キャリア

クラウドエンジニアのおすすめ資格、難易度別に徹底解説!注意点やメリットを完全ガイ ド

クラウドエンジニアとしてさらなる活躍を目指して、資格を取得しておきたいと考える人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、クラウドエンジニアにおすすめの資格を紹介していきたいと思います。各資格の難易度について見ていくとともに、資格取得時の注意点やメリットについても解説していきますので、参考にしてみてください。

クラウドエンジニアとは

クラウドエンジニアとは、クラウドを活用したサービスにおいて、システムの設計や開発、構築、保守までを行うエンジニアのことです。これまでは、サーバー・ネットワークなどのハードウェアから、使用する各種ソフトウェア、データまで利用者ごとに管理と運用を行う必要がありました。しかし、基本的なシステム管理の部分を担ってくれるクラウドサービスであれば社内の管理と運用業務を大幅に削減できるため、導入を進めている企業が増えてきています。

ITの基礎知識、プログラミングスキルに加え、クラウドに関する深い知見を持つクラウドエンジニアは、クラウドサービスの広がりに伴って多くの企業で求められている職種です。クラウドエンジニアはまだまだ人材が足りておらず、その需要や将来性も高いと言えるでしょう。

クラウドエンジニアが資格を取得するメリット

2022年10月時点で、クラウドエンジニアに必須の資格はありませんが、資格を取得することでさまざまなメリットを得ることができます。ここではクラウドエンジニアが資格を取得するメリットを、大きく3つのポイントに分けてご紹介します。

知識を体系的に学習できる

クラウドエンジニアには、インフラの設計や構築などの知識とスキルだけでなく、クラウドに関する専門知識も求められます。実務経験は豊富で業務にも支障がなくても、体系だった知識を持っているか自信がない、という場合もあるでしょう。このような場合でも、資格取得に向けて勉強することで、自然と体系的に知識を学べるというメリットがあります。初級向けの資格では幅広く基本的な知識が必要で基礎固めに役立ちますし、中級・上級向けの資格で専門性を深めていくことも可能です。勉強したほうがいいのはわかっていても、仕事が忙しくて時間が取れないという人でも、資格取得という目に見える目標を立てれば、モチベーションを高く維持できるでしょう。

スキルを証明できる

資格を取得すると、自分の持つ知識やスキルが一定以上のレベルであることを、客観的に証明できます。こうしたスキルの証明としての効力は、就職や転職の際にも有利に働くことが期待できます。例えばクラウドエンジニアとしての実務経験や職歴がまだ少ないという場合にも、資格が経験の少なさを補ってくれる可能性があります。資格があれば名称を伝えるだけで「どのような種類の、どれくらいのレベルのスキルがあるか」を客観的に証明してくれるでしょう。

収入アップにつながりやすい

企業によっては、資格を取得したときに「取得手当」や「報奨金」が支給される場合があります。また、持っている資格に応じて、継続的な「資格手当」が支給される制度を導入している企業もあるでしょう。もし、勤務先の会社に資格手当制度があれば、月給に上乗せして支給されるため、それだけで収入アップにつながります。制度化されていない企業でも、人事評価でアピールすれば、資格がプラス評価につながるかもしれません。また、就職や転職の際にも、資格を持っていると採用時の年収がアップする可能性があります。

クラウドエンジニアにおすすめの資格|初級者向け

ここからは、クラウドエンジニアにおすすめの資格を、難易度別に解説します。まずは初級者向けの資格について見ていきましょう。

Linux技術者認定試験(LinuC)

「Linux技術者認定試験(LinuC)」は、仮想サーバーの構築によく用いられるOSである、「Linux」の知識とスキルに関する資格です。LinuCの試験には、「クラウド」「オープンソースのリテラシー」「システムアーキテクチャの知見」が含まれ、資格を取得することでクラウドに関する技術と知識も習得しているという証明になります。レベル1がサーバーの構築・運用の基礎知識、レベル2がインフラの設計・構築から、運用・保守のスキルまでと、幅広い範囲をカバーする内容です。

これからクラウドエンジニアになりたいという人が最初に学ぶ資格としても適していて、比較的勉強しやすい内容です。オンライン形式の試験のため自宅で受験でき、結果がその場で確認できます。LinuCレベル1を取得することで、LinuCレベル2が受験できるため、着実に知識とスキルを積み重ねることが可能です。

シスコ技術者認定(CCNA)

「シスコ技術者認定(CCNA)」は、コンピュータネットワーク機器の大手であるシスコが認定する資格です。クラウドエンジニアがネットワークを構築する機会は多く、ネットワーク知識がないと実務が難しく感じることがあるかもしれません。CCNAはネットワークエンジニアが入門的に学ぶ内容で、スイッチング、ルーティング、無線接続、セキュリティまで幅広いネットワークの基礎知識を中心に、ITとクラウド分野に関する知識もあわせて身につけることができます。

2020年に試験の改定が行われ、複数の専門技術分野に関する試験がCCNA資格1つに集約されたため、出題範囲が広がりました。様々な分野の勉強が必要になりましたが、資格を取得できれば、幅広い分野の知識があることが1つの資格で証明できるということです。シスコ認定試験の難易度は5段階ありますが、CCNAの難易度は下から2番目で、初心者でも勉強しやすい資格といえるでしょう。ネットワークからクラウドまでの基本を押さえ、さらに専門的な知識を学んでいくための基礎固めにも適した資格です。

クラウドエンジニアにおすすめの資格|中級者向け

中級者向けにおすすめするのは、実践的な内容となる4つの資格です。世界の3大クラウドサービスと言われるAWS、Microsoft Azure、Google Cloudと、アジアでトップシェアを誇るAlibaba Cloud、4つのクラウドサービスそれぞれに、専門の認定資格があります。クラウドエンジニアとしてのスキルの証明になるだけでなく、業務にも役立つ実践的な内容です。

AWS認定資格

「AWS認定資格」は、「AWS(Amazon Web Services)」の認定試験です。Amazon社が開催する試験は、難易度ごとに、初級・中級・上級とプロフェッショナルに分かれています。実務レベルのスキルを証明したい中級者には、アソシエイト(中級)レベルの資格取得がおすすめです。「AWS認定ソリューションアーキテクト」は、AWSの安全で堅牢なアプリケーションの構築スキルがあることを、「AWS認定デベロッパー」は、AWSのクラウドベースのアプリケーション開発ができることを証明してくれます。

世界トップシェアのクラウドサービスに関する資格のため、市場も大きく、多くの企業で取得を推奨される人気の資格です。学ぶ人が多いため、これからクラウド分野の学習を始めるという人でも、着手しやすい学習環境が整っています。受験方法は、会場での筆記試験と自宅でのオンライン試験から選ぶことができ、全国各地で年中開催されているため受験しやすい点もメリットでしょう。

Microsoft Azure認定試験

「Microsoft Azure認定試験」は、「Microsoft Azure」に関する知識とスキルの認定資格です。中級者向けには、実務経験1~2年程度を想定した「デベロッパーアソシエイト」の取得がおすすめです。取得することで、Microsoft Azureでの設計、構築、テスト、保守の専門知識を習得しているという証明になります。Microsoft社開催の試験という信頼性の高さ、世界的に実施されていて国際的に通用する資格であること、求人案件も豊富なことなどメリットは数多くあります。

無料で公開されているオンライントレーニング「Microsoft Learn」で、独学でもコストをかけずに学習が進められ、自宅でのオンライン試験で結果がすぐにわかるなど、仕事をしながら資格取得を目指しやすい点も魅力です。

Google Cloud 認定資格

「Google Cloud 認定資格」は、「Google Cloud Platform(GCP)」の知識とスキルを証明できる資格です。公式サイトによると、資格を取得した人の87%以上が、クラウドスキルが向上した、と回答している実績があります。Google社が開催する認定試験はレベルごとに分けられ、「ユーザー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」の3種類です。中級者向けのおすすめは、実務経験6か月程度を想定した、GCPの実務スキルを問う「Associate Cloud Engineer」です。

公式サイトでトレーニングや模擬試験が提供されていて、学習が進めやすい点も魅力です。試験はオンラインで受験でき、合否もその場でわかります。

Alibaba Cloud 認定試験

「Alibaba Cloud 認定試験」は、アジア太平洋地域でトップシェアのクラウドサービス「Alibaba Cloud」に関する知識・技術力を認定する試験です。難易度は初級・中級・上級に分かれています。実務経験のある中級者におすすめなのは「ACP (Alibaba Cloud Certifid Professional)」です。中国はIT大国で巨大市場でもありますが、中国国外のサービスは使えないため、他のクラウドサービスを利用したシステムも「Alibaba Cloud」に置き換える必要があります。アジア太平洋地域の市場を重視する企業など、「Alibaba Cloud」を使う求人も増えているため、取得して損はない資格といえるでしょう。

クラウドエンジニアにおすすめの資格|上級者向け

上級者向けにおすすめの資格は、特定のクラウドサービスに限定しない幅広いスキルと、IT関連の体系だった深い知識を持つことが証明できる3つの資格です。クラウドエンジニアとして経験を積み、さらなるキャリアアップを目指す人にもおすすめできます。

情報処理技術者試験

「情報処理技術者試験」は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定するIT系の国家資格です。資格を取得すれば、IT人材に必要な知識が、総合的・体系的に理解できていることを証明します。IT系の国家資格の難易度は、レベル1からもっとも難しいレベル4まであり、レベル3に該当するのが情報処理技術者試験の「応用情報技術者試験」です。取得には、ネットワークやセキュリティ、アルゴリズムなどを始め、IT技術者に求められる全分野にわたるといえるほどの幅広い知識が必要です。難易度は高めですが、知名度が高く信頼性のある国家資格のため、クラウドエンジニアからその先のキャリアアップを目指す際にも、IT業界全般で役に立つでしょう。

CompTIA認定資格

「CompTIA認定資格」は、セキュリティの知識・技能を認定する、IT系の国際資格です。IT業界団体のCompTIAが主催し、世界で250万人以上が取得している、知名度と信頼性の高い資格といえます。クラウド系区分の資格は2つのレベルに分かれ、『CompTIA Cloud Essentials』は、クラウドに関する初歩的な知識を証明する入門的な資格です。上級者におすすめの『CompTIA Cloud+』は、クラウドや仮想化に関する幅広い知識に特化した内容になっています。資格を取得すれば、クラウドエンジニアとして特定のクラウドサービスに限定されず、幅広く通用する総合的な知識やスキルを国際基準で証明できます。オンライン試験で自宅での受験も可能です。

CCSP認定試験

「CCSP認定試験」は、世界で初めて、クラウドサービスを安全に利用・運用するために必要な、知識やスキルを体系化した国際資格です。取得すると、コンプライアンスの知識から、契約上の義務とセキュリティの理解、クラウドとセキュリティに関する専門的なスキルと知識が証明できます。セキュリティに強いクラウドエンジニアは、企業にとって頼れる存在になるでしょう。5年程度の実務経験が求められるため、難易度の高い試験ですが、クラウドエンジニアからさらなるキャリアアップを目指すときにおすすめの資格です。

クラウドエンジニアの資格取得時の注意点

クラウドエンジニアの資格は、仕事をしながら取得を目指す人も多いでしょう。無理なく効率よく学習を進め、実務にも活かすための注意点として、資格取得時に押さえておきたいポイントを3つ解説します。

学習計画を立てる

取得を目指す資格が決まったら、最初に学習計画を立てましょう。受験予定時期を決定したら、必要な学習量を考え、いつまでに何を学ぶかスケジュール化します。最初に計画を立てておけば、実際に学習を進める中で遅れが生じた場合、気づいて対策を立てることも可能です。理由が一時的なものか長期的なものかを区別し、計画に無理がないか見直した上で、必要なら試験日の変更も検討して、合格まで学習を継続しましょう。

座学だけでなく実践学習もする

資格取得に向けた学習は、座学で行うものと考えがちです。しかし、実践学習を組み合わせることで、資格取得に向けた学習もすべて仕事に活かすことができます。たとえば、実際に自分でクラウドサービス内に仮想サーバーを構築してみる、といった方法が挙げられるでしょう。学んだ内容を覚えるだけでなく、実際に手と頭を動かして実践すれば、記憶に定着させやすく、理解を深めることもできます。実際に手を動かせば、覚えた知識通りに再現できずに疑問が生まれ、対応策が必要になるといった形で学習が進むかもしれません。現在クラウドエンジニアとして働いている人も、これからクラウドエンジニアを目指す人も、資格取得のために学ぶ知識を現場で活かせるよう、座学に実践学習をプラスしてスキルを磨いておくと良いでしょう。

資格取得は1つずつ進める

スキルと知識をできるだけ多く、早く身につけたいからといって、複数の資格取得を同時進行で目指すことはおすすめできません。それぞれの試験の難易度が高くなかったとしても、どれも準備が中途半端に終わってしまう、というリスクがあるからです。優先順位の高い資格を決め、まずは1つの資格を取得することを目指しましょう。合格という実績は、次の資格取得へのモチベーションになります。

関連記事Related Posts