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2019/07/30

未経験からデータアナリストになるには?データアナリストを目指す方法

データ分析に携わる職業に「データアナリスト」があります。新卒や第二新卒を含め未経験からの転職難易度は高いですが分析職を目指す際に目標としたい仕事です。エンジニア・マーケターからキャリアチェンジをお考えの方も多いのではないでしょうか。データアナリストとして実務経験を積んだのちにデータサイエンティストへのステップアップやフリーランスとして独立するなどのキャリアパスも考えられます。

今回の記事では、未経験からデータアナリストになる方法を中心に解説します。必要なスキルや勉強法についてもみていきましょう。

データアナリストとは

さまざまなジャンルの企業でビッグデータの活用に注目が集まっています。そんな中、データの分析や調査・レポートを専門に行う部署が生まれ、それら業務を担当する職種がデータアナリストです。データアナリストは企業が抱える課題に対し、データを探索したうえで原因を発見したり、データを可視化することで解決を促します。課題に対してどの分析手法をもちいるかや分析結果の確度を担保するために統計や数学の知識が必須となります。分析のほか定常的なレポートのフォーマット作成やデータの集計なども行います。

データアナリストの種類・関連職種

データアナリストは大きく「コンサル型」と「エンジニア型」の2つに分けられます。どちらのタイプも事業会社、受託会社の両方で活躍しています。コンサル型は企業の問題点に対し解決するためにはどのようなデータを分析するべきか、そこから考える仕事です。全社的なKPIを設計するなどビジネス理解も求められます。エンジニア型は、アナリティクス業務に加えデータ分析に関するITスキルを保有し、コードを書いて実装する仕事にも取り組みます。

また、データアナリストに関連する職種として、データサイエンティストとデータエンジニアがあります。データサイエンティストもデータ分析に関連する職業ですが、どちらかというと統計や機械学習のモデリングなどの業務に重きを置く職業なのです。また、データエンジニアは、分析環境やデータ基盤の構築といった分析用データを扱う環境作りをサポートをする職業です。

データアナリストが活躍する企業

データアナリストが活躍している企業は、ウェブサイトのアクセスログや購買データなどの集計しやすいデジタルデータを保有するWeb・インターネット関係の会社が多いです。ヤフー、楽天、DeNAといった会社のほか、LINEやメルカリなどの企業が有名です。その他の業界においてもデータ分析の需要がある企業はあり、メーカー・金融・ヘルスケア・物流・宿泊・HRなどの分野でも活躍しています。

データ活用を支援する受託企業でも、広告運用やCRMを支援する広告代理店やデータコンサルティングを受託するIT・SI企業、外資系コンサルティングファームなどに勤務するデータアナリストも比較的多いです。しかし、世界に比べて日本ではまだデータアナリストという職業自体が新しい職業といえるため、これからさらにさまざまなジャンルの企業での、データアナリストの活躍が期待されます。

向いている人・適性

データアナリストは文系からでもなることができますが、数学や統計を仕事で利用するため最低限の理数系の素養は必要といえます。ただし、単にデータの集計ができればよいというものでもなく、解析や分析の結果を意味のあるものとするためには、データから何を読み取るかが重要です。また、技術の進歩に追いつくために新たな手法や技術に関する書籍を何冊も読みこなしたり、学習したりすることになります。世の中の動向にも敏感でなければならず、絶えず学び続けるという向上心が必要です。

さらに、いくらデータ分析に長けていても、その成果を事業部門やクライアントなどのビジネスユーザーに正しく伝えたり分析結果から新たな提案を通じて貢献できたりしなければ役割を果たしたとはいえません。コミュニケーションやプレゼン能力が高いということも、データアナリストの適性のひとつといえるでしょう。

データアナリストは、新卒として採用されるほか、未経験から中途採用や転職活動をして就職することも可能です。ただし、第二新卒以上のデータアナリスト求人では、応募要件として実務経験が必須の求人がほとんどです。そのため、ポテンシャル枠での採用を目指す場合も、勉強やアウトプットが重要なことは理解しておきましょう。

未経験からデータアナリストになる方法

データアナリストという職業に魅力を感じ、就職したいと思ったときに未経験から転職できるかという疑問を持つ人が多いかもしれません。データアナリストに必須の資格試験のようなものはありません。そのため、企業からデータアナリストとして採用されればなることができます。未経験からデータアナリストになる具体的に方法は次の通りです。

エンジニアやマーケター・リサーチャーからジョブチェンジする

未経験からデータアナリストになる方法として、Web系の企業などでエンジニアやマーケター・リサーチャーとして働き、そこからデータアナリストにジョブチェンジするという方法があります。同じ会社であればエンジニアとして働いてきたわけですから、ある程度会社の特色もわかりますし働きやすいでしょう。また、別の企業でもエンジニアなどの経験があれば、データアナリストとして受け入れられやすい傾向にあります。

未経験可の求人に応募して採用される

データアナリスト未経験者がなる方法として、未経験可の求人に応募して採用されるという方法もあります。給料が高額になりやすい大手企業での就職を望む人が多いかもしれませんが、大手企業での未経験でのデータアナリストの募集は少ないです。まずは、発展途上にあるベンチャー企業での募集を探してみると良いでしょう。何をするにしても経験が大切です。未経験の場合は地道に努力をして経験を積むことが、データアナリストとしての成功につながります。

データアナリストに必要なスキル

未経験者がデータアナリストを目指す場合でも、最低限の知識やスキルは求められます。勉強をはじめる前に、どのような知識やスキルセットが必要かを把握しておきましょう。

統計に関する知識

データアナリストの主な仕事はデータ分析です。データを分析するには統計的な知識が必須となります。統計的な知識をしっかりと身につけるためには、数学の知識も大切となり高校レベルの数学も学ぶ必要があります。もし、これだけの量を学ぶ時間が無い場合は、統計学を理解するのに基本となる確率・統計・微分積分だけでもしっかりと習得しておきましょう。

Python、Rでのデータ分析

PythonとRとは、どちらもプログラミング言語です。データアナリストはエンジニアやプログラマーほどの専門知識は必要ありませんが、基本的なプログラミング言語、PythonやRなどを知っておく必要があります。Pythonは文法がわかりやすく、さまざまな用途で使用されている言語です。それに対し、R言語は統計解析に特化した言語で、よくデータアナリストたちの間でどちらが良いかという議論になります。しかし、どちらか一方ではなく一般的な言語であるPythonと統計に特化したR言語の両方でデータ分析ができるスキルが、データアナリストにとっては必要なのです。

データベースやSQL

データアナリストに必要なスキルとして、データベースやSQLについての知識があります。データベースは、特定の条件に当てはまるデータを複数集めてあとで使いやすい形にまとめたものです。SQLとはデータベースの言語で、最も多く利用されているデータベースに対して、問い合わせをおこなう標準的な言語となっています。その言語は大きく3つの種類から構成されていて、すべてが命令文です。動詞と目的語が組み合わさっている文となっています。

BIや可視化

BIや可視化の知識なども、データアナリストになるうえで必要なスキルです。BIとはビジネスインテリジェンスツールの略語です。企業にはさまざまなデータが蓄積されています。営業に関するデータや売り上げについてのデータ、顧客に関するデータなどです。BIはこれらの情報をつないで分析して可視化することにより、意思決定のスピードを上げてくれます。データアナリストにとって必須ともいえるスキルでしょう。

データアナリストを目指す勉強法

データアナリストという職業はまだ確立されたばかりのため、どうやって目指せばよいのかわからない人もいるでしょう。基本的にデータアナリストを目指す勉強法は3つあります。「書籍で勉強する」「スクール・講座を受ける」「資格を取得する」です。学習するだけでなく、アウトプットをして面接などの場で開示できるようにしておくことにも取り組みましょう。

書籍で勉強する

データアナリストはさまざまなジャンルの企業で活躍するために、求められる知識や技術は幅広く1つのジャンルからではすべてを学ぶことはできません。とにかく多くのジャンルの知識を学ぶ必要がありますので、データアナリストを目指すうえでの知識の習得には、書籍が有効です。以下に紹介する書籍はデータアンナリストを目指すうえで基本的な書籍となっています。

Rによるやさしい統計学

【Rによるやさしい統計学】(著者・山田剛史、杉澤武俊、村井潤一郎)は、統計解析に特化したプログラミング言語であるR言語についての入門書となっています。データアナリストとしてすでに統計学を学んでいる人にとっても、この書籍を読みR言語を用いた統計を体験することができます。また、データの活用方法などについても学ぶことができ、R言語を学びたい人やR言語を用いた統計法を学びたい人とっては、とてもわかりやすい書籍です。

データサイエンティスト養成読本

【データサイエンティスト養成読本】~ビッグデータ時代のビジネスを支えるデータ分析力が身につく!~(著者・佐藤洋行、原田博植他)はビッグデータ時代の到来により多くの人がデータサイエンティストを目指す中、必要な基礎的な知識、基本的な分析方法などがわかりやすく解説された書籍です。前述した通りデータサイエンティストは大量のデータから必要な情報を選定し、引き出すことが主な仕事ですがデータの分析もおこないます。ビジネス時にデータサイエンティストによる必要なデータ分析や、統計解析向けのR言語を使用した分析方法も学べる1冊となっています。

スクール・講座を受講する

データアナリストを目指す勉強法として、それに関するスクールや講座を受けるという方法もあります。データ解析などの技術を習得するためには書籍だけでは難しく、モチベーションを高め続けるのも大変です。スクールや講座を受けることによって講師によるサポートを受けられ、体系的なカリキュラムもあることから知識と技術の両方を効率的に学ぶことができます。

資格を取得する

データアナリストになるための専門資格というものはありませんが、データアナリストとして必要なスキルの証明につながる資格はあります。これらを取得することによってデータアナリストになるうえで有利となるでしょう。以下に紹介する資格はデータサイエンティスト協会の推奨の資格となっています。

統計検定2級

統計検定とは一般社団法人日本統計学会が認定し、一般財団法人統計質保証推進協会が実施する試験です。統計学に関する知識や活用力を評価する検定試験で4級から準1級を含めた5段階の級と、統計調査士・専門統計調査士の2つの資格で構成されています。なお、統計検定2級の試験内容は、大学基礎統計学の知識と問題解決能力となっています。

情報処理技術者試験

情報処理技術者試験は国家資格で情報処理の促進に関する法律の規定に基づき、経済産業大臣が実施する試験となっています。情報処理技術者としての知識と技能が、一定以上の水準であることを認定する試験です。4段階のレベルに分類されており、12の試験区分から構成されています。データアナリストを目指すにあたっては「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」などの合格を目標とすると良いでしょう。

データアナリストの将来性

データ分析や統計手法の活用は、IT業界に限らず、金融、医療、スポーツなどの分野で活用されてきました。ただし、ビッグデータやAIに関心があつまり、データが経営資源としてこれまで以上に重要であると様々な分野で認識されるようになった現在では、それらのデータを使いこなす人材への需要がますます増加しています。

そのような社会の背景から、データアナリストの数が不足しています。そのため、データ分析の素養を持ち、学習意欲の高い求職者は、未経験であっても採用されやすい状況となっています。

また、機械学習や自動化などの要請が高まっており、データアナリストに求められる要件としてプログラミングやIT知識がより重視される傾向となっています。そのため、エンジニアや大学・大学院などで情報科学分野を専攻していたような人はより採用されやすい状況です。

将来的にAIが発達し、自動化が進むことで分析業務やデータの集計処理などなくなる仕事も予想されていますが、データアナリストの本質的な価値である課題の発見や解決策の提案については、今後もなくなることはないでしょう。

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