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AIエンジニアに向いている人の特徴、適性とは?必要なスキルや将来性を解説!

AIエンジニアへの転向や転職を考えるとき、「自分はAIエンジニアに向いているのか」と誰しもが悩むものです。スキル面はもちろん、自分の性格や適性でAIエンジニアとしてやっていけるのかも気になるところでしょう。この記事では、AIエンジニアに向いている人、向いていない人の特徴をそれぞれ解説していきます。AIエンジニアに必要な能力についても詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

AIエンジニアに向いている人の特徴・適性

AIエンジニアは、AIの開発や収集されたデータ分析、システム開発など人工知能に関する技術全般を行う仕事です。近年注目されているAIの領域で働いてみたいと考える場合、どのような素質を備えていればAIエンジニアとして活躍できるのでしょうか。ここでは、AIエンジニアに向いている人の特徴をご紹介します。

理数系の適性がある

AIエンジニアには、理数系の適性が必要となります。なぜなら、仕事をする上で微分積分学や確率論、線形代数学といった数字の知識が必要となることが多いからです。具体的には、機械学習のパラメーター解析には微分積分学、データ分析には確率論の知識が用いられます。そのほかに統計の知識なども必要となっており、ベースとして理数系の知識を備えていることは必須とも言われています。また、理数系への適性があると、AIの仕組みを論理的に理解しやすくなるメリットもあります。システムエンジニアなどのITエンジニアもAIエンジニアと同じ技術職ですが、高度な理数系の知識を要求されることはほとんどありません。そのため、ITエンジニアに比べて、AIエンジニアには理系出身者が多い傾向にあります。

最先端の技術や情報を学び続けられる

好奇心旺盛で学問が好きな人もAIエンジニアに向いています。AIの領域はまだまだ過渡期と言われており、その技術の研究は、世界各国で積極的に行われています。AIは情報の更新スピードが速い分野でもあり、最先端で活躍するAIエンジニアとなるためには、日々更新される情報や技術を常に追いかけ、習得していく必要があります。こうした状況において、好奇心を持って最新の情報をキャッチアップできる姿勢を持ち、新しい知識や技術を貪欲に学習したいと思える人であればAIエンジニアに向いていると言えますし、エンジニアとしても成長し続けることができるでしょう。

論理的に物事を考えられる

AIエンジニアには理論的に物事を考えなければならない部分が多々あります。そのため、直感や感覚ではなく、データをもとに理論立てて思考できる人のほうが向いています。例えば情報分析をAIで行うためには、データの解析や処理、アルゴリズムなどを用いる必要があります。これらを扱うためにも、理論的な思考が不可欠です。もちろん、クライアントと意思疎通を図るためにある程度のコミュニケーション能力や国語力、文章力もAIエンジニアには欠かせません。しかし、それ以上に理論的な思考ができる能力や理数系の適性が重視され、求められます。

プログラミングへの適性がある

AIエンジニアとして活動するにあたり、プログラミングのスキルは必須と言えます。そのため、プログラミングに対して苦手意識がないこともAIエンジニアは大切な資質の一つと言えます。適性があるかどうかは、実際にプログラミング作業を試してみることが一番の方法です。これまでプログラミングの経験がある人も、仕事として日々プログラミングをすることに抵抗がないかを自分自身でよく考えてみるとよいでしょう。

課題解決力が高い

課題解決力が高いことも、AIエンジニアに向いている人の特徴だと言えます。AIエンジニアの人口はまだまだ少なく、プロジェクトによっては自分ひとりのみということも往々にしてよくあります。そうした際に、自分自身で問題を解決できるように試行錯誤していかなければなりません。また、AIエンジニアの作業の本質とは、AIを利用した課題解決に挑むことでもあります。そうした観点からも、課題解決力が高い人はAIエンジニアに向いていると言えるでしょう。

AIエンジニアに向いていない人の特徴

AIエンジニアになるために、特別な学歴や資格は必要ありません。しかし、適性や性格によってはAIエンジニアとして活躍するのは難しい可能性があります。ここでは、AIエンジニアに向いていない人の特徴を見ていきます。AIエンジニアを目指していたり、すでにAIエンジニアとして活動している人は、自分の資質を判断する材料としてこれから説明する内容をチェックしてみてください。

年収だけを目的に目指している

AIエンジニアはその希少性の高さから、年収や報酬も高くなりやすいと言われています。ただし、年収だけを目的にAIエンジニアを目指しているのであれば、AIエンジニアへの就職はおすすめできません。AIの領域は専門性が高く、その技術も日々進歩していっています。AIエンジニアになるまでの学習作業も必要ですが、なってからも日々情報収集やスキルアップに努めなければ、活躍していくことは難しいでしょう。

AI分野への興味や好奇心がそもそもない

そもそもAI分野への興味や好奇心がないという人も、AIエンジニアには向いていません。AIへの理解や興味がなければ学習やスキルアップのモチベーションは保ちづらくなりがちです。そうした状況では、AIエンジニアとして長く活躍していくことも難しいでしょう。

プログラミングが苦手

AIエンジニアの仕事には、プログラミングが必須です。そのため、プログラミングが苦手な人はAIエンジニアとして活躍するのは難しいでしょう。プログラミングスキルが低い場合、エラー解決に膨大な時間を要するなど、業務の進行に支障が出ることもあります。また、プログラミングへの苦手意識からモチベーションも維持しづらい状況になりやすくなってしまいます。AIエンジニアを目指すのであれば、まずは「Python」を中心に様々なプログラミング経験を積んで、苦手意識やスキル不足をなくしておくとよいでしょう。

技術の勉強を継続できない

AI開発は、数年前の技術がすぐに通用しなくなる可能性があるほど進歩が速い分野です。そのため、AIエンジニアとして活動を続けるためには、継続的に技術に関する勉強をする必要があります。しかし、継続的に勉強を続けるのは苦手という人もいるでしょう。加えて、そもそもAIへの興味や関心がないと継続的に技術の勉強をすることを苦痛に感じてしまいます。勉強が苦手、またはAIに興味がないために継続的な勉強ができないという人は、AIエンジニアには向いていないと言えるでしょう。

地道な作業に向き合えない

AIエンジニアは、与えられた役割を1人で地道に進めていくことが多いです。特にAIエンジニアの人口はまだまだ少ないので、AI担当者は自分のみといったケースも多いでしょう。機械学習の場合はモデルの選択やブラッシュアップ、パラメーターの調整などコンピューターと向き合って地道な作業を繰り返すことになります。打ち合わせなどでクライアントと意見を交換することもありますが、基本的には単独作業です。そのため、地道な作業に向き合うのが苦手な場合は、AIエンジニアの仕事を苦痛に感じてしまうでしょう。

AIエンジニアに必要なスキル

AIエンジニアには、高度な専門知識が多数要求されます。解析能力や数学的な知識、技術スキルなどが必要なものとして挙げられますが、具体的にどういった内容が実務に必要となるのでしょうか。ここでは、AIエンジニアに必要な能力を詳しくご紹介します。

数学や統計の知識

AIエンジニアには理数系の適性がある人が向いていると説明しましたが、数学や統計の知識が業務に求められます。微分積分学や確率論、線形代数学、統計学といった大学入学レベルの知識が現場で活用されるということは、よく理解しておきましょう。数学や統計の知識が乏しいとAIエンジニアとして活躍するのは難しいため、習得は必須と言えるでしょう。理系出身者であれば、すでにこうした知識は身についている可能性があります。文系出身者の場合は、独学やスクールに通うことで習得を目指すことは可能です。

なお、AIを活用したデータ分析を行う場合もありますので、データ分析の手法も理解しておきましょう。代表的な手法として、クロス分析やロジスティック回帰分析、決定木分析、クラスタリングなどがあります。一つ一つのデータ分析方法への理解はもちろんですが、どの分析方法を用いるのが最適か判断する能力も、AIエンジニアには求められます。

機械学習の知識

機械学習とは、AIの分野では欠かせない技術であり、コンピューターがデータを自動で学習して、データのルールやパターン、特徴などを発見する技術になります。データからパターンなどを反復的に学習し発見することで、AIは状況に応じて適切に動作ができます。機械学習の代表的な手法として、ディープラーニングが挙げられます。ディープラーニングは深層学習とも呼ばれ、人間が自然に行うタスクなどの行動パターンをコンピューターに学習させる機械学習の手法のひとつです。ニューラルネットワークに大量の画像やテキスト、音声といった情報を入力して自動学習させることで、AIの判断能力の精度などを高めていきます。こうした技術は自動運転システムやスマートフォンの音声認識などにも利用されています。

AIエンジニアは、AIを育てていく仕事です。そのため、当然ながら機械学習についての知識も必須と言えます。時には理想通りに育たないこともありますが、より理想的なAIに育て上げるために技術を探求し続ける必要があります。機械学習の知識に加えて、技術的探究心も求められる仕事と言えます。

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プログラミング

AIエンジニアには、プログラミングのスキルが必須です。AI開発では、Pythonが主に使われています。Pythonは、構文がシンプルなことと少ないコードで開発できることが特徴になります。また、AI開発ではPython以外にもC言語やR言語、Javaなどで開発が行われることもあります。特にR言語は、データ解析など複雑な計算が求められる分野で有効な言語ですので、習得するとAIエンジニアとしての活動の機会が増えるでしょう。

フレームワーク・ライブラリ

技術面ではフレームワーク、ライブラリを活用できるスキルも求められます。プログラミング分野におけるフレームワークとは、Webアプリケーションやシステムを開発する際に、必要な機能があらかじめ用意された枠組みのことです。フレームワークを活用すると、すべてを一から開発する必要がなくなるため開発の効率化に役立ちますし、ミスやエラーを削減することもできます。

ライブラリとは、プログラムにおいて使用頻度の高い機能を切り出して、再利用しやすくしたものです。ライブラリを利用することで、使用頻度の高い機能を作り直す必要がなくなります。AI開発で主に用いられているPythonには、便利なライブラリが多く用意されています。効率的に開発を行いたいAIエンジニアにとって、フレームワークとライブラリのスキルは必須です。

データベース

データベースとは、特定の形式(データモデル)でまとめられたデータの集まりのことです。Webサイトを運営する際にも利用されるため、AIエンジニア以外にも広く知られている技術になります。AI開発では、膨大な量のデータを収集することになります。収集したデータを効率よく処理するためには、データベースを運用するための知識が欠かせません。AIエンジニアを目指すのであれば、MySQLやNoSQLといったデータベース管理システムに関する知識は習得しておきたいところです。

提案力

データを分析する分野で活躍するAIエンジニアには、提案力が求められることがあります。新しく開発するAIをどのようなものにするか企画するような場合、ビジネスにおける課題に対して、どのような解決策を用いればよいのかを提案する必要があるからです。魅力的な提案をするためには、論理的な思考ができる能力に加えて、客観的に物事を判断できる能力も必要です。他にも、AIについて専門的な知識を持たない人に対しても伝わりやすい言葉を選ぶ能力なども求められます。AIに関する技術と同時に提案力も高めると、AIエンジニアとしての活躍の幅が広がるでしょう。

AIエンジニアの将来性

AIは今後ますます発展が望まれる分野であり、まだまだ人手不足と言われているAIエンジニアの将来性は非常に高いと言えます。ただし、AIエンジニアとして長く活躍し続けるには、日々の情報収集やスキルアップへの努力も必要になってきます。向き不向き以上に、継続的に学習できる姿勢や、AI分野への興味や関心の強さが、AIエンジニアとしての成功の秘訣だと言えるでしょう。

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