機械学習・AI

Snowflakeデータクラウドとは?特徴やメリットを紹介

Snowflakeデータクラウドとは?特徴やメリットを紹介

Snowflakeとは、クラウド型のデータプラットフォームです。2012年に米国でサービスが開始され、2019年に日本法人が設立されて以降、日本でも導入する企業が増えています。

Snowflakeの導入を考えているものの、Snowflakeの特徴やメリットがよく理解できていない、という方は多いのではないでしょうか。

この記事では、Snowflakeとはどのような特徴やメリットがあるのかについて、わかりやすく解説していきます。

Snowflakeとは

Snowflakeとは、米国のSnowflake社が提供しているSaaS型のデータプラットフォームです。クラウド上で動作するため、導入や運用が容易で、必要に応じて柔軟にシステムリソースを確保できるという特徴があります。

Snowflakeは、半構造化データも含めた大量のデータを格納できるデータレイクとしての機能と、構造化されたデータを格納するデータウェアハウスの機能を備えています。

そのため、企業は膨大な構造化データと半構造化データをSnowflake上で一元管理し、分析していくことが可能となります。

Snowflakeの特徴やメリット

Snowflakeにはどのような特徴やメリットがあるのでしょうか。従来のデータプラットフォームと比較したSnowflakeの利点を紹介していきます。

クラウドを活かすアーキテクチャ

Snowflakeは、クラウド上で動作することを前提に構築された、独自のアーキテクチャ構成となっています。Snowflakeはデータ操作の処理を行うコンピュートノードと、データを保持するストレージが分離された設計になっていることが最大の特徴です。

コンピューティングに必要なリソースはクラウド上に都度確保されるため、大量の処理を同時実行する際にもリソースの制限を意識する必要がなくなります。これによって、従来のデータウェアハウスの課題であったりソース制限の問題が解決されています。

マルチクラウドプラットフォームに対応

Snowflakeはマルチクラウドプラットフォームに対応しています。そのため、社内に異なるベンダーのクラウド環境が存在していても、それぞれの環境のデータに接続し、データの一元管理を実現することができます。

SnowflakeはAWS、Azure、GCPに対応しており、日本国内においても複数のリージョンがサポートされています。

組織間での安全なデータ共有

Snowflakeを用いると、離れた地域の組織が保有しているデータも迅速に共有することが可能です。データのコピーや転送も不要で、それに伴うセキュリティの問題なども発生しないため、安全かつ簡単にデータ共有を行うことができます。

エコシステムとの連携

Snowflakeは他の製品やサービスと接続し、連携することが可能です。Snowflakeでは、InformaticaなどのELTツール、TableauなどのBIツール、DataRobotなどのAIソリューションをはじめとした、各分野の代表的なサービスと連携することができます。これらを柔軟に組み合わせることによって、データを最大限に活用し、よりよい意思決定を行うことができるようになります。

高速データ処理

前述の通り、Snowflakeはコンピュートノードとストレージが分離された設計となっています。処理ごとにコンピューティング用のリソースが確保され、処理を実行するため、従来のデータウェアハウスの課題であったパフォーマンスチューニングに労力をかけることなく、高速なデータ処理が可能となるのです。

インフラ管理が不要

SnowflakeはSaaS型であるため、サーバーやストレージなどのインフラの管理が不要です。ソフトウェアのアップデートやバックアップなどのインフラ運用にまつわる作業についても、ユーザ側で行う必要がありません。

Snowflakeを利用することによって、インフラ管理業務に時間を取られることがなくなるため、データの分析・活用に専念できるというメリットがあります。

高度なセキュリティ機能

Snowflakeは高度なセキュリティ機能が組み込まれています。ユーザーの認証機能として、ユーザ名とパスワードによる基本認証のほか、キーペア認証、シングルサインオン、多要素認証にも対応しています。

また、テーブルやビュー単位で操作権限を設定できるダイナミックデータマスキングや、エンドツーエンド暗号化も採用されており、強固なセキュリティが確立された環境で、安全にデータ分析を行うことができます。

コストの最適化

Snowflakeは、利用したストレージとコンピューティングリソースに応じて課金される従量課金制度となっています。リソースを使用した分だけ支払いが発生するため、余分なリソースをあらかじめ確保しておく必要がありません。

また、Snowflakeは処理に応じてスケールアップ・スケールアウトが柔軟に行われます。ウェアハウスの自動停止・自動再開機能などもあり、コストを最適化する仕組みが整っています。

Snowflakeの活用方法

Snowflakeはどのようなケースで活用できるのでしょうか。Snowflakeの代表的な活用方法を4つ紹介していきます。

分析基盤の新規構築、リプレイス

企業において、新規で分析基盤を構築するケースや、一つの部門で利用していた分析基盤を全社横断の分析基盤として構築し直すケースなどで、Snowflakeは活用されます。

また、オンプレミスの分析基盤を、クラウド環境でリプレイスしたいという場合にも、Snowflakeを採用するメリットは大きいでしょう。

マーケティング基盤の新規構築、リプレイス

マーケティング基盤の新規構築・リプレイスの際にもSnowflakeは有用です。データ蓄積基盤やデータマートをSnowflake上に構築し、別に構築したマーケティング基盤と連携させることで、大量のデータを効率的に活用し、マーケティング施策などに繋げることができます。

既存製品との並行運用

既存製品とSnowflakeを並行運用することも可能です。これまで運用してた既存の顧客データ基盤などが、データが増えたことによりパフォーマンス低下してしまった場合に、データウェアハウスとデータマート部分だけをSnowflake側で構築しなおします。

これによって、既存製品とSnowflakeによるデータプラットフォームを並行して運用することが可能となり、システム全体のパフォーマンスを向上させることができます。

自社データのマネタイズ

Snowflakeは、自社のデータを加工・匿名化し、Snowflakeのマーケットプレイス上で販売して利益を得ることができます。自社データをマネタイズすることができるため、企業の新しいビジネスとして注目されている分野です。

まとめ

この記事で解説してきたように、Snowflakeを導入することで、コストを抑えながら高性能なデータ分析基盤を構築することが可能となります。

Snowflakeによって、ビジネスにおける意思決定の迅速化が実現できます。自社に適したデータプラットフォームを探している方は、ぜひ一度、Snowflakeの導入を検討してみるとよいでしょう。

関連記事Related Posts