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プログラマーは土日の副業でも稼げる?副業案件獲得方法や、未経験者が稼ぐ方法を解説

オフィスに出社する必要のないリモート勤務や、従業員の副業を解禁する職場が出てきたことで、副業や兼業というものが会社員プログラマーにとっても以前より身近になってきました。そんな中、プログラマーとして副業にチャレンジしたい、土日の副業で稼ぎたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、プログラマーの副業事情、稼げる報酬金額や単価の目安、メリット・デメリット、案件の探し方などをわかりやすく解説していきます。未経験から副業プログラマーとして稼ぐ方法もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

プログラマーの副業事情!土日でも稼げる?

厚生労働省により「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が提示されるなど働き方改革の方針を受け、企業においても副業が解禁され始めたことで、本業とは別に副業を持つパラレルワーカーが増えてきています。会社員が本業と副業の二足の草鞋を履きWワークをおこなう理由としては収入の安定・スキルアップ・自己実現などが挙げられるでしょう。

そして、ソフトウェア産業における技術職であるプログラマーの場合は、技術の習得や趣味でのサービス運営、独立・起業を目指して副業をおこなう人が多い傾向にあります。また、副業をしているプログラマーの中には土日だけを副業に当てるのではなく、フレックス勤務などを利用して平日の時間で並行して仕事をすることもあります。コロナ禍により在宅ワークが推奨されるようになったことで、より働き方が柔軟になってきていると言えるでしょう。

週末/土日や在宅ワークで副業できる?

平日は本業の仕事をおこなうため、土日や祝祭日など会社が休みの日を使って副業を始めたいというプログラマーも多いでしょう。また、IT業界の案件に多い客先常駐という働き方のスタイルではなく、テレワークやリモートワークといった在宅での作業のほうが、副業としては長続きしそうです。

プログラミング経験を活かした副業としてポピュラーなのが、「業務システム」や「アプリケーション」「Webサイト」などの開発を個人で請け負う方法です。PCとインターネットがあれば作業可能なため、依頼主の側で環境が整っていれば、十分に自宅で仕事をすることが可能でしょう。

また、未経験者が週末エンジニアとして土日のみプログラミングの副業を行う場合でも、クラウドソーシングのプラットフォームなどを利用して小規模な案件から受注していくと効率的にスキルアップすることが出来るでしょう。

案件の獲得や受注に必要な経験・スキルの目安

副業で業務委託の案件を受注するには経験や実績が必要です。プログラマーに要求される能力はプロジェクトによって異なるため一概には言えませんが、何かしらのプログラミング言語を使用した開発経験は必須でしょう。実績を示すうえでも正社員プログラマーとして勤務した経験はあったほうが良いです。

また、会社での仕事と違い、副業において契約した内容や仕事の責任はすべて自分で負わなければなりません。何か問題が出てきたときや分からないことがあったとしても一人で解決しなければならないので、実務での経験が豊富な方が依頼する側も安心できます。

副業を続けていくと確定申告などが必要となるため事務や経理のスキルもあるに越したことはありませんが、Wワークを開始した時点ではまったく知識がなくとも問題ありません。

また、副業におすすめのスキルとしては、営業やマーケティングに関する知見の習得が挙げられます。自分で営業して仕事を受注できるスキルを習得しているならば、顧客と直接交渉して単価や納期を決められるため、高い時給で効率よく稼ぐことができるのです。

副業で稼げる金額の目安

プログラマーが副業をすると、実際にどの程度お金を稼ぐことができるのでしょうか。基本的には案件ごとに単価も異なり、時給制の案件もあります。案件の規模やプログラマーのスキルによっても変動が出る部分ではありますが、以下が目安となるでしょう。

  • WebサイトやLPの制作:5万円~20万円
  • 既存コードのバグ修正、リファクタリング:1万円~30万円
  • Webサービスの開発:30万円~60万円
  • システム制作:20万円~100万円
  • アプリ開発:30万円~100万円
  • プログラミング講師:時給2,000円~3,000円

プロジェクトによっては長期案件になる場合もありますが、その際は長期的に安定した収入を得やすくなります。単発の案件を複数をこなすことでも、ある程度の副業収入が見込めるでしょう。

ただし、開発の案件は個人で受注できる仕事量に限界があります。それ以上に稼ぎたい場合は、作業量を増やさなくとも儲けられるための工夫が必要となってきます。開発後の運用保守や技術顧問・コンサルティングなど極力自分で手を動かすことなく報酬を得られる形を模索するとよいでしょう。

プログラマーにおすすめの副業

ここからは、プログラマーにおすすめの副業について、具体的な例をいくつか紹介します。経済的な理由で副業を始めるなら、自分の現在行っている仕事や持っているスキルを活用すると早く報酬を得やすいでしょう。特にプログラムのコードを書く仕事ならば、普段の仕事との親和性が高く、フルリモートで完結する仕事や短期間で受けられるスポットワークの案件が豊富なので、初心者の方でも副業に取り組みやすいでしょう。

システム開発

プログラマー副業の定番としてシステム開発があげられます。マクロやVBA、Google Apps Scriptなどの簡易なプログラムの作成から、業務システムの新規開発や改修、メンテナンスなど幅広い求人の需要があり、自分の経験にあわせてクライアントを探しやすいためおすすめです。

規模の大きなプロジェクトよりは、小規模な開発や改修業務などが副業ワーカーとして取り組みやすいでしょう。CRMやSFA、MAなどツールの導入に伴う開発なども人気があります。

アプリ開発

アプリ開発を副業にする場合は、受託開発と個人開発という2つのやり方を知っておく必要があります。受託開発とは企業などのクライアントから発注を受けてアプリケーションの開発を代行することで、依頼のあった内容通りにプログラムを作成することです。

一方、個人開発とは、iOS/Android向けのスマホアプリや業務用ソフトウェアなどを自作して収益を得る方法です。開発だけでなく、ローンチ後の集客やマネタイズも自前でおこなう必要があります。成功すれば利益は大きくやりがいもひとしおですが、収益化までの難易度が高く人を選ぶ副業だと言えます。

Web制作・開発

Webサイトの制作やメディアなどの開発に携わるWeb系の副業も需要が高くおすすめです。Webページの制作では、HTMLやCSS、JavaScriptなどの言語を用いてコーディングをおこないます。ECサイトやSaaSなどのサーバーサイドに関する案件では、RubyやPython、PHPのスキルが求められる現場も多いでしょう。

新規でサイトを作成する際に、要件を確定するフェーズから作業に関わることもあります。また、既にあるサイトのリニューアルでも、実現する機能や実装面の要件が曖昧な場合は、構築の対象となる範囲を依頼者とすり合わせる必要があるでしょう。この作業は費用や納期の見積もりのために必須となるので、とても重要な工程といえます。

スクール・研修などの講師

プログラミングスクールや社会人向けの研修講座などで、講師やメンターとして働く副業もあります。ソフトウェアを開発する需要は増加しており、それに比例する形でプログラミングを学ぶための教室も全国に増えています。未経験からスキルを身につけたい人を手助けできるので、塾講師などの経験があれば活かすことができますし、教育に興味がある人にはうってつけの仕事といえます。

また、講師ではなくチャットでの質疑応答やオンラインでの相談に応じるメンターとして活躍する方法もあります。短時間の勤務でも稼働時間に応じて確実に報酬を得られるため、手堅く稼ぎたい場合におすすめです。

Webライティング

プログラマーの知見を活かして、Webライティングの副業にチャレンジしてみることも方法の一つです。プログラマー向けのWebメディアは数多く展開されており、プログラマー向けの記事執筆案件も増えてきている状況です。プログラマーの実務経験のあるライターであればこうした案件でも受注しやすくなるでしょう。Webライティングの場合、基本的には文字単価1円~2円が相場と言われています。やればやるだけ報酬に繋がる仕事であり、スキマ時間や週末にも稼働できるタイプの副業ですので、興味がある人はこうした案件にもチャレンジしてみるとよいでしょう。

プログラマー向け副業案件の獲得方法

それでは、プログラマーが副業案件を獲得するにはどうすればいいのでしょうか。ここでは代表的な3つの方法について解説していきます。

クラウドソーシングで探す

クラウドソーシングサイト上で受注者と発注者が直接やりとりできるサービスです。基本的にすべてがWeb上で完結するため、納品や請求も管理画面上からおこなうことができます。募集中の仕事に入札するほか、コンペ形式や指名での依頼もあります。募集されている案件の種類も幅広く、簡単なWebページの構築から高度な知識を必要とする業務までIT系の作業を探すことが出来ます。あらかじめポートフォリオやスキルシートを作成しておけば、企業側からアプローチして貰えることもあるので、経験のあるプログラマーにもおすすめです。

副業エージェントやフリーランスエージェントで探す

副業エージェントに登録しておけば、条件や希望にマッチした副業の求人を紹介してもらうことが出来ます。登録時にオンラインや対面での面談が必要な事業者がほとんどですが、自分のスキルや状況を説明しておくと、目安となる報酬の単価や具体的な案件などを教えてもらえるでしょう。また、フリーランス向けのエージェントでも副業向けの案件も所有していることがあります。いずれも登録しておけば、自身のスキルや条件に合った案件を効率的に探すことができるでしょう。

知人や友人に営業する

プログラマーの副業で多いパターンが、前の職場の同僚などの知り合いや友人から紹介された仕事を個人で受注するというものです。一緒に仕事をしたことのある人とであれば、融通も聞きやすいですし、作業量も見積りやすく無理のないスケジュールを立てられるでしょう。ただし、紹介で仕事を受ける場合も、契約は書面で締結しておくべきです。明確に作業範囲を定めておき、後々トラブルにならないようにしておきましょう。また、もしも仕事を完了できない場合などは人間関係にも影響が起きる恐れもあるため、その点にも注意が必要です。

プログラミング未経験から副業プログラマーとして稼ぐステップ

プログラミング未経験から、副業プログラマーとして稼ぐことはできるのでしょうか。プログラミング経験者と比較してハードルは高くなりますが、ステップを踏むことで副業プログラマーとして活躍することは不可能ではありません。それでは、プログラミング未経験者が、稼げる副業プログラマーになるために踏むべきステップについて見ていきましょう。

プログラミング言語を勉強して開発スキルを習得する

プログラマーとして仕事を受注していく以上、依頼主の要望に応じてプログラミングをおこなえるスキルが必要となります。とはいえ、全ての工程について一度にマスターする必要はなく、基礎を勉強したあとは実践を通してスキルアップしていけばよいでしょう。習得しやすいHTMLやCSSなどの言語でWebページを作成するところなどから学習をスタートしてみるのも一つの方法です。

アプリ開発では、SwiftやKotlin、Web系ではPHPやRuby、システム開発ではJavaのように、開発するジャンルによって使われる言語の傾向も異なります。単価や報酬の金額にも影響があるため、依頼主からの需要も加味して勉強する言語を選びましょう。

スクールや研修付きの求人もおすすめ

プログラミング未経験者をプログラマーとして育成する社会人向けのスクールや、入社後にプログラミングの研修を無料で受けられる企業に就職するなどしてスキルアップする方法もあります。研修付きの求人は20代や30代限定など年齢制限がある場合もありますが、プログラミングスクールは40代や50代でも受講することができます。知識を持った講師のサポートがあれば、途中で挫折することなく続けやすく、スキルアップのスピードも上がるでしょう。

簡単な案件を受注して個人事業主としての実績を作る

一定のプログラミングスキルを身に着けたのちは、実務経験を積んでいく必要があります。そのため、まずは簡単な案件をこなしていき実績を作っていきましょう。初心者でも取り組める案件となると、単価が低い傾向にありますが、まずは報酬よりも実績づくりを優先してトライしていくべきです。このように仕事を受け続けることで、より実践的なスキルを自分のものにできますし、クライアントからの評判が高まれば、さらに条件のいい案件を受注するきっかけにもなります。

実績不足を補うポートフォリオの作成が重要

未経験者が副業をする際は、経験者以上にポートフォリオが重要になります。自分の実績として紹介できるプロジェクトが少ない場合は、副業や個人開発などプライベートで開発した内容について、使用した技術要素や開発期間などをまとめておきましょう。

個人でサービスを開発した実績としては、ユーザー数や収益性なども記載しておくとよいでしょう。ポートフォリオを作成することは企業へのアピールにもつながるので、転職活動でも活用できます。身につけたスキルや勉強した内容を棚卸しする過程で知識の穴を見つけた場合は、この段階で学習し直すと良いでしょう。

プログラマーやエンジニアに転職して実務経験を積む

未経験で副業にチャレンジしたものの、受注するに至らなかった、プログラミングのスキルが不足していた場合は、転職活動をしてIT業界に就職するところからスタートしてみましょう。実務で通用するプログラミングスキルを身につけるには、会社員のプログラマーとして業務でシステム開発の現場を経験することが手っ取り早い方法といえます。

未経験からプログラミングを勉強し、副業案件にトライした経験は無駄にはなりません。その意欲を評価され、プログラマーとして採用されるきっかけにもなるかもしれません。

転職することで実務経験が自然と備わってきますので、業務が落ち着いた際にあらためて副業をおこなったり、個人でWebサービスやアプリを開発して自宅でのびのびと作業を進めることも可能です。

プログラマーの副業案件を探すのにおすすめのサービス・サイト

ここからは、プログラマーの副業案件を探すのにおすすめのサービスやサイトについてご紹介していきたいと思います。

レバテックフリーランス

レバテックフリーランスはITエンジニア向けのフリーランスエージェントサービスです。取引社数は5,000社を超え、週3日稼働案件やリモート案件などもあるため、副業としても利用しやすいでしょう。副業を始めたいというだけでなく、副業からフリーランスとして独立を考えているプログラマーの人にもおすすめのサービスです。

ITプロパートナーズ

ITプロパートナーズもフリーランス向けエージェントですが、週2~3日の案件数は業界でもトップクラスだと言われています。副業案件を探すのにはまさにぴったりのフリーランスエージェントだと言えるでしょう。

クラウドテック

クラウドテックはリモート案件の数の多さが特徴のフリーランス向けエージェントで、2021年4月実績では88%の人がリモートワーク案件で稼働という実績があります。週3日~4日案件も取り揃えており、リモートワークで稼ぎたいという人にはぴったりです。

リモートビズ

リモートビズも、リモートワーク案件の多さが魅力のフリーランス向けエージェントです。出社不要のフルリモート案件が揃っており、地方在住者でも取り組みやすい点もポイントです。リモートビズの案件は固定報酬ではなく時給制となっているため、やった分だけしっかり収入を得ることができます。

プログラマーが副業するメリット

ここからは、プログラマーが副業することのメリットを紹介します。まずいえるのは、自分の力でお金を稼げるという点です。本業で給料があがるかどうかは会社の業績や評価などに依存しますが、副業で稼げる金額は自分の努力次第で増やすことができます。仮に本業の収入に加え、副業で月10万円稼ぐことができれば、年間で120万円の収入アップとなるため、このような収入面をメリットに感じる人も多いでしょう。

また、副業先での業務を通じて会社や組織ごとに生じるカルチャーの違いを理解したり、新しい技術や開発方法に触れることでスキルアップの機会を得ることもできます。案件を受注したり納品したりする過程で、ひととの繋がりもうまれてくるため、人脈づくりに役立つこともあります。請求や税金などお金まわりの知識も得られるため、副業によって収入を増やせるだけでなく、仕事のためになるような能力も身につけられるのです。

プログラマーが副業するデメリット

一方で、副業をすることで当然ながらデメリットも生じてきます。プログラミングの副業について、そのほとんどは業務委託での開発案件です。案件を受注した場合は、納品しなければなりませんし、プログラマーは手を動かしてコードを書くのが仕事です。基本的に得られる報酬の金額に応じて、必要な作業時間も増加するため、副業で稼ぐということは、その分作業をする時間を確保しなければなりません。また、仕事に慣れるまでは一つの案件が終わるまでに多くの時間がかかってしまうので、根気が必要になります。

また、副業として個人開発やアフィリエイトを行う場合の報酬は、その多くが成果報酬となります。Webサイトやサービスが成功し、人が集まれば広告などで収入が発生しますが、うまく行かなかった場合は報酬を得られないだけでなくかけた時間やサーバー代などの費用も無駄になってしまいます。このように、副業をしたからといって必ずしも稼げないという点は、デメリットと感じるかもしれません。

プログラマーの副業で注意したいポイント

普段は会社員として本業を持っている人が副業を行う際に、事前に確認しておくべきことがあります。また、本業とのWワークだからこそ気を付けたほうがよいこともあります。以下で詳しくみていきましょう。

勤務先の就業規則を確認する

正社員として企業から雇用されているプログラマーが副業をする際は、まず勤めている会社の就業規則に反していないか上司や人事に確認するところから始めましょう。副業を解禁する企業が増えてきたものの、まだまだ副業NGの会社も多いものです。その際に、就業規則で定められた内容を守らなければ職務規定違反となってしまう場合もあるのです。

副業を詰め込み過ぎない

初めて副業を行う場合、最初から複数の案件を受注したりと、あまり詰め込みすぎないほうが良いでしょう。納品までに思ったよりも時間をとられたり、安易に仕事を引き受けてしまうと体力を奪われてしまうので、本業に悪影響が出てしまいます。副業を行う際は、想定した時間の範囲内で終えられるように計画するといいでしょう。

確定申告を意識する

副業で報酬を得た場合、報酬と経費を差し引きした金額が所得となります。一年間で副業からの所得が20万円を超えたなら確定申告を行う必要が出てきます。20万円以下なら確定申告は不要ですが、複数の事業者から給与を得ている場合は、追加で所得税が課せられる可能性があるので注意しましょう。確定申告を怠った場合金銭的なペナルティを課せられてしまうため、期間内にしっかりと提出して下さい。

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