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フリーランスで副業するメリットって?副業を始めるステップや注意点まで完全ガイド

会社員や個人事業主の方の中には、空いた時間をうまく活用してフリーランスで副業を始めてみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。本記事では、フリーランスで副業するメリットや必要なステップ、注意点、副業案件を受注する方法について解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

フリーランスで副業するメリット

既に自営業者として働いている人に加え、副業が認められている会社員などが、フリーランスで副業するケースが増えています。本業の立場を問わず、フリーランスで副業する人が増えているのは、単に環境や制度が整ってきたことや必要性だけでなく、ポジティブな要因も関係しているようです。では、フリーランスでの副業には、どんなメリットがあるのでしょうか。こちらで主なものを5つご紹介します。

収入が増える

本業を持っている人が、フリーランスで副業すると、その分だけ収入が増えることになります。会社員の場合、働き方改革や業務効率化などの影響で残業が減った、昇給条件が厳しいなどの理由で、本業の収入を増やすことが容易ではない方も少なくないようです。そのような方が、休日や就業後の時間を使ってフリーランスとして副業すると、総収入を上げられます。収入が増えれば、生活面の安定だけでなく精神的な余裕も得られるでしょう。

スキルアップができる

本業に関連した副業を行うと、スキルアップも可能になります。例えば、ITエンジニアが副業で案件をこなすと、本業で身につけた技術を活用できるだけでなく、本業では経験できなかった仕事やクライアントに出会えることで、スキルとともにコミュニケーション能力も磨けます。未経験の仕事をフリーランスで行う場合は、新たなスキルを手に入れられるかもしれません。

節税につながる

フリーランスで副業するメリットに、節税効果も挙げられます。会社員の場合、仕事に使う書籍や電子機器類を個人で購入した際は、原則自腹になります。ですが、事業所得や不動産所得、雑所得は、収入を得るのにかかった原価や要した費用を必要経費として計上できます。例えば、ネットを使った在宅での副業には、インターネットを含む通信費や電気代に加え、パソコンなどの購入費用がかかるかもしれません。これまで個人や家族で使用していたものを事業用経費として計上できれば節税につながり、実質的に収入がアップすることになります。

時間を有効活用できる

会社員の方は休日や就業後、すでに個人事業主として働いている方は本業の空き時間を活用できるのが、副業の良いところです。近年は、インターネットを使うなどして短時間でできる副業が増えています。副業の種類にもよりますが、30分から1時間程度で取り組める仕事もあります。時間や体力が余っていると感じる方だけでなく、多忙でも隙間時間を活用して副業する方もいます。

独立・開業の準備ができる

現時点で会社員として働いているものの、将来的に独立や開業を目指したい方は、副業することで、その準備ができるメリットがあります。自分が持つスキルや技術がどれほどのお金になるのか体感できますし、市場のニーズや動向などにも敏感になるので、その後のフリーランス活動に役立つはずです。フリーランス一本でやっていく場合、さまざまな責任も生じます。会社員時代は管理部門などが担ってくれた確定申告などの収入の報告も、フリーランスになると自ら行う必要があります。日々の収益・費用を帳簿につけるといった作業は、独立した際の予行練習と考え、効率よくやれる方法を考えながら行うとよいでしょう。

フリーランスで副業を始めるためのステップ

フリーランスで副業するメリットは大きいですが、思い立ってすぐに始めてしまうというのはおすすめしません。計画性を持って取り組まなければ本業に支障をきたしたり、知らず知らずの内に法律を犯す可能性があります。まずはフリーランスでの副業の注意点に留意するとともに、段階を踏んで副業を始めるのがおすすめです。こちらでは、副業で気を付けたい点や必要なステップを取り上げます。

本業の就業規則を確認する

会社員の方は、所属企業が副業を許可しているかどうかをまず確認しましょう。2018年6月に「働き方改革関連法案」が成立したことを契機に、副業解禁に踏み切る企業も増えています。ですが、すべての会社がその動きに同調しているわけではありません。許可されていない状況で副業を始めてしまうと、それが明らかになった際、規則に違反したとみなされ、最悪の場合は解雇に至ることもあり得ます。副業が許可されていても、仕事の種類や時間帯を制限しているケースもあるため、就業規則など、副業に関係した規定の熟読をおすすめします。上司などに相談・確認するのも良い方法です。

開業届を提出する

基本的には副業収入は雑所得として扱われるケースが多く、そうした場合は開業届の提出は不要となります。しかしながら、継続的に収入があると事業所得と判断されるケースがあり、そうなると開業届の提出が求められます。開業届の提出に手数料はなく、開業届を提出しておくことで個人事業主として税制上の恩恵を受けられる場合もあります。継続的かつ一定以上の収入を見込める方は、開業届を提出した方がよいでしょう。

開業届の提出については、下記の国税庁ホームページの情報も参考にしてみてください。

[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

必要であれば青色申告の手続きを進める

副業による所得が年間20万円以上となる場合は確定申告が必要です。副業の収入が多くなり、税制面での優遇措置を受けたいなら、青色申告を利用できます。青色申告を利用して確定申告すると、最大で55万円の控除を受けることができます。一方、白色申告の場合は、基礎控除の48万円にとどまるため、青色申告のメリットは大きいといえるでしょう。

なお、青色申告の利用は、個人事業主として開業届を提出した人に限られるので、開業届と青色申告承認申請書をセットで提出するのがおすすめです。青色申告の申請は、確定申告する年の3月15日までに行う必要があります。

青色申告制度については、下記の国税庁ホームページの情報も参考にしてみてください。

青色申告制度|国税庁

領収書や請求書を保管する

フリーランスで副業をし、確定申告を行う必要がある場合は特に、副業の収支にかかる請求書や領収書を証拠書類として保存しておきましょう。書類をきちんと保管していないと、収入を低く申告したり、本来差し引けるはずの経費を計上できないなど、支障が出てしまいます。どのように保管するのが合理的かは人によって異なると思いますが、月ごとに封筒に入れたり、ファイリングするなど、決まりを作っておくとよさそうです。

帳簿を作成できる会計ソフトなどの導入を進める

副業で得た収入を確定申告する際は、帳簿の作成が必要です。例えば、現金出納帳・売掛買掛帳・経費帳・固定資産台帳などです。青色申告には、複式簿記での帳簿作成が求められるので、簿記の知識も必要になるでしょう。取引が多い場合は、手計算や表計算ソフトで行うのではなく、会計ソフトを導入すると作業を効率化できます。可能であれば、帳簿記載や会計ソフトへの入力を定期的に行い、確定申告の時期に慌ててやらずに済むようにしておくとよいでしょう。帳簿をつける作業が立て込んで、副業のチャンスを逃すということがないようにしたいものです。

フリーランスの副業における注意点

会社員だけでなく、本業がある個人事業主にとっても、フリーランスでの副業には注意すべき点がいくつかあります。気を付けるべき点を知っているかどうかで、手元に残る金額が変わったり、周囲の人たちとの関係に影響が出てくることがあります。以下に挙げる点をきちんと理解しておきましょう。

確定申告について理解しておく

フリーランスで副業をして収入が発生する以上、納税が必要なケースも出てくるため、青色申告を含めた確定申告制度への理解は大事です。例えば、自分が行う副業の所得の種類や、確定申告が必要な所得基準、何が経費として認められるか、費用の按分などの理解を深めておくとよいでしょう。確定申告は税金が発生するネガティブなイメージを持つ方もいますが、確定申告により税金が還付されることもあります。確定申告を味方につけるには、制度をよく知っておくことがポイントになります。

▼確定申告についてはこちらの記事もチェック!

フリーランスの確定申告って?必要な書類にやり方、節税のポイントを解説!

本業をおろそかにしない

副業の収入が増えていくと、それに伴って副業に投じる時間や労力のウエイトが増し、本業がおろそかになるケースが見受けられます。しかしながら副業は、メインとなる本業があってこそです。まずは本業をしっかり行い、残りの時間や体力で副業を行う姿勢が大切です。

スケジュールや体調管理を徹底する

会社員は残業時間の上限が決まっていたり、有給休暇取得を奨励されたりと、ある程度は会社が労働時間を管理してくれますが、副業の場合はすべて自己責任となります。副業を頑張りすぎるあまり、スケジュールがタイトになり、体調を崩すほど仕事をしすぎることもあるようです。余裕がない状態で副業をして、納期が遅れたりミスをしてしまうと、副業の継続が難しくなるだけでなく、賠償責任の発生もあり得ます。本業のみで働いているとき以上に、スケジュールや体調管理に気を配ることが、副業をうまく進めていくために必要なポイントです。

フリーランスの副業案件を受注する方法

ここまでで副業を始めるメリットや必要なステップ、注意点については理解できたかと思います。実際に副業を始めるためには副業の仕事を受注する必要がありますが、案件を受注するにはどういった方法があるのでしょうか。こちらでは、副業案件の受注に役立つ方法をご紹介します。

クラウドソーシングを利用する

クラウドソーシングサービスには、副業に向くいろいろな種類の案件が掲載されています。業務レベルも初心者向けから上級者向けまでバラエティに富んでいます。登録無料のところがほとんどなので、まずは登録して単発の案件から始めるとよいかもしれません。行った仕事を評価する仕組みを設けているサービスを利用して信頼を勝ち得ていくと、より単価の高い、やりがいある副業に出会える可能性があります。クラウドソーシングサービスを通して仕事をすると、提示されている報酬からシステム利用料などを差し引かれる場合があるので、実際に支払われる金額の確認が必要です。

フリーランスエージェントや副業エージェントを利用する

フリーランスで働く人の増加に伴い、フリーランスに特化した、副業向けの案件を得意とするエージェントも多くなっています。特にIT系のフリーランスエージェントは数を増しており、週1日からリモートでできたり、継続して行える副業案件も多く保有しているようです。ITスキルを持っている方は、活用しない手はないでしょう。

友人や知人から紹介してもらう

友人や知人の紹介を受けて副業を始めた人も少なくありません。紹介での仕事が意外に多いのは、すでに信頼関係があるので、安心して仕事を任せられることが影響していると考えられます。周囲にフリーランサーや経営者、IT企業などに勤務している人がいれば、自分ができる仕事内容をアピールしたり、手伝いを申し出てみると、案件獲得の早道になる場合があります。

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