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Node.jsとは?使用するメリット・デメリット、活用シーンを解説

Node.jsとは?使用するメリット・デメリット、活用シーンを解説

Node.jsは非同期処理に強く、WebアプリやAPI開発に欠かせない技術です。

そのため需要が高く、副業案件でも高単価を稼げるとして人気の高い領域になっています。

本記事では、Node.js副業の単価相場や仕事内容、求められるスキル、副業案件の探し方や注意点まで詳しく解説します。

Node.jsとは

Node.jsとは

Node.jsとは、JavaScriptをブラウザ外でも動かせるようにした実行環境です。 クライアントサイドで使われていたJavaScriptを、サーバーサイドや開発でも使えるようにしたことで、Web開発における活用の幅が大きく広がり、Web開発全体の効率化が実現されました。

ここでは、Node.jsの基本的な特徴について、以下の3つの項目に分けて解説します。

・JavaScriptの実行環境
・サーバサイドJavaScriptの代表格
・クライアントサイドのJavaScript開発環境としても

JavaScriptの実行環境

先述した通り、Node.jsはJavaScriptをブラウザの外でも動作させるために生まれたサーバーサイド実行環境です。内部的には、GoogleのV8 JavaScriptエンジンをベースにしており、非ブラウザ環境でもJavaScriptを高速に処理できる仕組みを持っています。

Node.jsの誕生によって、ファイルシステムへのアクセス、HTTP通信の処理、コマンドラインツールの作成など、従来は他の言語に頼っていた処理もJavaScriptで記述できるようになりました。

サーバサイドJavaScriptの代表格

Node.jsは、サーバーサイドでJavaScriptを実行できる代表的な環境です。

HTTPサーバーの構築、APIのルーティング、データベースとの連携といったバックエンド処理を、Node.jsだけで完結させることができます。

クライアントサイドのJavaScript開発環境としても

Node.jsはサーバーサイドだけでなく、クライアントサイドの開発環境としても広く利用されています。たとえば、ReactやVue、Next.jsといったモダンなJavaScriptフレームワークのビルドやトランスパイル、パッケージ管理には、Node.jsとnpmがほぼ不可欠といえます。

また、JavaScriptはフロントエンド開発で多用されてきた経緯があるため、フロントエンドの経験があるエンジニアにとってNode.jsは取り組みやすく、学習コストも抑えられる点が魅力です。

Node.jsを使用するメリット

Node.jsを使用するメリット

Node.jsは、非同期処理を前提とした設計により、高いパフォーマンスと開発効率を両立できる実行環境です。

ここでは、Node.jsを採用することで得られる具体的なメリットを3つに分けて紹介します。

・C10K問題を解決できる
・クライアントサイドとサーバーサイドで使用言語を統一できる
・クロスプラットフォームに対応している

C10K問題を解決できる

Node.jsは、1万以上の同時接続に対応する「C10K問題」への対処が可能な実行環境です。非同期I/Oとイベント駆動モデルを採用しているため、従来のスレッドベースのWebサーバーよりも少ないリソースで、大量のリクエストを効率良く処理できます。

そのためリアルタイム通信やチャットアプリ、ストリーミングサービスなど、接続数の多さがボトルネックになりやすい現場では、Node.jsが選ばれるケースが増えています。

クライアントサイドとサーバーサイドで使用言語を統一できる

従来のWeb開発では、クライアントはJavaScript、サーバーはPHPやJavaなど、異なる言語で構成されるのが一般的でした。

しかしNode.jsの登場により、クライアントサイドとサーバーサイドの両方をJavaScriptで統一して開発できるようになりました。

言語が統一されることで、学習コストの削減やチーム内の技術共有の効率化、コードの再利用やライブラリ活用が進み、結果として開発スピードの向上にもつながります。

クロスプラットフォームに対応している

Node.jsは、Windows・macOS・Linuxといった複数のプラットフォーム上で動作するクロスプラットフォーム対応の環境です。

そのため、OSによる差異を意識せずに開発・実行ができ、開発チーム内で異なる環境を使っていても問題なくプロジェクトを進められる点が大きなメリットです。

また、ElectronやNW.jsなどと組み合わせることで、Web技術を使ったデスクトップアプリケーションの開発も可能になります。

Node.jsを使用するデメリット

Node.jsを使用するデメリット

Node.jsには多くのメリットがありますが、すべての開発環境やシステムにとって最適というわけではありません。

ここでは、Node.jsを利用する際に知っておきたいデメリットを3つ紹介します。

・Node.jsに対応していないサーバーがある
・大規模開発に不向き
・JavaScriptコードを流用できない

Node.jsに対応していないサーバーがある

Node.jsは多くの環境で利用可能ですが、一部のレンタルサーバーや共有サーバーでは利用できない場合もあります。

たとえば、PHPやCGIに最適化されたサーバーでは、Node.jsを実行する権限やインフラが用意されていないことも少なくありません。

そのため、Node.jsを使ったアプリケーションを公開する際は、Node.js対応のVPSやクラウドサーバー(AWS、GCP、Vercelなど)を選ぶ必要があります。

大規模開発に不向き

Node.jsは軽量で扱いやすく、小〜中規模のシステム開発に適しています。

一方で、非同期処理が中心のため、大規模開発で使用すると、可読性の低下や状態管理・依存関係の複雑化が課題になりやすい点に注意が必要です。

また、処理が一部に集中するとイベントループが詰まり、レスポンス遅延やサーバーダウンを招くリスクもあります。

TypeScriptの導入や設計の工夫で対応できますが、開発難度が上がることは認識しておくべきです。

JavaScriptコードを流用できない

Node.jsはJavaScriptを使用しますが、クライアントサイドで使われるJavaScriptのコードをそのまま流用できない場合があります。

たとえば、DOM操作やブラウザAPI(window や document など)を使ったコードは、Node.jsの実行環境では動作しません。

そのため、フロントエンドのコードをバックエンドに転用した際に、「動作しない・想定と異なる挙動になる」といった問題が生じることがあります。

Node.jsの活用シーン5つ

Node.jsの活用シーン5つ

Node.jsは軽量で非同期処理に強く、リアルタイム性やスピードが求められるシステムとの相性が非常に良い実行環境です。

ここでは、Node.jsが特に活用されている代表的な5つの開発シーンを紹介します。

・Webアプリケーションの開発
・スマホアプリケーションの開発
・IoT関連の開発
・Webサーバーの構築
・JavaScriptを使ったプログラム作成

Webアプリケーションの開発

Node.jsの非同期処理と高速なレスポンス性能は、Webアプリケーションのバックエンド開発で強みを発揮します。REST APIの構築や、SPA(Single Page Application)との連携、ユーザー認証やデータベース操作など、さまざまな機能を効率よく実装できるのが特徴です。

ExpressやFastifyといったフレームワークを活用すれば、シンプルな構成でスピーディーに開発が進められる点も大きな魅力です。

スマホアプリケーションの開発

Node.jsは、React NativeやExpoと組み合わせることで、モバイルアプリの開発にも活用することができます。バックエンドのAPIサーバーとしてNode.jsを使用すると、クライアント側と同じJavaScriptで構成を統一できるため、フルスタックな開発体制が取りやすくなります。

リアルタイム通信やプッシュ通知機能との親和性も高く、SNSやチャット系アプリとの相性が良いのも魅力です。

IoT関連の開発

Node.jsは、省メモリかつイベント駆動型の特性を活かし、IoT関連の開発でも活躍しています。

たとえば、センサーから取得したデータの収集・処理・送信といった一連の流れは、軽量なNode.jsスクリプトで簡潔に構築することが可能です。

Raspberry Piなどの小型デバイスでも動作するため、Node.jsはプロトタイピングやスモールスタートに最適な開発環境といえます。

Webサーバーの構築

.jsは、コードベースでWebサーバーを構築できる点が大きな特徴です。HTTPモジュールを使えば、ApacheやNginxのようなミドルウェアを使わずに、細かな挙動までJavaScriptで制御可能なWebサーバーの立ち上げができます。

また、ルーティングやレスポンス処理もすべてコードで定義できるため、APIサーバーやプロトタイプ、開発用ツールの構築などに幅広く活用できるのが魅力です。

JavaScriptを使ったプログラム作成

Node.jsを使えば、JavaScriptで本格的なプログラムを構築することが可能です。

たとえば、データの取得・加工・保存といった一連の処理をまとめた業務用スクリプトや、CLIツール、ネットワーク通信を含むシステム処理なども、Node.jsで実装できます。

フロントエンドで使われてるJavaScriptで、ファイル操作や外部APIとの連携、サーバー制御といったバックエンドまで対応でき、「JavaScriptだけでプログラムを完結させられる」ことが、Node.jsの大きな強みです。

Node.jsの学習方法

Node.jsの学習方法

Node.jsは、JavaScriptにある程度触れたことがある人であれば、比較的スムーズに学習を始められる技術です。とはいえ、非同期処理やモジュールの扱いなど、最初は戸惑う部分もあるため、特に初心者の場合は学習が必須になります。

ここでは、Node.jsを習得するための主な3つの学習方法を紹介します。

・書籍を読む
・オンライン学習サービスを使う
・プログラミングスクールに通う

書籍を読む

Node.jsを体系的に学ぶには、入門書を活用するのが効果的です。

基礎文法からファイル操作、非同期処理、Webサーバー構築まで、実務に役立つ内容を網羅した書籍が数多く出版されています。テキスト中心でじっくり学べる本から、イラストや図解が豊富な初心者向けの本まで形式はさまざまですが、どれを選んでも基本的な理解には十分役立ちます。

また、初心者は環境構築やnpmの使い方など「初心者がつまずきやすい部分に特化した書籍」もあわせて購入しておくと、学習がスムーズに進みやすくなります。

オンライン学習サービスを使う

UdemyやProgate、ドットインストールなど、Node.jsの基礎を動画で学べるサービスも多数存在します。動画教材では、実際の操作やコードの動きを画面で確認しながら学習できるため、目で見て理解しやすいのが特徴です。

また、自動採点や練習問題が用意されたコースもあり、インプットとアウトプットを繰り返しながら、着実にスキルを定着させられるといった魅力もあります。

プログラミングスクールに通う

短期間で実践力を身につけたい場合は、Node.jsをカリキュラムに含むプログラミングスクールを利用するのも効果的です。講師に質問できたり、直接フィードバックを受けたりできるため、独学よりも習得スピードが速いのが最大のメリットです。

また、理解が浅いポイントを明確にしつつ、自分が苦手な領域をその場で解決しながら進められるのも、スクールならではの特徴です。

特に、チーム開発やポートフォリオ制作が含まれるコースであれば、実践的なスキルと成果物を同時に得られるため、転職や案件獲得にもつなげやすくなります。

Node.jsに関するよくある質問

Node.jsに関するよくある質問

Node.jsとNext.jsの違い

Node.jsはJavaScriptを実行するためのサーバーサイドの環境であり、Next.jsはReactをベースにしたフレームワークです。Node.jsの上でNext.jsを動かすという関係にあり、Next.jsはNode.jsを利用してサーバーサイドレンダリング(SSR)などの機能を実現しています。

つまり、両者は用途が異なり、Next.jsの動作にはNode.jsの環境が必要です。

Node.jsとJavaScriptの違い

JavaScriptは言語そのものですが、Node.jsはそのJavaScriptをブラウザの外でも実行できるようにした実行環境です。Node.jsを使うことで、ファイル操作やサーバー構築など、クライアントサイドでは扱えなかった処理もJavaScriptで記述できるようになります。

つまり、JavaScriptは言語、Node.jsはその使い道を広げるための仕組みといえます。

Node.jsとPythonの違い

どちらもサーバーサイド開発に使われる言語・環境ですが、Node.jsはJavaScriptベース、PythonはPython独自の文法で構成されています。

Node.jsは非同期処理に強く、リアルタイム通信や軽量なAPI開発に向いているのが特徴です。

一方、Pythonはデータ分析や機械学習、数値計算の分野で多く使われており、ライブラリの充実度に強みを持っています

まとめ

Node.jsは、JavaScriptでサーバーサイド開発ができる実行環境として、Webアプリやツール開発など幅広く活用されています。

軽量かつ非同期処理に強く、リアルタイム通信やAPI構築にも適している一方、大規模開発では構成や設計の工夫が必要になるため、プロジェクトの規模や目的に応じて適切に活用する必要があります。

また、この記事で紹介した通り、Node.jsはJavaScript経験がある方にとっては比較的入りやすく、学習方法も多彩です。

そのため、今後のキャリアや副業にも活かせる技術として、早めに触れておく価値は大きいといえます。

Node.jsを活かせる案件を探している方は、案件数と技術特化に強いエージェント「BIGDATA NAVI」もぜひご活用ください。

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