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クラウドエンジニアはやめとけって本当?6つの理由や特徴を徹底解説!

近年、企業のインフラ環境のクラウド化が急速に進んでおり、それに伴いクラウドエンジニアにも注目が集まっています。こうした需要の高まりを耳にし、クラウドエンジニアへの転向を考えているエンジニアの方も増えつつあります。しかしながら、「クラウドエンジニアはやめとけ」と言う意見をインターネット上で目にしたという人もいるのではないでしょうか。

この記事では、「クラウドエンジニアはやめとけ」という意見は本当なのかをテーマに、クラウドエンジニアついて深く掘り下げていきたいと思います。クラウドエンジニアがやめとけと言われる理由についてだけでなく、クラウドエンジニアに向いている人、向いていない人の特徴などにも見ていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

クラウドエンジニアはやめとけって本当?6つの理由とは

ここではまず「クラウドエンジニアはやめとけ」と言われる際に、よく挙げられる理由について代表的なものを紹介します。実際にクラウドエンジニアの仕事をしている方は、どのような点に苦労しているのでしょうか。

幅広いスキルの習得が必要

クラウドエンジニアはインフラの設計からクラウドの構築、サーバーの保守や管理など業務内容が多岐にわたります。そのためクラウドエンジニアとなるためには、非常に広範な知識やスキルの習得が求められます。クラウドに関する知識はもちろんですが、データベースやミドルウェアの知識、またオンプレミスからのクラウド移行に対応するためにオンプレミスの経験や知識も必要になってきます。この膨大な事前学習の必要性から、クラウドエンジニアになる前段階で挫折してしまうというのがよくあるケースです。

近年はクラウドの需要も高まってきており、また技術の進歩にも目覚ましいものがあります。クラウドエンジニアになっても、常に新しい技術や知識を学習し続けなければならないことを実感して心が折れてしまうというケースもあります。このように幅広いスキルの習得が必須となることが、クラウドエンジニアはやめとけと言われる理由の一つです。

緊急時の障害対応を求められることもある

クラウドエンジニアの重要な職務の一つは、緊急時の障害対応です。サーバーやネットワークのトラブルは時間や休日に関係なく突然発生し、それにより会社の業務に大きな支障が生じる場合もあります。そのため障害にはクラウドエンジニアが迅速に対応して復旧することが求められます。夜間や休日でも緊急の仕事が入る可能性が常にあるので、心身ともにじっくり休息を取ることが難しく、これが大きなストレスになるケースも多いです。

責任が重くプレッシャーがある

現代の企業の業務において、サーバーやネットワークは既に必須のものとなっています。これらに問題が生じると通常の業務もままならなくなる場合も多く、クラウドの保守や維持を行うクラウドエンジニアの責任は重いと言えます。トラブルの種類によっては会社に重大な損害を与えてしまう可能性もあります。こうした大きなプレッシャーの中で、トラブルの起きにくいシステムを構築したり、緊急対応を行い続けなければなりません。クラウドエンジニアの仕事を続けるなら、こうした大きな責任を担えるだけの強い精神力が必要です。

資格習得のレベルが高い

クラウドエンジニアに必要な資格を取得する難易度が高いことも、やめとけと言われる理由に挙げられます。クラウドエンジニアが取得すべき資格としては、AWS認定資格、Google Cloud認定資格、Microsoft Azure認定資格が代表的です。これらはいずれも取得の難易度が高いことで知られており、中にはクラウドに関する実務経験が取得条件として設定されているものもあります。更に一度資格を取得してもそれで終わりではなく、更新のために学習を継続する必要があります。この資格取得のハードルの高さからクラウドエンジニアになることを諦めてしまうケースも少なくありません。

最新情報を常にチェックする必要がある

クラウド技術は日進月歩で発展を続けており、クラウドエンジニアは常に最新の技術を取り入れることを求められます。そのためクラウドエンジニアとして仕事を続けていくなら、継続的にクラウド技術の知識や技術を学習し続ける必要があります。様々なニュースや新たなサービスなど、クラウドに関する最新情報の収集を欠かさず、素早く現場に落とし込む姿勢が重要です。これは想像以上に神経を使う作業なので、クラウドエンジニアはやめとけと言われることもあります。

クラウドエンジニアに向いている人の特徴

ここからはクラウドエンジニアに向いている人の特徴について紹介します。もし以下で述べている項目に当てはまるなら、ある程度クラウドエンジニアの適性があると言っても良いでしょう。

最新の技術やトレンドをチェックするのが好きな人

最新の技術やトレンドに関する情報に興味を持って、自ら収集するのが好きな人はクラウドエンジニアに向いていると言えます。実際の企業で導入されるクラウドには最新技術やトレンドを盛り込むことが期待されます。その後も常に技術や知識をアップデートしながら保守や管理を継続しなければなりません。そのためそういった最新の技術や知識を積極的に取り入れていくことが苦にならない性質は、クラウドエンジニアの業務を続ける上で大きく有利となります。

地道な作業もコツコツできる人

クラウドエンジニアの業務の大部分は、デスクやPCに向かって行う地道な作業となります。プログラミングの作業だけでなく、会議やシステムの運用・管理にまつわる資料作成といった事務仕事も多いです。クラウドエンジニアはどちらかといえば裏方的な作業が主となる職種です。こうした細々とした地道な作業をコツコツとこなすのが得意な人は、クラウドエンジニアの素質があると言えます。

注意深く小さなミスにも気付ける人

サーバーやネットワークなどのトラブルは、企業の活動に重大な支障が生じる可能性があります。こういったトラブルは得てして些細なミスが原因であることも多く、クラウドエンジニアにはそうした細かなミスにも気付ける注意深さが求められます。また、クラウドエンジニアはチームで取り組む業務も多く、他のメンバーが書いたコードのミスにも気付けるような注意力があれば、さらに重宝されるでしょう。

コミュニケーション能力が高い人

クラウドエンジニアは一般的にチームを組んで業務に取り組みます。そのため必然的に周囲のメンバーと協力しながら仕事ができるコミュニケーション能力も求められます。特に規模の大きなプロジェクトでは関わる人間の数も増え、他の部署との連携や調整なども必要となってきます。そうした際にはコミュニケーション能力の高い人材は重宝されます。

また、クライアントと円滑にやり取りするためにもコミュニケーション能力が必要となります。クライアントから要望を正しく聞き取り、相手の求めるシステムを提案する能力もクラウドエンジニアに必要な素質です。

クラウドエンジニアに向いていない人の特徴

クラウドエンジニアに向いている人の特徴について解説してきましたが、ここからは向いていない人の特徴を紹介します。クラウドエンジニアを目指す上で、自身に足りない要素を確認するためにもチェックしてみてください。

障害対応などに苦手意識がある人

サーバーやネットワークに障害が発生した際の復旧はクラウドエンジニアの代表的な業務の一つです。クラウドに障害が発生すると企業活動に大きな支障が生じる可能性もあります。そのため、夜間や休日などに関係なくトラブルが起きればすぐに対応しなければなりません。システム運用後の問題点の解消や、保守もクラウドエンジニアの業務に含まれるので、緊急の障害対応は避けられません。こうした急なトラブルへの対処に苦手意識がある人は、残念ながらクラウドエンジニアとしての適性は低いと判断せざるを得ないでしょう。

コツコツとした地道な作業が苦手な人

クラウドエンジニアの仕事はプログラミングなどの技術的な業務から、会議などの資料作成のような事務的な作業まで幅広くあります。しかし、そのどれもが基本的にデスクやPCに向かって行う細かい作業となります。クラウドシステムを構築する際には設定の確認や、動作の検証など地道な作業を延々と続けるような業務も少なくありません。こうした細々とした地味な作業をコツコツと進めるのが苦手な人は、クラウドエンジニアになっても長続きはしにくいでしょう。

プログラミングを極めたい人

プログラミングのスキルはクラウドエンジニアに必須の能力の一つではありますが、プログラミング自体を極めたい人が選ぶべき職ではありません。クラウドエンジニアに求められるプログラミングスキルは、あくまでクラウドサービスを構築できる程度でしかないからです。

クラウドエンジニアの場合はどちらかと言えば、既存のサービスやソフトウェアを適切に組み合わせられる能力の方が重要です。自らプログラムを組む機会はあまりないため、実務を通してプログラミングスキルを向上させたいという目的には不向きと言えるでしょう。

クラウドエンジニアとして働く魅力、メリットとは

クラウドエンジニアはやめとけと言われることもありますが、大変なことだけでなく、働く上でのやりがいや魅力も多い職種です。ここではクラウドエンジニアとして働く場合の魅力やメリットについて改めてまとめています。

需要が高く年収も高い傾向にある

クラウド技術の発展によりクラウドの利用を前提としたシステムが開発されたり、コストの削減が見込めることから既存のオンプレミス環境からクラウドへの移行が進んできています。今後もこの流れは継続すると考えられ、クラウドエンジニアの需要はより高まっていくことが予測できます。オンプレミスをある程度維持しながらクラウドを取り入れるハイブリット方式を望むクライアントも多く、クラウドだけに留まらない幅広いスキルを持つクラウドエンジニアの活躍も期待されています。

クラウドエンジニアはその需要の高さから、年収も高い傾向にあります。「求人ボックス 給与ナビ」によれば、クラウドエンジニアの平均年収は597万円とされており、エンジニアの中でも高年収の部類だと言われています。幅広い知識や技術を身に付ける必要があり、責任も大きいですが、それに見合ったメリットはあるとも言えるでしょう。

また、正社員としてだけでなく、フリーランスのクラウドエンジニアの需要も多くあります。フリーランスになることで、正社員以上の年収を見込めるケースも多いので、スキルや実績が伴ってきた段階で独立を検討してみるのもおすすめです。

幅広いスキルを身に着けられる

数あるITエンジニアの中でも、クラウドエンジニアの業務は非常に広範囲に及びます。そのため、クラウドエンジニアとして働いていくことで、自然と幅広い分野のスキルや知識を得ることが可能となります。常に最先端の技術や情報に触れ、幅広いスキルを活かした業務の経験を積めるクラウドエンジニアは、ITエンジニアとしてのキャリアアップに魅力を感じる人に向いている職業の一つです。クラウドエンジニアとしての経験を積むことで、多方面で活躍できる人材を目指せるのは大きなメリットです。

クラウドエンジニアの将来性

既存のオンプレミス環境からクラウドへ移行する企業は年々増加しています。今後も企業がクラウドを取り入れる流れは続くと考えられており、それに伴ってクラウドエンジニアの需要も日々拡大し続けています。この点を見ればクラウドエンジニアは非常に将来性の高い職業と言えます。クラウドエンジニアとなるためには幅広いスキルや知識の獲得が必須で、その後も新たな技術や情報を常に取り入れ続ける姿勢が必要となります。実際にクラウドエンジニアとして活躍するまでには多くのハードルがあり、容易ではありません。そうした理由からクラウドエンジニアはやめとけと言われることもありますが、それでも目指す価値は十分にあります。

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