フリーランス求人を探す【基本】Mayaでできることとは？特徴や学習方法を解説
Mayaはプロの現場でも使われている3DCGソフトウェアであり、映画やゲーム、CMなど幅広い分野で活用されています。 プロ向けのハイエンドソフトとなっており、高機能でカスタマイズ性が高いです。
しかし、これまでMayaを使ったことがない方は「どのようなことができるのかわからない」という悩みもあるでしょう。 当記事では、Mayaでできることや特徴、学習方法について詳しく解説します。
目次
Mayaとは
Mayaは、オートデスク社が開発したプロ向けの3DCGソフトウェアです。 映像現場で使われているプロ仕様のハイエンドソフトとなっており、映画やゲーム、CM、テレビ番組、アニメなど幅広い制作に使われています。
パソコンやスマートフォンなどのデバイスで身近に楽しんでいる3Dコンテンツの多くは、Mayaによって制作されています。 それではMayaの詳しい特徴やメリット、別ソフトの違い、対応OS、価格についても紹介します。
Mayaの特徴やメリット
Mayaは豊富な機能とカスタマイズ性を兼ね備えており、自由度の高いコンテンツ制作ができます。 モデリングからアニメーション、シミュレーション、レンダリングなど3Dコンテンツ制作に必要な工程を全てMayaで対応可能です。
求める機能をいつでも実装できるため、カスタマイズ性の高さがMayaの大きなメリットです。 物理シミュレーションやモーショングラフィックスなどの作成もでき、コンテンツ制作の幅が広い点も特徴といえます。
Mayaと3ds Maxの違い
Mayaと類似するソフトウェアとして、3ds Maxがあります。 3ds Maxは、Mayaと同じくオートデスク社が開発した3DCGソフトウェアです。
Mayaと3ds Maxの大きな違いは、拡張性にあります。 3ds Maxはプラグインが豊富にあるため、プログラミングがわからない方でも簡単に機能を追加できます。
一方Mayaにはプラグインは少ないですが、プログラミングによって自由なカスタマイズが可能です。 そのため豊富なプラグインを求めるなら3ds Max、自由なカスタマイズ性を重視するならMayaがおすすめです。
Mayaの対応OS
Mayaは、Windows、Mac、LinuxのOSに対応しています。
以前は永久ライセンスが販売されていましたが、2016年1月末からサブスクリプション型のライセンス制度に移行しました。 無償体験版（30日間）が用意されているため、まずはどのようなことができるのか試してみたい方にも最適です。
Mayaの価格
Mayaの価格は、契約期間によって大きく変動します。 サブスクリプションプランとFlexプランの2種類があり、サブスクリプションは月額もしくは年間で料金を支払います。
Flexプランは、利用日数によって支払うプランです。 各プランの価格をまとめたので、ぜひ参考にご覧ください。
| プラン名 | 料金 |
|---|---|
| サブスクリプションプラン | 858,000円/3年 286,000円/1年 36,300円/1ヶ月 |
| Flexプラン | 2,900円/100トークン（16日分） 214,500円/500トークン（83日分） カスタム/トークン料に応じる |
Mayaの価格は定期的に更新されるため、公式サイトからチェックしておくようにしましょう。
Mayaでできること
Mayaは、3DCG制作のあらゆる工程をカバーする多機能ソフトウェアです。モデリング、アニメーションやレンダリングなど、プロの現場で求められるハイクオリティな映像表現を実現できます。 Mayaを使うことで、以下のようなことができます。
- モデリング
- 3Dアニメーション
- リギング
- レンダリング
- エフェクト
- シミュレーション
- ポストプロダクション
- ポリゴンモデリング：多角形（ポリゴン）を組み合わせて立体を構成
- スカルプティング：直感的に形状を造形する方法
- サーフェスモデリング：オブジェクトの表面のみを表現する方法
- ソリッドモデリング：立体全体を表現する方法
- ワイヤーフレームモデリング：頂点と線（辺）のみで立体を表現する方法
- 高速再生機能：アニメーションを高速再生して確認できる機能
- Unreal Live Link プラグイン：アニメーションデータをリアルタイムにストリーミングできる機能
- グラフエディタ：アニメーションの設定機能
- タイムエディタ：アニメーションの調整機能
- ゴースト化エディタ：アニメーションの時間経過による動き・位置を視覚化する機能
- キャラクターセットアップ：自然な動きのキャラクターを作成できる機能
- スキニング：キャラクターをシームレス・スケルトンに関連付ける機能
- リターゲット：スケルトン同士のアニメーションを転送する機能
- 統合されたArnoldレンダラ：各シーンをリアルタイムで変更する機能
- 標準サーフェスシェーダ：物体におけるモデルマテリアル機能
- カラー管理：最終的なカラーをプレビューできる機能
- グラフ：用意されているグラフで雪や雨などのエフェクトを作成できる機能
- ヘアのインタラクティブグルーミング：人物や動物の毛を作成できる機能
- Bifrost 流体シミュレーション：リアルな流体エフェクトをシミュレートしてレンダリングできる機能
- Bifrost 海洋シミュレーション システム：機能波、波紋、航跡などのリアルな海面を作成できる機能
- nDynamics：布、髪の毛、流体などのシミュレーションを扱うフレームワーク
- 流体エフェクト：煙や火、水などの流体をリアルにシミュレートできる機能
- エフェクト：煙や火などの複雑なアニメーションを簡単に作成できる機能
- 映像編集：シーンのカット・トランジション・テロップ追加など
- カラーグレーディング：映像の色調・明るさの調整
- エフェクト追加：ビジュアルエフェクト・特殊効果の追加
- 音声編集：音楽・効果音・ナレーションなどの追加・編集
- 合成：複数の映像・要素の組み合わせ
- 出力：作品を様々な形式に出力
- Mayaのソフトウェアを公式サイトからダウンロード
- 新規プロジェクトの設定
- プロジェクトのフレームレートと再生速度を設定
- タイムスライダ上にキーを打つ
- 動き方や時間の調整
- Mayaの公式ドキュメントやチュートリアルで学習
- 本などを使って独学で学習
- オンライン学習プログラムの活用
- プロの制作者の作品や解説を参考にする
それでは詳しく説明します。
モデリング
モデリングは、コンピューター上で立体的なオブジェクトを作り出していく工程です。 ゲームのキャラクターや小道具、背景などはモデリングによって作られており、普段テレビで見る映像にも多く使われています。
3Dモデリングは、3D空間でオブジェクトの形状を作り出すので奥行きを持たせた立体的な表現ができます。 モデリングには、ほかにも以下のような手法があります。
3Dアニメーション
3Dアニメーションは、3次元空間で立体的なキャラクターやオブジェクトをモデリングして映像を制作する方法です。 縦・横・奥行きの3次元で表現されることから、リアルな質感や光の反射などを表現できます。
一度3Dモデルを制作すれば、別の作品や媒体にも利用可能です。 Mayaには、3Dアニメーションに以下のような機能が搭載されています。
リギング
リギングは、3Dモデルを動かす仕組みを作る作業です。 3Dキャラクターやオブジェクトに骨格を設定することで、自然な動きを実現できます。
3Dアニメーションの最終工程となっており、リギングをおこなうことで滑らかな表現ができるようになります。 Mayaには、リギングに以下のような機能が搭載されています。
レンダリング
レンダリングは、コンピューターの数値データを人間が理解できる画像や映像、音声などの形に変換する工程です。 3DCGにおけるレンダリングでは、光源などの情報から陰影や反射、影などを計算して画像を生成する工程を指します。
3Dモデルがよりリアルに見えるようになり、クオリティの高い仕上がりを実現できます。 Mayaには、レンダリングに以下のような機能が搭載されています。
エフェクト
エフェクトは、映像や音声、画像などに特殊な効果・加工を施す技術や機能のことです。 例えば爆発や炎、煙、雷などの映像は、エフェクトによって表現されています。
映像だけでなく音声にエフェクトを加えることもでき、コンテンツのクオリティを高められます。 Mayaには、エフェクトに以下のような機能が搭載されています。
シミュレーション
シミュレーションは、物理演算に基づいた動きを表現できる機能です。 布や髪の毛、液体、煙、火などをリアルに再現できるため、クオリティの高い映像に仕上げられます。
現実的で説得力のあるアニメーションを作成でき、高品質なコンテンツとなります。 Mayaには、シミュレーションに以下のような機能が搭載されています。
ポストプロダクション
ポストプロダクションは、3DCG制作における最終工程において編集やカラーグレーディング、エフェクト追加、音声編集などをおこなって作品を完成させる作業のことです。
Mayaにはポストプロダクションに活用できる機能が豊富にあるため、作業を効率良くおこなえます。 Mayaには、ポストプロダクションに以下のような機能が搭載されています。
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Mayaでアニメーションを作成する手順
Mayaでアニメーションを作成するには、以下の手順をおこないます。
Mayaで作業をはじめるためにも、ぜひ参考にご覧ください。
Mayaのソフトウェアを公式サイトからダウンロード
はじめにMayaの公式サイトを開き、ソフトウェアをダウンロードします。 初めてMayaを利用する場合、公式サイトの「無償体験版のダウンロード」をクリックすれば30日間無料で使えます。
必要事項を入力すれば、そのままダウンロードへと進みます。 ソフトウェアはビジネス向けと教育向けがあるため、環境に合わせて選びましょう。
新規プロジェクトの設定
Mayaのソフトウェアをダウンロード後、起動して新規プロジェクトを設定します。
プロジェクトとは、アニメーション制作の設定が保存されるファイルのことです。 目的に合わせてプロジェクトを作成することで、作業しやすい環境を用意できます。
メニューから「ファイル」をクリックし、プロジェクトウィンドウでファイルの保存場所を指定すれば完了です。 ファイル名に日本語が含まれるとエラーを起こしやすいため、英数字のみで設定しましょう。
プロジェクトのフレームレートと再生速度を設定
次にプロジェクトのフレームレートと再生速度を設定します。 メインメニューにある「ウィンドウ」から「設定/プリファレンス」、「プリファレンス」をクリックします。
そして「設定」にある「時間」を開けば、フレームレートを設定可能です。 一般的なアニメーションを作成する場合、30fpsのフレームレートが適切です。
「タイムスライダ」項目にある「再生」を開けば、再生速度を変更できます。 フレームレートに合わせて再生速度を設定することで、滑らかな動きに表現できるようになります。
タイムスライダ上にキーを打つ
続いてタイムスライダ上にキーフレームを作り、動きを作成します。
例えば特定のキャラクターが左端から右端に15秒かけて移動するアニメーションを作成したいなら、0秒のキーフレームでキャラクターを左端に配置して15秒のキーフレームで右端に配置すれば求める動きになります。
メインメニューの「キー」から「キーの設定」をクリックすれば、タイムスライダの位置を調整可能です。 キーを設定するとタイムスライダ上に赤の縦線が表示されるため、キャラクターの動きを細かく調整したいときはチェックしましょう。
動き方や時間の調整
キーフレーム作成後、動き方や時間を調整します。 動きのタイミングや動く時間、速度などを調整することでシーンに合った表現ができるようになります。。
キーフレームの間隔を広げると動きが遅く、狭くすると速くなっていきます。 メニューバーから「カーブ」をクリックすることで、キーフレームの補間方法を調整可能です。
カーブの曲がり具合を微調整しながら、プレビューで動きに問題がないかチェックします。 キャラクターの動きに問題がなければ、こちらで基本的な作成は完了となります。
Mayaの学習方法
Mayaの学習には、以下のような方法があります。
Mayaは高機能ゆえに習得が難しいと感じるかもしれません。しかし 現在では様々な学習方法があるので、自分にあったやり方で勉強しましょう。
Mayaの公式ドキュメントやチュートリアルで学習
Mayaは、公式サイトに学習用のドキュメントやチュートリアルが用意されています。 学習内容に合わせて分類されているため、自分のレベルに合わせて進められます。
認定資格の取得もできるので、就活や転職活動で強みを作ることが可能です。 Mayaエンジニアのコミュニティページもあるため、同じように活躍している人と情報交換ができるのでおすすめです。
本などを使って独学で学習
現在では、Mayaについて詳しく記載されている教本が豊富にあります。
読書による学習スタイルを好むのであれば、こちらで学習する流れをおすすめします。 テキストを読みながらソフトウェアを動かすことで、インプットとアウトプットを効率良くおこなえるのでおすすめです。
オンライン学習プログラムの活用
映像クリエイター向けのオンライン学習プログラムには、Mayaの講座も用意されています。
オンラインスクールでは専用のカリキュラムが用意されており、専門の講師からアドバイスをもらえます。 短期間のうちにMayaの実践的なスキルを身につけたいなら、オンライン学習プログラムの活用がおすすめです。
プロの制作者の作品や解説を参考にする
Mayaを使ってプロが制作した作品や解説を参考にすることで、本格的な技術や知識が身につきます。 プロの製作者がMayaの映像制作講座を提供しているため、より実践的な学習ができます。
Mayaエンジニアの需要・将来性
結論から言うと、Mayaエンジニアはアニメーション・ゲーム業界で需要が高いです。 Mayaエンジニアはプログラミングができるため、アニメーション制作やゲームエンジニアとして活躍できます。
現在Mayaエンジニアの人材は国内では少ない傾向にあるので、専門的な知識や技術を持っていれば需要が高くなります。 アニメーションやゲームの需要は将来的にも成長するため、Mayaエンジニアは今後も将来性が高い職種といえるでしょう。
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まとめ
今回は、Mayaでできることや特徴、学習方法について詳しく解説しました。 Mayaはプロ向けの3DCGソフトウェアとなっており、映画やゲーム、アニメなどのコンテンツを制作できます。
3Dコンテンツを制作するために便利な機能が備わっているだけでなく、カスタマイズによって環境に合わせた機能を追加することが可能です。 当記事の内容通じて3Dアニメーションの作成をはじめてみたいと思った方は、ぜひ挑戦してください。
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