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データサイエンティストに役立つ資格6選!資格取得のメリット、難易度、スキルを解説

データサイエンティストに役立つ資格6選!資格取得のメリット、難易度、スキルを解説

企業のデータ活用を推進する上で大きな役割を果たす「データサイエンティスト」。統計学、コンピュータ科学、機械学習などの手法を用いて、ビッグデータと呼ばれる膨大な量のデータを構造化・整理・分析し、企業の新たなアクションにつなげていく仕事です。それらデータサイエンスの実務では直ぐに分析が可能なデータとは限りません。ほとんどの場合にクレンジングや前処理と呼ばれるデータを分析目的にあわせて抽出したり整形したりする作業が必要です。

データサイエンティストとして認められるためには、ビジネスそのものやITアーキテクチャに関する深い理解のほか、統計解析、機械学習、数学などの幅広い知識が要求されます。最近ではエンジニア寄りの立ち位置を求められるデータサイエンティスト求人も増えており、ビッグデータ分析やAI・統計モデルなどのアルゴリズム構築のほか、IT開発やプログラミングに精通している人材の需要も高まっています。

今回の記事では、注目職種である「データサイエンティストに役立つ6つの資格」を紹介します。未経験からキャリアチェンジを目指す方やスキルアップを考えている方は必見です。データサイエンティストに資格は必要ありませんが、取得により知識の体系的な学びや実力の証明に取り組みましょう。

データサイエンティストに役立つ資格はたくさんありますが、まずは無料でデータサイエンスの基礎を学び、そのまま仕事に繋げたいと思いませんか?AIジョブキャンプは、あなたのキャリアを次のステージへ導くための、案件紹介型無料研修プログラムです。

目次

データサイエンティストにおすすめの資格6選

データサイエンティストにおすすめの資格6選

データサイエンティストには、「ビジネス」「データサイエンス」「データエンジニアリング」の3つのスキルが必要です。ここでは、スキルや知識の証明となるおすすめの資格を6つ紹介します。

1.情報処理技術者試験/情報処理推進機構(IPA)

日本のITエンジニアであれば取得しておきたい資格が、情報処理推進機構(IPA)が実施している情報技術者試験です。難易度に応じてレベル1~4の試験に分かれており、自分のレベルにあった試験を受験できます。特に基礎となる「基本情報技術者試験」は、情報の基礎理論からプロジェクトマネジメント、データベースに関する知識まで、名称通り情報の基本を体系的に幅広く学べるため、技術者を目指す人であれば取得しておきたい資格となっています。

市販のテキストが多数販売されているのでそれを活用しながら勉強できます。午後の試験では実技などもあるので対策が必要となります。

情報処理技術者試験
資格種類 国家資格
試験日程 春期(4月第3日曜日) 秋期(10月第3日曜日)
受験料 5,700円
試験の難易度(合格率) レベルによって異なる 基本情報技術者試験が23~30% 上位資格は15%前後
受験資格 特になし
公式サイト https://www.ipa.go.jp/index.html
運営団体 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

2.データスペシャリスト試験/情報処理推進機構(IPA)

データスペシャリスト試験は、経済産業省が認定する国家資格です。IPAの提供する情報処理技術者試験のなかでも、主にデータベースの設計や管理に関する試験内容となっています。システム開発の上流工程に位置するスキルが重視されるため、データサイエンティストに求められるデータアーキテクトとしてのスキル認定を受けることが可能です。また、企業がビジネスに活用できるデータベース管理やインフラ系のエンジニアを目指すうえでも欠かせない資格です。

国家資格という性格上、特定のデータベース製品に依存した機能やSQLに関しての出題はされず、業務分析に関する知識が問われます。また、「データスペシャリスト試験」は難易度が高い試験として有名です。情報処理技術者試験制度のなかでも最難関「スキルレベル4」となっています。

試験は、四択式の問題が出題される午前I、IIと記述式問題が出題される午後I、IIの4つにわかれており、それぞれ、データベース技術の包括的な知識や運用、保守に関する能力などが求められます。

合格率は13.9%(平成30年)と今回紹介する他の試験と比べかなり低いですが、各年度の参考書や教科書が市販されているので、これらを活用して独学での学習が可能です。

データスペシャリスト試験(DB)
資格種類 国家資格
試験日程 春季、秋季開催
受験料 5,700円
試験の難易度(合格率) 13.9%(平成30年実績)
受験資格 特になし
公式サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/db.html
運営団体 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

3. OSS-DB技術者認定試験/エルピーアイジャパン(LPI-Japan)

オープンソースデータベース技術者認定試験は、LIP‐JAPANが運営する民間資格です。オープンソースのデータベースソフトウェアであるPostgreSQLを基準とした試験で、データサイエンティストに欠かせないデータベースの設計・開発・導入・運用といった基本的な技術についての認定を受けることができます。

難易度はそれほど高くないといわれており、この資格を足掛かりにIPAのデータベーススペシャリスト試験や後述するるデータスペシャリストの取得をする人も多くなっています。

市販の教材のほか、LIP‐JAPANのウェブサイトから無償で教材のダウンロードも可能です。

OSS-DB技術者認定試験
資格種類 民間資格
試験日程 CBTで随時開催
受験料 15,000円
試験の難易度(合格率) 合格率は非公開
受験資格 受験は可能だがGold資格の取得にSilverの取得が必要
公式サイト https://oss-db.jp/
運営団体 特定非営利活動法人 エルピーアイジャパン(LPI-Japan)

4.統計検定(準1級)/統計質保証推進協会

日本統計学会が認定する統計学に関する知識や活用力を評価する資格試験です。データサイエンティストの核となる「分析力」に直結していく統計の知識を確認できます。レベルは5段階に分かれており、準1級が「統計学の活用力 ― データサイエンスの基礎知識」とされています。 統計学会から公式のテキストが販売されているほか、統計学の本を利用して学ぶことが可能です。

統計検定
資格種類 公的資格
試験日程 6月中旬、11月下旬 CBTでも随時開催(2、3級のみ)
受験料 1級 6,000円(2科目あり1科目料金) 準1級8,000円 2級 5,000円 3級 4,000円 4級 3,000円
試験の難易度(合格率) 準1級:29.7%
受験資格 特になし
公式サイト http://www.toukei-kentei.jp/
運営団体 一般財団法人 統計質保証推進協会

5. G検定・E資格/日本ディープラーニング協会(JDLA)

一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催するAI技術に関する試験です。事業を活用する人材(ジェネラリスト)用のG検定とエンジニア向けのE資格があります。データサイエンティストの核ともいえる機械学習・深層学習(ディープラーニング)の知識・技能を測ることが可能です。E資格の受験をするためには、JDLAが指定する認定プログラムの講座を受講する必要があります。講座はハンズオン・オンライン共に開講されています。

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公式テキストが販売されているほか、ウェブサイトに推薦図書などが掲載されています。

G検定・E資格
民間資格 公的資格
試験日程 G検定:3月、7月、11月(2019年) E検定:2月、8月(2019年)
受験料 G検定:12,960円(学生割引あり) E検定:32,400円(学生・JDLA会員割引あり)
試験の難易度(合格率) 72.8%(G検定:2019年3月開催) 63.31%(E検定:2019年2月開催)
受験資格 E資格はJDLA認定プログラムの講座受講が必要
公式サイト https://www.jdla.org/
運営団体 一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)

6. Python 3 エンジニア認定基礎試験/Pythonエンジニア育成推進協会

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が実施している民間試験です。Pythonはデータの整形整理など幅広い用途で活躍してくれるため、データサイエンティストは学んでおきたい言語となります。このエンジニア認定基礎試験はどちらかと言えば初学者向けの試験で、それほど難しくはありませんが、Pythonを学ぶ入り口として受けておいて損はありません。また、2019年夏からは、「データ分析試験」も開始される予定です。

教材は市販されており、公式ウェブサイトでタイトルを確認できます。

Python 3 エンジニア認定基礎試験
資格種類 民間資格
試験日程 CBTで通年開催
受験料 10,000円(税別・学生は半額)
試験の難易度(合格率) 78%
受験資格 特になし
公式サイト https://www.pythonic-exam.com/
運営団体 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会

7. データサイエンティスト検定(DS検定)/データサイエンティスト協会

データサイエンティスト検定(DS検定)は、データサイエンティスト協会が運営する民間資格です。データサイエンスに必要な幅広い基礎知識を体系的に身につけられることが特徴です。

統計、AI、データエンジニアリング、ビジネス活用までを網羅しており、データ活用の全体像をつかみたい方に適しています。

公式シラバスが整理されているため初心者でも学習しやすい一方で、合格率は40%前後とあまり高くありません。市販教材に加えて、公式サイトでは講座の紹介も行われています。

データサイエンティスト検定(DS検定)
資格種類 民間資格
試験日程 3月、6月、11月(2025年)
受験料 一般10,000円
学生5,000円
大学会員4,000円
試験の難易度(合格率) 約44%(2025年3月実施)
受験資格 特になし
公式サイト https://www.datascientist.or.jp/dscertification/
運営団体 一般社団法人データサイエンティスト協会

データベーススペシャリスト試験/経済産業省

データベーススペシャリスト試験は、経済産業省が運営する民間資格です。

企業の基幹システムを支えるデータベースの設計・運用に必要な高度知識を問う国家資格であり、データベース技術の理解を深めたい方やデータ基盤構築を担当するエンジニアに適しています。

高度な専門知識が求められるため難易度は高めですが、公式サイトで過去問題が公開されており、効率的に学習できます。

データベーススペシャリスト試験
資格種類 国家資格
試験日程 10月(2025年)
受験料 7,500円
試験の難易度(合格率) 17.2%(2024年実施)
受験資格 特になし
公式サイト https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/db.html
運営団体 経済産業省

データサイエンス数学ストラテジスト/日本数学検定協会

データサイエンス数学ストラテジストは、日本数学検定協会が運営する民間資格です。

業務に必要な数学的思考力を評価します。微分積分・線形代数・確率統計といった基礎に加えて、機械学習の理解に不可欠な数学まで体系的に学べます。

すべての人にとって必要な基礎数学スキルが必要な中級と専門的な業務で必要とされる上級にレベルが分かれているため、目的やスキルに合わせて段階的に学習できるのも特徴です。

市販の教材のほか、公式サイトにてサンプル試験問題の公開や、e-ラーニングや対策講座の紹介も行われています。

データサイエンス数学ストラテジスト
資格種類 民間資格
試験日程 CBTで随時開催
受験料 中級 7,000円
上級 9,000円
試験の難易度(合格率) 合格率は非公開
受験資格 特になし
公式サイト https://www.su-gaku.net/math-ds/
運営団体 日本数学検定協会

人工知能プロジェクトマネージャー試験/新技術応用推進基盤

人工知能プロジェクトマネージャー試験は、新技術応用推進基盤が運営する民間資格です。

AIプロジェクトを成功に導くための知識と実践力を評価します。

技術理解に加えて、ステークホルダーとの調整力・課題設定・施策立案など幅広いスキルが必要です。

合格率は19.4%と低めで、実質合格ラインは得点率75〜80%程度と高い得点率で推移しています。公式テキストが販売されているほか、学習方法のガイドが公開されています。

人工知能プロジェクトマネージャー試験
資格種類 民間資格
試験日程 CBTで随時開催(月一回まで)
受験料 18,700円
試験の難易度(合格率) 19.4%(公式テキストの発売から2025年5月の期間)
受験資格 特になし
公式サイト https://newtech-ma.com/aipm/
運営団体 新技術応用推進基盤

Professional Data Engineer/Google

Professional Data Engineerは、Googleが運営する国際資格です。

クラウド環境におけるデータパイプライン設計や機械学習運用など、実務に必要な内容が多く含まれています。

Google Cloudを基盤としたデータ分析や機械学習の運用スキルを身につけたい方に適しています。

資格は2年間有効で、更新には再試験が必要です。模擬問題があることや対面クラスが準備されているほか、公式サイトにて公開講座が用意されています。

Professional Data Engineer
資格種類 国際資格
試験日程 CBTで開催
受験料 $200
試験の難易度(合格率) 合格率は非公開
受験資格 特になし
公式サイト https://cloud.google.com/learn/certification/data-engineer?hl=ja
運営団体 Google

Open Certified Data Scientist/The Open Group

Open Certified Data Scientistは、The Open Groupが運営する民間資格です。

実務経験に基づくデータサイエンティストのスキルや知識を評価しています。

筆記試験ではなく実績審査を中心としており、The Open Groupの社員との面談を通して認定される点が特徴です。

高度な実務経験をまとめて証明したい方に向いています。

Open Certified Data Scientist
資格種類 民間資格
試験日程 通年
受験料 非公開($1,100〜1,500程度)
試験の難易度(合格率) 合格率は非公開
受験資格 特になし
公式サイト https://www.opengroup.org/certifications/certified-data-scientist-open-cds
運営団体 The Open Group

データサイエンティスト関連資格に挑戦するメリット

データサイエンティスト関連資格に挑戦するメリット

IPAをはじめとした、データサイエンティストに有利な資格の取得は、スキルの証明になるだけではなく、試験対策の勉強で参考者などを用いて知識を蓄えていくため、高度情報処理スキルを体系立てて学べるというメリットがあります。

企業に就職した場合、データサイエンティストも部署のリーダーや先輩、上司からOJTを通して知識を養っていく傾向にありますが、この教育方法では、業務に必要な知識しか学べない、その会社独自のノウハウでしか学べない、理屈から学べず応用力が身につかないといった弊害があります。

ですが、資格習得のために、高度情報処理スキルを理論的に学ぶことで、より実践的かつどの会社でも重宝される知識が養えます。また、データアナリストなどの分析職やITエンジニア以外の職種からデータサイエンティストを目指す場合にも、勉強を通して理論や実務を学習することができます。

「資格取得で培ったデータサイエンスの知識とスキルは、まさに市場が求める『宝』です。その専門性を活かし、より高単価で柔軟な働き方を追求したいなら、フリーランスとして活躍する道も検討してみませんか?BIGDATA NAVIが、あなたのスキルにぴったりのAI・データ分析案件をご紹介します。」

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データサイエンティスト関連資格を取得する際のポイント

データサイエンティスト関連資格を取得する際のポイント

データサイエンスは、統計・AI・データ基盤・ビジネスなど複数領域を含みます。

そのため、資格を選ぶ際は自分のキャリアや学習状況に合わせて選択することが重要です。

ここでは、資格取得を検討する際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

目的に合わせた資格を選ぶ

資格を取得する前に、まず自分がどのスキルを強化したいのかを明確にすることが大切です。

IT基礎を身につけたいならITパスポート、AIの幅広い知識を確認したいならG検定、統計学を深めたいなら統計検定など、目的に合わせて適切な資格を選びましょう。

目的を明確にせず「国家資格だから」「有名だから」と選んでしまうと実務で活かしにくくなるため、キャリアから逆算した選択が重要です。

自分のレベルに合った資格を選ぶ

資格の難易度は幅広いため、現在のスキルを棚卸しし、自分に合うレベルから始めることが大切です。

初学者にはPythonエンジニア認定基礎試験やDS検定リテラシーレベル、ある程度知識や経験がある方であればDS検定やE資格などが向いています。段階的にステップアップすることで効率よくスキルを習得できます。

分野(専門性)を意識する

データサイエンスには、統計・機械学習・データ基盤・ビジネス理解など複数の分野があります。業務との関連性や自分のキャリアに合った資格の取得を行いましょう。

専門性が重視される現代において、得意分野を強調できる資格取得はキャリア形成にも有効です。

データサイエンティスト関連資格を取得するための勉強方法

データサイエンティスト関連資格を取得するための勉強方法

資格取得のためのプロセスは、知識が付くだけではなく実務スキルの強化にもつながります。

ここでは、代表的な学習方法を紹介します。それぞれの学習スタイルにメリットやデメリットがあります。

自分に合った方法を選ぶことで、効率的に資格取得を行えるでしょう。

独学

独学のメリットは、以下の通りです。

  • 自分のペースで進められる
  • 費用が抑えられる
  • いつどこでも学習を行える

書籍や公式教材を活用して、自分の現段階の理解度を確認しながら学習が進められます。基礎資格は未資格未経験でも受講できるものが多く、独学で十分合格を目指せるため、継続できる人に向いています。

一方で、デメリットは以下の通りです。

  • 不明な点があっても質問できない
  • モチベーションが続かない
  • 情報収集に手間がかかる

自己管理能力や情報収集力がなければ、独学での資格取得は難しいでしょう。

スクールに通う

スクールに通うメリットは、以下の通りです。

  • 学習の習慣をつくりやすい
  • 講師から直接指導を受けられる
  • モチベーションを維持しやすい

疑問をすぐ解決でき理解を深められるため、効率的に学びたい方に向いています。スクールには、短期間で合格を目指すコースや実務プロジェクトを通して学べるものもあります。

一方で、デメリットは以下の通りです。

  • 独学より高額になりやすい
  • 自分のペースで学べない
  • 通学に手間がかかる

特に、資格試験の際にも費用がかかってしまうため、予算を考える必要があります。

オンライン講座を受ける

オンライン講座を受けるメリットは、以下の通りです。

  • 時間や場所を問わず学習できる
  • 動画で繰り返し復習できるため効率的
  • スクールに通うより安価な場合が多い

難関資格向けの解説講座や模擬試験付きの講座も充実しています。通う必要がなく通信環境があればどこでも受講可能なため、時間を有効活用できます。

一方で、デメリットは以下の通りです。

  • 自分で学習を進める必要があるため、スクールよりモチベーションが維持しにくい
  • スクールよりサポートが薄い場合が多い

手厚いサポートを受けたい方には、オンライン講座よりスクールが向いているでしょう。

認定団体のプログラムに参加する

E資格やGoogleのProfessional Data Engineerなど、一部の資格ではプログラムが公開されています。

認定団体のプログラムに参加するメリットは、以下の通りです。

  • 試験範囲に直結した内容
  • 実践的なスキルを習得可能
  • 最新の技術動向に触れられる

一方で、デメリットは以下の通りです。

  • 学習内容に偏りがある
  • 合格は保証されない

すべての資格で認定団体のプログラムがあるわけではありません。参加したい場合は、あらかじめプログラムの有無を調べましょう。

データサイエンティストが仕事で担う役割、必要な知識・スキル

データサイエンティストが仕事で担う役割、必要な知識・スキル

データサイエンティストは、企業の研究開発部門や機械学習・統計などのコンサルティング、アナリティクス専任部署などに所属しデータサイエンス実務に取り組みます。そのため、統計に関する知識のほか、プレゼンテーション・ドキュメント作成といったビジネススキル、R・Pythonなど分析を行うプログラミングなどITスキルが必要です。 ここからは、「データサイエンティストが仕事で担う役割」と「データサイエンティストに求められるスキルセット」を詳細に見ていきます。

データサイエンティストが仕事で担う役割

データサイエンティストは、基本的には統計分析やデータ分析を専門とするアナリストとして配属されます。ただし、機械学習のスキルなどを活用し、情報の分析基盤そのものを整えるエンジニア分野の業務に従事することもあり、必ずしも最初から経営判断に直接関わるアナリストとしてのキャリアを積めるとは限りません。

データサイエンティストに必要な知識・スキルセット

それでは、データサイエンティストに求められるスキルセットはどのようなものでしょうか。 情報処理系の資格試験などを行う情報処理推進機構(以下IPA)は、データサイエンティストに求められる一般的なスキルを「ビジネス」「データサイエンス」「データエンジニアリング」の3分野にまとめています。[注1]

ビジネス : 課題の背景を把握してビジネスにおけるテーマを整理して解決する データサイエンス : 情報処理、人工知能といった情報科学の知識を把握して駆使する データエンジニアリング : データサイエンスを活用して運用する

このような一般的なスキルを運用するためには、統計や確率といった数学の知識、プログラミングや機械学習などの知識に加えて、データ収集・加工のためのデータベースの知識やデータ可視化といったスキルが必要になります。具体的には、次のような技術的スキルです。

  • Python
  • R
  • SQL
  • Hadoop
  • Tableau

アメリカの求人サイトを用いた調査によれば、データサイエンティストに求められるスキルは多い方から順に「分析」「機械学習」「統計」「コンピュータサイエンス」、技術的なスキルとしては「Python」「R」「SQL」「Hadoop」「Spark」となっています。[注2]

データサイエンティストに有利となる資格は、一般的なスキルを確認するものと、このような言語・フレームワークの知識・技能を認定するものといえます。

「データサイエンティストの専門スキルは、フリーランスとしても非常に価値が高いです。しかし、案件探しや契約、税務など、フリーランス活動には不安がつきもの。『フリサポ』は、あなたのフリーランス活動を強力にサポートし、本業に集中できる環境を整えます。」

希少価値の高いデータサイエンティストになるために

希少価値の高いデータサイエンティストになるために

マッキンゼー社の調査によると、データ分析に係る才能を有する大学卒業生の数は、日本では平成20年で3,400人程度と、大きく不足している状況です。ただし、データサイエンスが「大衆化」して、人材不足の解消に向かうとの報告もあります。[注3、4]

まだ新しい職業のデータサイエンティストですが、得意分野や専門領域による分業化が進みつつあります。機械学習を専門とするソフトウェアエンジニア、統計の専門家であるアナリストなどとチームを組むこともあれば、全体を指してデータサイエンティストと呼ぶこともあります。

いずれにせよ、テクノロジーや環境は常に変化するため将来のデータサイエンティストに求められるスキルが現在と同じである可能性は低いといえるでしょう。今後もデータサイエンスの一線で活躍しつづける人材になるためには、常にスキルをアップデートしていく必要があります。

これからデータサイエンティストを目指す方は、資格取得を足掛かりにしてITエンジニアになることもおすすめです。

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