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2019/12/18

R言語の案件動向と単価相場・フリーランス求人

データドリブン経営や事業拡大のためのデータ分析需要が急増するなか、統計、数学などの専門知識を駆使して分析をおこなうR言語エンジニアの求人需要が高まっています。それに伴い、データ分析チームや機械学習・AIなどの部署で正社員として働いた後、独立してフリーランスの道を選ぶ分析者も増加しています。

RやPythonなどでの分析案件を探すデータサイエンティストや、R言語での転職・独立を検討中のエンジニアも多いのではないでしょうか。この記事では、単価相場やフリーランス求人動向について解説し、案件の種類や仕事の探し方も紹介します。

R言語のフリーランス求人動向

R言語を扱えるエンジニアは需要が高いエンジニアだといえます。ビッグデータやディープラーニング、AIなどの急成長を続けている分野でR言語エンジニアが必要とされているからです。また、R言語のエージェントサイトでのフリーランス案件は2019年12月時点では、BIGDATA NAVIがもっとも多く取り扱っていて、次にA-STARが続いています。需要の高さからか月収70万円以上の案件が多数見受けられます。

実際のフリーランス求人:Rの求人・案件一覧

企業側では、自社でエンジニア・分析官を育成するコスト・リスクが不要な点がメリットになるため、フリーランスで稼働するR言語の求人需要は高いです。プレイヤーとして手を動かして分析をおこなうアナリスト案件のほか、コンサルティングやアドバイザリーなどの案件ニーズもあり、不足している分析担当者を業務委託で補填する事業者は多くあります。

R言語案件の種類

R言語の案件には大きく分けて、開発案件と分析案件の2つがあります。開発案件では、機械学習などのAI(人工知能)・ビッグデータ関連のプロジェクトにエンジニアの求人が募集されています。

分析案件では、データアナリティクスやレポート業務を担当するデータアナリスト・データサイエンティスト・コンサルタントといった立場で参画する案件が多いでしょう。

具体的な案件の例について、以下で解説していきます。

AIやビッグデータなどの開発案件

ディープラーニング、機械学習などAI開発でのR言語エンジニアは、いわゆるIT業界以外の分野でも多く求められるようになっています。需要がある業界は、医療、建設、教育、不動産などです。それらの開発案件では、基本的に事業会社の社内に入って業務を行います。

また、ITやコンサル企業など受託系の開発や分析を請け負った会社に常駐してはたらくR言語の案件も多いです。スタートアップ企業、ベンチャー企業は、服装面で自由がきく傾向が強く、私服での就業がOKな現場が多いですが、事業会社や伝統的な日系企業ではそれとは逆で、ビジネスカジュアルやスーツでの就業が一般的です。

プログラミングのスキルとして、R言語のほかにC++やPython、Javaなどの言語を扱った経験があると、よりスムーズに職場に入っていけます。

データ分析やレポーティングなどアナリティクス案件

データ分析のR言語案件は、ビッグデータを取り扱う業界でフリーランス求人を募集しています。メディア・ゲーム・広告・ECなどWeb業界の案件では、閲覧データ、購買データ、会員情報といったデータをもとにメディアの収益向上、アプリのダウンロード、費用対効果の向上などの案件がひろく募集されています。

また、CRMやSalesforce、MAといったマーケティング領域の分析は全業種共通といえるでしょう。そのほか、さまざまな業種業態の事業会社で経営指標のダッシュボード化、BIの課題解決、ビジネスアナリティクスの募集も多くあります。

そのほか、R言語の案件は、ITコンサルやデータ分析を受託するコンサルティングやSIを取り扱う業界でフリーランスを募集しています。R言語が求められているのはデータサイエンティスト、データアナリストとしてです。

分析にもちいられるデータは基本的に事業会社の社内から持ち出せないため、フリーランスが業務委託で契約するR案件のほとんどは客先に常駐しておこなう週5日の案件です。クライアントによっては、スーツを着用して開発にあたります。R言語のほか、SPSSやSASなどの統計分析、データ解析ソフトウェアの経験があるとよりよいでしょう。

R言語の職種

R言語の案件で主に仕事を請け負う職種には、データサイエンティスト、データアナリスト、データエンジニアの3つがあります。この段落ではこれら3つの職種を解説していきます。

データサイエンティスト

データサイエンティストにはデータ分析力、統計学、機械学習などの専門的な知識のほか、エンジニアリング能力やビジネススキルも必要です。また、データサイエンティストには、アルゴリズム実装系とアドホック分析系の2つのタイプがあります。

アルゴリズム実装系は、エンジニア業務がメインの仕事です。収集したデータを整形抽出し、機械学習や統計解析の手法を活用してアルゴリズム化し、事業システムに組み込みます。

アドホック分析系は、コンサル要素が強く、データ分析や数理統計の高いスキル、統計学や情報処理に対する高い知識が必要です。データを抽出しアドホック(限定的な目的のため)な分析を行って提案に結びつけることがメインの仕事となります。

データアナリスト

データアナリストは、データの処理・分析・課題解決を専門的に行います。さまざまなデータを分析して、ユーザーの行動・規則性、ニーズなどを見出し、それをもとに問題の解決方法を提案、サービスの改善・向上に寄与することがメインの仕事です。データアナリストには、コンサル型とエンジニア型があります。

コンサル型は、データ分析を行うことで、企業が抱える課題の解決案を提案します。エンジニア型は、ビッグデータを活用したデータマイニングを行い、データのつながりや有益なパターン・規則性などを検出します。

データエンジニア

データエンジニアは、大規模なデータ活用の基盤構築と運用がメインの専門的な職種。ITエンジニアの基本的なスキル(インフラ・データベース・開発など)や、データマネジメント関係のスキル、ビッグデータを扱うための分散処理のスキルが必要です。

機械学習、データ分析を取り扱う事業会社や、データ基盤構築を請け負うIT企業などがメインの職場となります。データサイエンティストと連携することが多い職種です。

R言語のフリーランス求人や仕事探しでよくある質問

R言語を活用した仕事に興味がある人からよく質問をされる点が2つあります。これらの質問についての答えを紹介していきます。

在宅(リモート)案件はある?

R言語の在宅(リモート)案件はほぼ無いといっていいでしょう。R言語で分析するデータを社外に持ち出すことが難しく、開発プロセスも短期間での開発のものが大半だからです。

ただし、国が行っている働き方改革の増進で、副業やパラレルワークを許容する企業が増えており、クラウドワークスやランサーズなどのプラットフォームが普及してきたことで、R言語の在宅(リモート)案件も今後は増えてくるかもしれません。

フリーランス市場やAIなどのIT市場の成長も在宅(リモート)案件増加の追い風になりつつあります。

未経験で参画出来る案件はある?

開発に関しても未経験で参画できるフリーランス向けのR言語案件はほぼありません。ただし、他言語での開発経験や分析の実務経験があれば、R言語が未経験だとしても参画できる案件は存在しています。

特にPythonの開発経験があれば、スムーズに参画できるケースは多いです。PythonはR言語と同樣に、データ分析やAI(人工知能)開発で利用機会の多い言語であることが要因とされています。

R言語案件の相場単価

ここでは、R言語で働くフリーランス案件の相場単価についてみていきます。2019年5月時点で、経験年数が1年未満で月額の単価報酬が50~55万円、5年以上で85~100万円が目安となっています。人材が不足しているデータ分析の案件は、基本的に高単価です。

R言語での分析経験が5年以上ともなれば年収1000万円も夢ではありません。ただし、これらはR言語の実務経験や、Python、SPSS、SASなど他の開発・スキル経験によっても変動することは覚えておきましょう。

R言語の案件で高単価を目指すために

高単価を目指すのであれば、R言語の開発経験・熟練度のレベルアップは必須でしょう。レベルアップを目指すうえで押さえておくべきポイントを3つ紹介します。

上流工程やマネジメント経験

要件定義・設計といった上流工程、マネジメントの経験をこなしておくことは長期的に年収アップに有利に働きます。それらの経験をゆうしたうえで、しっかりとアピールしておけば上流工程で案件を探すこともできますし、クライアントと交渉して単価交渉も狙えます。結果として単価の上昇が期待できるでしょう。

特定の業務や業界での分析経験

特定の業務や業界での分析経験があれば、案件によっては高単価が期待できるでしょう。例えば、BtoB営業やEC、金融、医療、データ基盤、AI(人工知能)などに携わった経験が、これから携わる案件に該当、類似しており経験がノウハウとして評価されれば、その分の単価が上乗せされる可能性があります。

R言語のパッケージを使用した業務経験

R言語のパッケージには、「dplyer」「stringr」「ggplot2」「caret」などがあります。これから携わる案件がこれらに該当、類似している場合は、打ち合わせの段階でR言語パッケージの業務経験があることをアピールしておきましょう。そうすることで単価のアップが期待できます。

データサイエンスとR

ビッグデータの普及により、あらゆる事業においてデータ活用が注目されるようになりました。複数の特殊なスキルや知識を用いてデータ分析を行うデータサイエンス。ここでは、その中にあってPythonと並び活用頻度が高いプログラミング言語「R」について解説していきます。

R言語とは

R言語は、データの分析・処理に特化したプログラミング言語。統計解析に向けて開発されたオープンソースのフリーソフトです。R言語は言語というよりかは統計解析ツールと捉えたほうがしっくりとくる言語で、C言語・Javaといった汎用開発言語とは少し位置付けが違います。操作は基本的にコマンドラインのCUIで行われますが、マウス操作が可能なGUIのパッケージも存在します。

R Studioとは

無料で利用可能な統計解析向けの言語「R言語」。この「R言語」を使用する際に活用する開発環境となるのが「R Studio」です。「R言語」と「R Studio」は同じタイミングでインストールしておきましょう。

Rでできること

「R」は処理速度が早く、膨大な量のデータを効率的に分析することが可能です。そのため、ビッグデータの解析によく用いられます。多数のパッケージを活用することで幅広い対応ができ、クラスター分析などの統計解析をはじめ、さまざまな解析に強いという特徴があります。グラフ作成の能力の高さからビジネス部門、マーケターの間などでも人気が高く、エンジニアのほかにも活用先が多数存在する言語です。

R言語の案件動向・需要と将来性

R言語のフリーランス案件について今後の見通しはどんなものなのでしょうか。この段落ではそのあたりことを見ていきます。

統計解析の分野で引き続き需要がある

AIやビッグデータ解析、機械学習などは市場の繁栄とともに今後も需要が高まっていく見通しが高く、2030年にはR言語などの最先端技術を担う人材は55万人は不足すると想定されています。特に自動運転や金融サービスなど、さまざまな分野での活用が期待されているAIに関しては、1年あたり16%は市場が拡大するとの見通しです。

R言語を取り扱うデータサイエンティストやデータアナリストは、世界的な企業であるGoogleやAmazon、国内企業では、楽天やYahooなどで活躍しており、R言語はこれからも統計解析の分野で需要が伸びていくでしょう。

Pythonの需要が急激に増加している

データサイエンスの普及により、R言語と似た言語であるPythonも同じく需要が伸びることが想定されます。実際にPythonは、世界の言語プログラムランキングで4位に認定されたり、多数のWebサイトやアプリで利用されているという実績があります。

フリーランスエンジニア市場の拡大やkaggleなどプラットフォームの普及に伴って今後も浸透していくでしょう。Webアプリケーション開発にも利用できるPythonの人気は根強いものとなっています。

PythonもR言語も今後は両方必要

市場にとって需要が高い人材となるためにも、今後はR言語のほかにPythonなどの他言語も習得しておくことをおすすめします。R言語以外にも統計解析の関連スキルを習得しておけば、R言語エンジニアとして幅広く案件に対応していけるでしょう。

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