キャリア

2021/11/30

WebマーケターとWebディレクターの違い

Web業界で人気の職業として「Webディレクター」と「Webマーケター」があります。Web制作会社や広告代理店、Webサービス運営企業などで活躍するポジションですが、業務範囲や役割にはどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、WebマーケターとWebディレクターの違いを分かりやすく解説します。仕事内容、スキル、年収・給料、キャリアパスなど様々な面から比較してみましょう。

仕事内容の違い

Web業界には様々な職種が存在しますが、WebマーケターとWebディレクターでは担当する役割にどのような違いがあるのでしょうか。デザインを行うWebデザイナーやプログラムを作成するWebエンジニアに比べると、具体的な業務内容はあまり知られていないかもしれません。

所属する組織によって業務内容が変わってくるため一概にはいえませんが、ここではWebマーケターとWebディレクターで一般的に区別できる箇所を中心に仕事の違いを解説していきます。

Webマーケター

Webマーケターは、インターネット広告やWebサイトなどのオンライン上の顧客接点を活用してマーケティングを行う仕事です。マーケティングとはどうすれば商品やサービスをより多く、効率的に売ることができるのか、その仕組みを考え、実行することをいいます。商品を売るためには集客やブランディング、リピーター作りが欠かせませんが、これをWebならではの機能を使って行うのがWebマーケターです。

オンラインで集客を行う手法には、広告のほか、検索エンジンでのSEO対策、SNS公式アカウントの運用、メールマガジンの配信など様々なものがあります。Web広告は費用対効果の測定がしやすく、リアルタイムに調整が可能な運用型広告が主流となっています。バナー広告やリスティング広告、あるいはYouTubeなどに出す動画広告やTwitterなどのSNS上に出す広告など多岐にわたります。

自社サイトのアクセスを上げるためにはコンテンツ作成やアクセス解析が必要ですし、スムーズに購買へと結びつけるためには入力フォームの最適化も必要です。また、ランディングページで商品の魅力をアピールするのも有効でしょう。

こういった様々な手法を駆使してマーケティングを行い、売り上げアップへとつなげていくのがWebマーケターの仕事です。

Webディレクター

Webディレクターの仕事は、一言で言えばWebサイト制作の統括です。クライアントへのヒアリングに始まり、Webサイトの構成やコンテンツ内容の策定、スタッフの選定や予算・スケジュールの管理、そして完成したWebサイトの動作確認や納品と、サイト制作の最初から最後まですべての工程に関わり、ディレクションを行っていく役割を担っています。

ディレクターはあくまで、デザイナーやエンジニアなどスタッフの管理や品質チェックなどをおこなう職業という位置づけのため、デザインやコーディングをおこなうことは求められないことが通常ですが、会社によっては自ら開発や制作に深くかかわっていくこともあります。

全体を管理し制作のスケジュールを滞りなく進め納期までにきちんと納品する、というのがWebディレクターの重要な役目です。Webディレクターはクライアントとの折衝や進捗状況の確認、時には制作チームの中で問題が起きないようメンバーとのコミュニケーションを密にするなど、様々な人たちと連絡を取りながら、制作を円滑に進めていきます。

スキルの違い

WebマーケターとWebディレクターの仕事は明確に異なるということがわかりました。となると、求められるスキルも違うはずです。ここではそれぞれに必要なスキルを解説します。

Webマーケター

マーケティング職には市場調査やプロモーション、流通チャネルや価格設定などに関する幅広い知識が必要で、さらにコミュニケーション能力や分析力なども求められます。こうしたスキルに加え、WebマーケターにはWebメディアの運用やデジタルツールの導入などに関する経験も必要になります。

Webプロモーションでは広告が第一の入り口となりますが、Web広告は非常に種類が多く、プラットフォームにより集客できるユーザー層も異なります。それぞれの特性を知って効果的に運用していくことが必要です。また、自社サイトに人を集めるためには、コンテンツマーケティングにも精通していなくてはなりません。TwitterやインスタグラムなどのSNSを通じて人を呼び込むのも効果的ですが、それも運用次第といったところでしょう。

Webでのプロモーション手法は新しいものもどんどん出てくるので、そうした機会を逃さずトレンドに沿って導入していくためには常に市場へとアンテナを張っておかなくてはなりません。つまり新しいものへの好奇心も必要ということです。

Webディレクター

WebディレクターはWeb制作のすべてのプロセスに関わるので、必要とされる知識も幅広いのが特徴です。クライアントとの折衝に当たるため対人スキルが必要ですし、チームをまとめ上げていく統率力やコミュニケーション能力も求められます。

予算管理やスケジュール管理などプロジェクトマネジメントも必須ですし、企画の段階ではマーケティングの知識もある程度は必要になってきます。人が集まるサイトを作るために、Webマーケターは客観的な数値を重視しますが、Webディレクターは企画力で勝負しなくてはなりません。そのためには想像力や共感力が大切です。

もちろん技術的な知識も欠かせません。デザイン、システムなどの知識全般も身につけておかなくてはなりませんし、PhotoshopやIllustratorといったソフトも使えるようになっておく必要があります。また、Webディレクターは納品後のサイト運用に関わることもあるので、運用に関する知識も必要です。

収入の違い

仕事を選ぶ上でやりがいももちろん大切ですが、どのくらいの収入が得られるのかというのも重要なポイントです。WebマーケターとWebディレクター、それぞれの年収はどれくらいになるのか見ていきましょう。

Webマーケター

Webマーケターの平均年収は、年代によって異なり、20代で374万円、30代で468万円、40代で554万円と年齢に比例して上昇していきます。全年代での平均は476万円となっており、職種全体の平均年収409万円を大きく上回っているのが特徴です。また、各年代ごとに見てもすべての年代で職種全体の平均を上回っており、Webマーケターは比較的高収入の仕事といえます。

その理由としては、やはり専門性が高く幅広いスキルを必要とする仕事であり、サイトの「戦略」部分を担当するということで責任が重いため、このような結果になっていると考えられます。

Webディレクター

Webディレクターの平均年収も年を追うごとに上がっていく傾向にあり、20代で365万円、30代で462万円、40代で527万円となっています。全年代での平均は442万円で、やはり職種全体の平均年収よりはかなり高めです。Webマーケターに比べるとやや低いものの、Webディレクターも高収入の職種といえるでしょう。

なお、会社によってはWebディレクターの年収がWebマーケターの年収を上回るケースもあります。また、同じWebディレクターでも経験や実力によって年収が変わってくるのはいうまでもありません。

なる方法の違い

ここまでの説明でWebマーケター、あるいはWebディレクターになりたいと思った人もいるかもしれません。そこで、どうすればこれらの職に就けるのか、具体的に解説します。

Webマーケター

Webマーケターは専門職ではありますが、未経験可の求人もあるので、そうした求人を探してWeb制作会社やWebマーケティング会社に入り、働きながら実力をつけていくのが良いでしょう。あるいは、まずは派遣で働いて経験を積むという方法もあります。いずれの場合も、未経験可といっても知識ゼロでは厳しいので、独学またはスクールに通うなどしてマーケティングの知識を身につけておくのがおすすめです。「ネットマーケティング検定」や「マーケティングビジネス実務検定」などの資格試験にチャレンジしておくのも良いでしょう。

また、他のWeb系職種から転職するという方法もあります。WebデザイナーやWebディレクターはWebマーケターと関わることも多いので、経験に知識をプラスすることで転職が可能になるでしょう。あるいは、広告代理店でプランナーや営業としての経験を積んでからWebマーケターに転身するというパターンもあります。

Webディレクター

Webディレクターの場合は関連職の経験者の方が有利です。最も多いのはWebデザイナーがキャリアアップしてWebディレクターになる、というパターンです。実際のWeb制作に携わってきた知識と経験が活かせるのが強みといえるでしょう。クライアントとの折衝に有利な営業職から転身するというパターンもありますが、この場合はWebの専門知識を学んで身につけることが必要です。

Web業界で働いたことのない全くの未経験者でも、Webディレクターを目指すことは可能です。まずはアシスタントとして入社し、先輩ディレクターについて仕事を学びながら1~3年後の自立を目指します。資格は特に必要ありませんが、サイト制作全般の知識が得られる「ウェブデザイン技能検定」やアクセス解析の知識が身に付く「ウェブ解析士」は取っておいて損はないでしょう。

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