キャリア

2021/08/18

ITコンサルタントとPM(プロジェクトマネージャー)の違い

PM(プロジェクトマネージャー)とITコンサルタントはどちらもIT業界のキャリアパスで人気の職種です。仕事や役割に重複する点もみられ混同されがちなポジションとも言えますが、業務ではどのような点で区別されるのでしょうか。

この記事では、仕事内容、スキル、年収、キャリアパスの点からITコンサルタントとPMの違いを解説します。PMOやプリセールスとの違いも確認しましょう。

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仕事内容の違い

ITコンサルタントとPM(プロジェクトマネージャー)の業務内容は、どのように異なるのでしょうか。ITプロジェクトでは連携して仕事をする場面もありますが、それぞれ異なる役割を担当することが多いです。

両職業の性質や職場でのポジションの違いを理解するためにも、担当する仕事の内容について以下で詳しく見ていきましょう。

ITコンサルタント

まずITコンサルタントの仕事内容は、主にクライアント企業に対するアドバイスやコンサルティング業務です。コンサルティングは、専門分野の知見を提供したり、業務上の改善点を指摘したり、課題を洗い出して長期的な戦略を立案していく仕事ともいえます。ITコンサルタントはそれらの業務をシステム導入やデジタル技術の活用などIT分野で行うのが役割です。

また、ITコンサルタントの仕事をさらに細分化すると、大きく分けて「課題抽出」、「提案・アドバイス」、「実行支援」の3種の仕事が挙げられます。課題抽出のフェーズではクライアント企業から現状や抱えている課題・問題を聞き出したり、業務観察をおこなったり、市場調査や有識者へのインタビューをおこなうなどして、それらの情報をまとめます。そのデータを分析し、業務プロセスの効率化や売上拡大などのソリューションについてクライアントの承認を得た後、実際の導入や開発の支援もおこなうという流れです。

ITコンサルタントの仕事には、「クライアント企業と向き合う」という特徴があります。前述したように業務のほぼ全てがクライアントの課題解決に向けた取り組みであり、多くの時間を調査や分析、提案のために使用します。よい提案のためにはクライアント企業について深く理解する必要があるため、情報システム部門の担当者のほか、事業部門の担当者、経営層など様々な立場の人と接する点も特徴の一つです。

PM(プロジェクトマネージャー)

PM(プロジェクトマネージャー)は、その名の通りプロジェクトの進捗や品質を管理し、予算や納期などの目標通りにタスクを完了できるよう全体をマネジメントをするのが主な役割です。具体的な仕事内容としては、プロジェクトの立案はもちろん、プロジェクト進行において必要となる人材・資源の調達、外部との交渉・連携サポートなどを担い、現場監督として重要な意思決定にも大きく関与する立場です。

PMが担当する仕事は、具体的な目標やゴールのあるプロジェクトの遂行です。内容としては、システムの新規開発からリプレイス、業務改善、データ移行、体制変更などさまざまですが、共通する点は、プロジェクトを成功に導くことが役割として期待されているということです。品質に目をつぶっても納期を優先するのか、機能追加について追加予算の承認をクライアントにどのように了承してもらうか、作業進捗の遅れをどのようにカバーするか、クライアントや現場の技術者などに都度確認を取りながら、現実的な着地点を見定めていきます。

PMの仕事における大きな特徴は「外部と接触する機会が多い」というところでしょう。もちろんITコンサルタントもプロジェクト管理の場面で外部企業、組織と交渉するケースはありますが、PMに比べれば頻度は低いです。PMはプロジェクトを円滑に進めるため、外部のパートナー企業、エンジニア・プログラマーなどの技術スタッフに協力を申し出る機会が多く、クライアント以外の企業・組織とも大きく関係を持つ立場にあると言えます。

スキルの違い

ITコンサルタントとPM(プロジェクトマネージャー)は仕事内容だけでなく、必要とされるスキルにも違いがあります。

ITコンサルタント

ITコンサルタントには、当然ながら”ITに関する知識”に加え自己の強みとなる専門性が必須です。例えば企業から依頼を受けてクラウド移行やインフラ設計についてコンサルティングするためには、IT分野の中でもインフラ領域に関して理解しておく必要があります。

その他のケースにおいても、技術知識やシステム開発の知見をもとに業務を進めていくことから、高度な知識と専門性を持たない人では仕事もままならないでしょう。

また、クライアント企業に対して効果的にソリューションの提案を行うためのコミュニケーション能力およびプレゼンスキル、課題を発見するための論理的な思考力・分析力などが必要となります。IT技術に関する知識だけでなく、コンサルタントとして持つべき技能も有しておくべきだと言えます。

PM(プロジェクトマネージャー)

PM(プロジェクトマネージャー)として活躍するためには、ITコンサルタントと同じくIT知識とコミュニケーション能力は必要です。プロジェクト中に現場スタッフに的確な指示を出すためには、開発経験や業務に関する知識も備えておくことが肝心です。それ以上に必要となるのがマネジメントスキルです。

プロジェクトを全体的に分析し、適切な人材配備およびスケジュール・予算の計画・調整など、あらゆる部分を管理してプロジェクトを支えていくことになります。

限られた資金・人材をどうやり繰りしていくか、それを考え実践していくマネジメントスキルがなければ、PMとして独り立ちするのは難しいでしょう。

年収の違い

ITコンサルタントとPM(プロジェクトマネージャー)では、それぞれ業務内容やスキルにおける違いがあります。そこで「年収はどちらの方が高いの?」と疑問を持った方もいるでしょう。ここからは、そんな両者の平均年収をもとに違いを見ていきましょう。

ITコンサルタント

求人情報サイトdodaの平均年収ランキングによると、ITコンサルタントの平均年収は584万円です。性別でみると、男性609万円に対して、女性511万円。また、年代別では、20代が 471万円。30代で 625万円。40代で787万円、50代以降で843万円という結果でした。

多くの職業における求人情報を掲載している「求人ボックス」の給料ナビによると、ITコンサルタントの平均年収は約647万円(正社員の場合)となっています。日本の平均年収に比べると高額で、必要とされる能力に見合った金額だと言えるでしょう。

PM(プロジェクトマネージャー)

次に、PM(プロジェクトマネージャー)の年収ですが、求人情報サイトdodaの平均年収ランキングによると、PM全体の平均年収は664万円とITコンサルタントに比べ、80万円高い金額となっています。

性別で見た場合の平均年収も、男性690万円、女性535万円と同様の傾向がみられます。また、年代別の年収では、20代が 463万円。30代で 625万円。40代で774万円、50代以降で849万円という結果になりました。

逆に、求人ボックスの統計情報では、PMの平均年収は約618万円(正社員の場合)とITコンサルタントの平均年収約647万円を下回っています。このように調査する団体により多少の金額の違いはありますが、ITコンサルタントとPMは、どちらも高収入な仕事といえます。

キャリアパスの違い

ITコンサルタントとPM(プロジェクトマネージャー)は担当する仕事や職務範囲が異なるため、なる方法やその後のキャリアプランにも大きな違いがあります。

ITコンサルタント

まずITコンサルタントへのキャリアパスとして、代表的なのが「システムエンジニア(SE)」から目指すというものです。システムエンジニアはプログラマーの上位に位置する職業で、ITコンサルタントと同じくIT分野のシステム導入および保守・管理にも携わる機会が多く、業務経験を積むことで関連したスキルや知識を身に着けることができます。

システムエンジニアとしての仕事ぶりを認められ同じ会社内で配置転換することもありますし、SEからITコンサルタントに転職して、他の会社で活躍することも可能です。

PM(プロジェクトマネージャー)

PMへのキャリアパスについても、システムエンジニアなど基礎的な職種からのステップアップが一般的でしょう。プログラマーからキャリアを開始して、システムエンジニアとなり、プロジェクトリーダーやチームリーダーなどの役職についた後、さらに出世してPMへと至るルートが王道とされています。

そして、プロジェクトを推進する立場上、プロジェクトに関連した業務経験は欠かせません。例えば開発以外のプロジェクトでは、セキュリティ、インフラ、ゲーム、アプリケーションなどが挙げられます。

周辺職種との違い

ここからは似たような職種であるPMOやプロダクトマネージャー、プリセールスなどの周辺職種と比べて、どのような違いがあるのかを解説していきます。

PMO

PMOは、「プロジェクトマネジメントオフィス」という言葉の略称で、その名の通りプロジェクトマネジメントを専門とする部門や職種を指します。PMとPMOの役割は似ていますが、プロジェクトが大規模になり複雑化してきた影響で、PMだけでは管理しきれない部分の進捗および品質を管理するのが役割です。そういった意味では、PMOは「プロジェクトマネージャーを補佐する立場」とも言えるでしょう。

プロダクトマネージャー

プロジェクトマネージャーと似たような職種として、「プロダクトマネージャー」があります。プロダクトとあるように製品のマネジメントをする職業ですが、プロジェクトの立案以前に活躍するのが特徴です。例えばプロジェクトは「〇〇をいつまでにこうやって作る」という計画であり、事前に目標物が決まっています。

一方でプロダクトマネージャーは、プロジェクト立案以前に「何を作るのか」を考える立場なのです。プロダクトマネージャーがどのような製品を作るか考えた場合、そのままPMに代わってプロジェクトマネジメントをするケースもあります。

プリセールス

ITコンサルタントやPMと違い、プロジェクト開始以前の販売やセールスなどのフェーズで活躍する職種として「プリセールス」が挙げられます。これはシステムの構築および製品の導入・販売にあたって、IT分野の知見をもとに営業担当者をサポートする職種です。

IT製品の販売に際しては、顧客の課題や業務プロセスを詳細にヒアリングし、顧客へ提案をおこなう点でコンサルタントとも似た要素があります。また、導入にあたっての計画策定やプロジェクト管理の仕事を担うこともあるでしょう。

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