フリーランス

フリーランスとしてデータサイエンティストになるには?案件を獲得する方法も解説

フリーランスとしてデータサイエンティストになるには?案件を獲得する方法も解説

データサイエンティストは企業に在籍して働いている人ばかりではなく、フリーランスとして活躍している人も多く存在します。 フリーランスのデータサイエンティストという働き方にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

本記事では、データサイエンティストの仕事内容や年収相場、メリットなどを解説していきます。

データサイエンティストとは?

データサイエンティストとは、分析手法や統計学を活用し、問題や課題を抱える企業のサポートを行う職種です。まずは基礎知識として、データサイエンティストの業務内容や年収相場について見ていきましょう。

主な業務内容

データサイエンティストの主な業務となるのが、「データの収集」「収集したデータの分析」「課題を解決するための施策や戦略の立案」の3つです。データサイエンティストは、ビッグデータと言われる膨大なデータを扱います。顧客データや購買履歴など、企業が保有するデータの中には、課題や問題を解決するためのヒントが隠されています。新たな知見や発見が得られる、重要なデータをビッグデータの中から見つけ出すのが、データサイエンティストの重要な業務です。そのため、まずは様々な種類のデータを収集しなければなりません。集めたデータは、分析しやすいように加工や整理をします。

データ分析に必要なデータが集まったら、実際に分析作業を行います。Excelなど一般的なビジネスソフトだけではなく、データ分析専用のツールを用いることも多いです。また、R言語やPythonといったプログラミング言語も使用します。データ分析後は、分析結果をもとに企業が抱える課題を解決するための、施策や戦略の立案を行うというのが一連の流れです。

年収相場

転職サービス「doda」の調べによると、データサイエンティストの年収相場は、512万円(男女別では男性が525万円、女性が453万円)となっています。これは全体の年収相場で、年齢によって数字は変わってきます。20代は約430万円、30代は約600万円、40代は約730万円というように、年齢が上がれば上がる程年収相場も高くなる傾向にあります。IT系の職種全体の年収相場が約440万円なので、データサイエンティストの年収相場は高いと言えるでしょう。

データサイエンティストはフリーランスとして活動しやすい?

データサイエンティストは、フリーランスとして活動しやすい職種だと言われています。では、なぜそう言われているのか、以下で理由を解説していきます。

即戦力が求められる

データサイエンスを通じてビジネスの課題を解決したいと希望する企業が増える一方で、データサイエンティストの数はまだまだ足りていません。そのため、フリーランスであっても、専門的な知識やスキルを持ち実力のある人材は、即戦力として非常に需要が高いと言えます。企業から引く手あまたの状況が続いているため、データサイエンティストはフリーランスでも活動しやすいのです。

副業案件が豊富

副業案件が豊富というのも、データサイエンティストがフリーランスとして活動しやすい理由の1つです。前述のとおり、データサイエンティストの需要は高いため、副業でも対応可能な案件が多く出されています。案件の種類も豊富で、ビッグデータを扱うものだけではなく、マーケティングスキルや機械学習などのスキルを活かせる案件も見つかります。本業をしながら、隙間時間を利用してデータサイエンティストの副業を行っている人もいる程です。フリーランスになった後、案件が獲得できずに挫折するリスクが高い職業も少なくない中で、データサイエンティストであれば、フリーランスになっても案件探しに困ることは少ないでしょう。

フリーランスでのデータサイエンティストをオススメする理由

データサイエンティストにも色々な働き方がありますが、あえてフリーランスとして活躍する人が増えています。ここからは、フリーランスでのデータサイエンティストをオススメする理由について、解説していきます。

データサイエンティストが不足しており売り手市場

データサイエンティストは、統計学や数学などの専門的な知識が必要になる職種であり、なろうと思っても簡単になれるものではありません。そのため、なり手が少なく、人材が不足していることから売り手市場となっています。ニーズが非常に高く、働き手のほうが有利な環境と言えるでしょう。フリーランスでも成功しやすい環境が整っているということが、フリーランスでのデータサイエンティストのオススメポイントです。

自由な働き方を選択できる

自由な働き方ができるという点も、フリーランスでのデータサイエンティストがオススメされる理由の一つです。会社に属して仕事をする場合、就業規約を守って仕事をしなければならないため、自分が好きなように働くわけにはいきません。毎日決められた時間に出社しなければなりませんし、休みも自由に取ることは難しいです。フリーランスであれば、すべてを自分の裁量で決めることができます。働く場所はもちろん、どの程度のペースで仕事をするかも自由です。カフェで寛ぎながら作業をする、週に3日だけ働いて後は自分が好きなことをするなど、自由な働き方を選択できます。

データ分析副業案件が豊富にある

ビッグデータを活用して企業のサポートをする仕事や、機械学習を用いた仕事など、データ分析に関連する副業案件は豊富にあります。こういった案件を獲得できると、データサイエンティストのスキルを存分に発揮でき、安定した収入を得ることに繋がります。データ分析の副業案件をこなしていけば、仕事が軌道に乗るまでの収入源になり不安が少なくて済むという点が、フリーランスでのデータサイエンティストがおすすめな理由の一つです。別に本業をしながら副業としても様々な案件に対応できるので、副業フリーランスとしてデータサイエンティストの仕事をするのもオススメです。

収入増が期待できる

収入増が期待できるという点も、データサイエンティストのフリーランスのおすすめポイントです。データサイエンティストの業務は非常に幅が広く、案件によってはコンサルティングやマーケティング関連の仕事を任されることもあります。プログラミングスキルさえあれば対応できるような、一般的なIT系の案件とは違い、専門性の高いスキルが必要になるデータサイエンティストの案件は高単価なものが多いです。フリーランスとして十分やっていける実力があれば、会社員として働くよりも高収入が期待できます。

データサイエンティストに必要なスキルや知識

データサイエンティストがフリーランスとして働くためには、様々なスキルや知識が必要になります。では、どのようなスキルや知識を身につけておけばよいのか、詳しく見ていきましょう。

統計学の知識

統計学は、様々なデータを数字で把握し、その規則性や性質を明らかにすることで未来の予測などに役立つ学問で、ビッグデータを処理・分析するデータサイエンティストの業務において欠かせない知識です。実際に作業をする時は、微分積分や確率など数学的な知識も合わせて使うことになるので、統計学と数学に関する知識を習得しておきましょう。統計学関連の書籍は数多く販売されているので、独学で勉強することも可能です。

プログラミングスキル

データを解析する際には、プログラミングスキルも必要になります。様々なプログラミング言語がありますが、データ分析においてはR言語とPythonを用いることが多いです。これらはデータ解析言語と呼ばれている程、データ解析に欠かせないプログラミング言語なので、データサイエンティストを目指す人はしっかり学んでおく必要があります。これからプログラミングの学習を始める人にオススメなのはPythonです。文法がシンプルなので初心者でも学びやすく、データ分析以外にも様々な分野で役立つので、習得しておいて損はないでしょう。

ビジネススキル

データサイエンティストは、データを分析すれば仕事が終わるというわけではありません。分析結果をビジネスに活用するための提案まで行う必要があるので、ビジネススキルも求められます。企業の商品やサービスを広めるためのマーケティングスキルや、課題を見つけ出し解決策を提案する能力などを身につけておきましょう。また、クライアントのすべてがデータサイエンスのことを理解しているわけではないので、専門的なことを分かりやすく説明するスキルや、プレゼン力も必要です。

データサイエンティストがフリーランスになる前の準備

フリーランスとして成功するためには、しっかり事前準備をしておくことが大切です。では、どのような準備をしておくべきなのでしょうか。ここからは、データサイエンティストがフリーランスになる前の準備について解説していきます。

データサイエンティスト案件紹介サービスへの登録

案件紹介サービスは、自分のスキルや希望にマッチする様々な案件を紹介してくれる、心強いサービスです。フリーランスは自分で案件を探さなければならないため、営業活動にも時間と手間を取られることになります。中には営業活動が苦手で、フリーランスになっても仕事が見つかるか不安に感じている人もいるでしょう。案件紹介サービスに登録すれば、待っているだけで案件が見つかるので、自分で営業をする手間がなくなります。また、契約の手続きやクライアントとの条件交渉など、様々なサポートをしてくれるのも魅力です。フリーランスになる前に、信頼できる案件紹介サービスに登録しておけば、スムーズにスタートを切れるでしょう。

1年間の生活資金の準備

1年間は仕事をしなくても生活できる資金を準備しておくことも大切です。フリーランスになっても、すぐに稼げるようになるとは限りません。収入が安定しない間も、ある程度まとまったお金が手元にあれば安心して生活ができます。お金に余裕がなくなると精神的にも余裕がなくなり、仕事や営業活動にも支障が出てしまうので、フリーランスになる前に生活資金をしっかり準備しておきましょう。

データサイエンスに利用できる資格の取得

特に資格がなくてもデータサイエンティストになることはできます。しかし、データサイエンスに関わる資格を持っておけば、営業活動をする時に自分の実力を分かりやすくアピールできます。クライアントに興味を持ってもらえるように、自分のスキルを可視化できる資格を取得しておくことは大切です。データサイエンスに利用できる資格としては、基本情報技術者試験や統計検定、Python 3 エンジニア認定基礎試験などがあります。

#フリーランスとしてデータサイエンティストの案件を獲得する方法

ここからは、フリーランスになった時に重要になる、案件の獲得方法について詳しく解説していきます。

受託会社で働く

フリーランスになることを考えているのであれば、受託会社で働いてみるのもよいでしょう。受託会社というのは、発注を受けてシステム開発などを行っている会社です。データサイエンティストが不足しているということで、データサイエンスに関わる仕事を外注する会社が増えています。受託会社で働いていると様々な仕事に関わることができるので、データサイエンティストとして多くの経験や実績を積むことができます。また、色々な人と関わることで人脈が増やせるというのも魅力です。受託会社で経験や実績を積み人脈を増やしておけば、フリーランスになった後も案件を獲得しやすくなるでしょう。

友人・知人に紹介してもらう

友人や知人に、仕事を紹介してもらうのも1つの方法です。周りにデータサイエンティストのスキルを求めている人がいれば、何か仕事を任せてもらえるかもしれません。友人や知人であればやり取りもしやすく、スムーズに契約ができます。ただし、友人という間柄の場合、条件があやふやなまま何となく仕事を依頼されることもあるので注意してください。報酬が相場より安い、言った言わないで後々揉めてしまうなどのトラブルが起きないように、友人同士であっても契約内容はしっかり決めておきましょう。

フリーランスエージェントを利用

フリーランスが案件を獲得する方法としてよく利用しているのが、エージェントサービスです。フリーランス向けの案件を紹介してくれるフリーランスエージェントの中には、データサイエンティストなどIT系の職種に強いサービスもあります。IT業界に詳しいプロが最適な案件を提案してくれるので、条件の良い案件も見つけやすくなるでしょう。フリーランスエージェントは、基本的に無料で利用できるサービスです。案件が見つからず悩んでいる人は、積極的に活用しましょう。

データサイエンティストの将来性

ここまで説明してきたとおり、ビッグデータを扱うため高度なスキルを要求されるデータサイエンティストという職業は、その数が足りていないことから非常に需要が高く、貴重な存在です。データサイエンスの活用があたりまえになる中、将来的にもチャンスが多い仕事だと予想できるでしょう。現代では、自動的に多くのデータを収集できるAIも登場していますが、データを正確に分析し、課題解決の提案までする技術は未だ確立されていません。柔軟な思考が必要となる領域において、まだまだAIに代替される可能性は低いため、データサイエンティストの将来性は明るいと言えるでしょう。

関連記事Related Posts