要になってきます。情報系の資格にはプロジェクトマネージャ試験(PM)というものもあるので、それを取得してマネージャーとしての能力を示すのもいいでしょう。

コミュニケーション力を磨く

システム開発では、チームで会議を開きシステムの仕様などの情報を共有します。また、部分的な仕様変更が発生すればその箇所を担当しているメンバーに変更内容を伝える必要があります。

シニアエンジニアは会議を主導したり、変更内容を正確にメンバーへ伝える場合もあるのです。相手に伝わるように説明しないといけないという点から、コミュニケーション力もシニアエンジニアに必要な技能と言えます。

シニアエンジニアのキャリアパス

プロジェクトマネージャーといったプロジェクトを統括する管理職に就くのは、だいたい35歳くらいと言われています。技術を習得するほかに、実績を積む必要があるシニアエンジニアも、順調にいけばそのくらいの年齢で就けると考えていいでしょう。シニアエンジニアになった後のキャリアにはいくつか選択の余地がでてきます。

スペシャリストとして開発現場に残るキャリアパス

シニアエンジニアに就いたあとは、そのまま会社に残って現場のスペシャリストとして活躍するというキャリアパスがあります。安定した収入を得て、社内で頼りにされる存在として職場での自己肯定感も高まっていくでしょう。

将来的にフリーランスで独立も可能

転職や独立など、人の動きが活発なのもIT業界の特徴です。シニアエンジニアになれる人は、もう一流のエンジニアです。独立してフリーランスとしてやっていける実力があります。フリーランスになればさまざまな仕事を選択でき、高額報酬の案件をこなしていけば会社勤めのときよりも、高い収入を得ることができます。

専門性を維持する

シニアエンジニアは、1つの分野で特化した知識・技術を持つエンジニアです。フリーランスでは、何でも屋よりもある分野のスペシャリストが重宝されます。自分が掘り下げていった専門性を維持し、「あなたに是非お願いしたい」と言われるようなエンジニアであり続けましょう。

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