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2021/10/22

社内SEへの転職は難しい?人気の理由・転職準備のコツ・失敗しないポイント

エンジニア・プログラマーなどIT業界の転職先として人気の「社内SE」ですが、実際のところ難易度はどの程度なのでしょうか。事業会社の情報システム部門はSIerよりも落ち着いた環境が多い印象ですが、給料や年収アップは可能なのでしょうか。

この記事では、「社内SEへの転職が難しい理由」や「転職で失敗しない方法」を解説します。職務経歴書の書き方や志望動機の準備などもみていきましょう。

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社内SEへの転職が難しい理由

社内SEは人気の高い職種のため転職でのキャリアチェンジは非常に難しいと言われています。ここではシステムエンジニアから社内SEへの転職が難関とされる背景について分かりやすく説明していきます。

人気が高く競争が厳しい

残業時間が少ないことや転勤の可能性が低いことを理由に転職先のポジションで社内SEを希望する応募者が増えている状況です。一方で、中途で社内SEを募集する求人の数は決して多いわけではありません。情報システム部門で大規模な人員募集がされる事はあまりなく、欠員補充のために1~2名採用されることがほとんどでしょう。少ない募集枠に多くの候補者が集まることから競争が激しくなり、転職の難易度が高くなるのです。

有名な会社や上場企業の社内SE求人では、選考の倍率が100倍を超えるケースもあります。採用する側にとって有利な状況といえますが、選考では様々な経歴の候補者と比べられ、レベルの高いライバル達を押しのけて内定を勝ち取るのは至難の業と言えます。

採用の募集年齢が限定される

会社の規模や社員数によって多少の差はありますが、一般的に社内SEの数は数名程度とされています。一方で担う役割は幅広く、システムエンジニアリングのスキルはもちろん、対人能力も求められます。しかし社内SEの育成に多大なコストはかけられません。つまり即戦力にならない経験の浅い未熟なエンジニアは省かれてしまいます。

ただ経験が豊富なベテランなら採用されやすいという訳でもありません。実務から離れ管理職レベルになっていると、戦力になりづらいと判断されるためです。企業側が理想とするのは30~35歳、範囲を広げても28~40歳と募集範囲がかなり限定されるため、20代前半の若手や40歳以上のエンジニアは状況が厳しくなります。

応募者と採用側で思惑がずれる

対応する業務や役割の幅がひろく、企業側が求めるスキルと応募側のスキルのミスマッチが起こりやすいのも、社内SEへの転職が難しい理由の一つです。同じ「社内SE」と名の付く求人でも、ある企業ではベンダーコントロールやプロジェクトマネジメントの役割が期待されたり、別の企業では、ヘルプデスクや社内のIT資産管理の担当だったりと、会社によって仕事がまちまちだからです。

単に経験不足でスキルが足りていない場合はもちろん、それ相応のスキルを持ち合わせていても、企業側の思惑からずれていれば対象外となってしまいます。つまり経験を積み自信を持って応募しても、企業の期待とかみ合っていなければ書類選考の時点で簡単に落とされるケースもあるのです。

大手と中小で役割が異なる

経験豊富で様々なスキルを持っている人なら、なかなか内定を貰えない事に納得できないかもしれません。しかし企業が求める条件に合っていなければ、何度トライしても内定を勝ち取ることは出来ないのです。ちなみに企業が求める条件とはスキルだけではありません。

社内SEに与えられる役割やポジションは企業によって異なり、例えば大企業なら管理者タイプや組織間の利害対立を抑えられる利害調整タイプ、中小企業であれば広い分野を担当する何でも屋タイプ、またはプログラミングやマクロツールの開発を請け負うツール開発タイプが望まれる傾向にあります。

そもそも社内SEとは

転職を目指すエンジニアに人気のある社内SEですが、そもそもどのような仕事を行う職種なのでしょうか?ここからは社内SEの具体的な仕事内容や年収について説明していきます。

社内SEの仕事内容

社内SEは企業の情報化を推進する役割を担っています。IT資産の管理や社内システムの企画・開発、社内で起こったトラブルに対しての対応、さらにIT技術による既存業務の効率化などが主な仕事の内容ですが、企業規模や所属部署、IT導入のフェーズなどによって担当する分野や範囲に違いはあります。

社内システムやインフラ、IT資産の管理

社内システムには会社や社員、顧客に関する重要な情報がたくさん保存されています。これらの情報が流出しては大きな損害を被る事になるため、システムに不備がないかしっかり管理し、ネットワークやサーバーなどのインフラがスムーズに使用できるよう努めるのが社内SEの役割です。

また新しく社内システムやインフラの導入を検討する際はコストの算出、社内のソフトウェアやハードウェアなどIT資産の管理なども重要な仕事となります。

社内システムの企画・開発

基幹システムやIT基盤などの社内システムを自社で運用している企業では、社内SEがシステムの企画や開発に携わります。情報システム部門の規模が大きい所であれば、設計やテスト、実装などの工程も担います。

外部委託する場合は、開発会社と共に仕様を策定し、円滑に導入・運用を進め、主にユーザー企業の窓口としてプロジェクトマネジメントなど開発の管理を行う立場になります。

ヘルプデスク・トラブル対応

社内SEは会社内におけるIT関連の全てを担当するため、時にヘルプデスクやトラブルに対応することもあります。パソコンを使って仕事をしていると様々な場面で問題が生じるもので、インターネットが繋がらない、ログインパスワードを忘れたなどのトラブルは頻繁に起こり得ます。

PCやIT機器の使い方を熟知しているのはもちろん、社内で使っているOSやアプリケーションなどについてもよく知っておく必要があり、幅広く専門的な知識が要求されます。

ITによる業務効率化

既存業務にもし問題点や効率の悪い部分があれば、必要なシステムの提案や構築をおこないます。クラウドサービスなど簡単に導入できるSaaS製品も増えていますから、導入後の運用管理をして実際の業務改善、効率化についてもレポートしていきます。

BIツールなどを活用すれば数値化も簡単で、金銭面や人員面でのコスト削減についても経営陣に助言出来ます。つまり経営にも大きな影響を与える業務と言えます。

社内SEの年収

社内SEの年収は、平均500万円程度と言われています。顧客のシステム開発を行うSIerや、その他のエンジニア職に比べると若干低くなりますが、残業や休日出勤の有無などに違いがあるため、一概に差があるとは言えません。

勤務する企業の業界や給与規定、任される仕事内容によっても違いがあり、例えばヘルプデスクがメインであれば300~450万円、社内システム開発や管理がメインであれば400~650万円あたりが想定年収となります。

さらに福利厚生が充実している企業なら、家賃補助や手当によって可処分所得が多くなるかもしれません。

社内SEが人気の理由

社内SEの求人に多くの人が殺到するのには理由があります。ここからは社内SEのどのような面に魅力を感じるのか、具体的な人気の理由を紹介していきます。

ユーザーとの距離の近さ

顧客からの依頼を受けてシステムの開発や運用に携わった場合は、プロジェクトが終了すると関わりを持つ事が無くなります。つまり率直な感想を聞く機会もありません。しかし社内SEの場合はユーザーが社内にいるため、システムに関する意見や満足度を直接聞くことが出来ます。自分のした仕事への評価がわかりやすく、「仕事をやりきった」という達成感も感じられます。

余裕があり働きやすい環境

SIerで働くシステムエンジニアは様々な顧客を相手に仕事を行いますが、相手によって提示してくる条件も違います。納期がタイトな案件であれば、残業や休日出勤をしなければ間に合わないかもしれません。その点社内SEは職場が固定されており、顧客も同じ会社に勤める社員です。仕事環境やスケジュールも安定しているので、余裕を持って働くことが出来るのです。

技術以外の知識と経験

社内SEになると、システムエンジニアとしての知識やスキルがアップするのはもちろん、技術以外の知識の習得や様々な経験を積むことが出来ます。例えばシステムを企画するには、ユーザーへのヒアリングや業務フローの分析が必要になります。会社の経営方針や戦略を把握しておくことも大切で、自分の提案によって会社の業績アップや業務の効率改善が達成できるかもしれません。

単にエンジニアとしての役割に留まるのではなく、会社の業務全体を見渡して仕事をしていくため、必然的に業界知識も身に付いていきます。

社内SEへの転職のコツ

社内SEへの転職は狭き門といわれていますが、内定を勝ち取り入社に成功している人もいます。どのように転職活動をおこなえば、選考に通ることができるのでしょうか。以下で具体的な手順を紹介していきます。

募集条件を満たすスキルを身につける

まずは求人票の募集条件を満たす業務経験やスキルを身に付けておく事が必須です。ただでさえ求人に応募してくるライバルが多いため、同じ程度に評価されなければスタート地点にも立てません。社内SEは任される業務によって必要な経歴が異なるため、他の候補者と差別化を図りチャンスを増やすには得意な領域を持っていた方が断然有利です。

またセミナーに参加したり、資格取得に挑戦したりして、既に持っている知識をさらにアップデートさせておくのも良いかもしれません。

DXやデジタル推進による業務改善の実績を作る

社内SEは業務の改善や効率化を行う仕事であるため、DXやデータ活用、デジタル化などの切り口で実績があると大きな武器になります。例えばRPAを導入するなどITを活用してコスト削減を成功させた人は、高く評価される傾向にあります。

顧客へのシステム導入時にどのような工夫をして安く、かつ質の高いものを作り上げていったのか、具体的なエピソードを織り交ぜながら説明すると、より採用に優位に働くかもしれません。

先送りにせず転職活動を行う

社内SEに転職したいと思った場合は、タイミングにも気をつけてください。職務経歴書や志望動機の準備が面倒だからと先送りせず早急に転職活動をすることが大事です。社内SEの追加募集は常時されるわけではないため、迷っている間に募集が締め切りになってしまうケースもあります。

自信がなく「もう少し経験を積んでから」と考える人もいますが、転職しやすいのは30代半ばまでとされており、年齢を重ねるごとにチャンスが減っていく事も頭に入れておかなければいけません。

社内SEへの転職準備

いざ転職活動を行うとなった場合は、滞りなく準備していきたいものです。ここでは、どのように転職準備を進めていけば良いのかについて説明していきます。

職務経歴、スキルの洗い出し

採用選考への応募にあたり、職務経歴書や履歴書の準備が必要です。これまでの業務経験をあらいだし、フォーマットにまとめましょう。面接では、自己紹介からスタートすることも多く、自分の特徴を簡潔に言及できるようにしておくとよいでしょう。

自分が担当してきた業務や持ち合わせているスキルをどう仕事で活かせるかが、最大のアピールポイントになるため、しっかり洗い出ししておく必要があります。単に経歴を伝えていくだけではなく、何かしらエピソードも交ぜながら説明すると、より面接官にも伝わりやすくなります。

転職理由と志望動機の作成

なぜ転職を考えたのか、また志望した動機も面接で良く聞かれる鉄板の質問です。「前の会社は残業が多かった」や「社内SEは楽そうだから」といった返答では良い印象を与えず、辛い事があればすぐに逃げ出す人と判断されてしまいます。

ネガティブな理由より前向きな理由の方が印象は良くなるため、自分の職務経歴やスキルを絡めながら上手くアピールする方法を考えておく必要があります。

企業分析と面接対策

企業によって社内SEの役割は違うので、求められるスキルも異なります。ゼネラリストとして幅広い経験を持っていても、応募した企業が専門的な知識を持つスペシャリストを希望しているなら、両者は交わりません。応募する前にまず企業分析をしておき、自分が活躍出来る職場であるのかを確かめておく必要があります。

また企業分析した上で改善点なども見つけられたなら、面接で改善案を提案してみても良いかもしれません。一人当たりの面接時間は限られているため、面接官に強い印象を与えた人の方が可能性は高まります。

社内SE転職に失敗しないために

無事に社内SEの内定を貰っても、入社後に失敗したと後悔するパターンもあります。どのような点に注意すればミスマッチのリスクを減らせるのでしょうか?

入社前後のギャップに注意する

社内システムの企画を担当したいと考えていても、いざ入社すると日々の運用や対応業務がメインだったというケースもあります。本人の希望と会社からの指示とでミスマッチが起こると、自分が仕事に対して不満を感じるだけではなく、採用した企業側も使いづらさを感じることになります。

入社前後のギャップを生じさせないためには、きちんと企業分析を行い、自分に合った会社を選んでいかなければいけません。

自分の志向性にあった求人に応募する

社内SEであればどこでも良いという考え方はNGです。企業によって与えられる役割は異なり、思っていた仕事内容と違うと仕事への情熱が薄れ、長続きしません。条件を選り好みし過ぎるのも良くないですが、仕事内容に関しては自分の志向性にあった求人を探していくことが大事です。

転職エージェントに相談する

求人情報を見て、自分のスキルや経験、志向性があっているかを正しく判断していくのは難しいものです。また自社のIT投資や経営判断にも関わる社内SEのポジションでは、外部に非公開の求人も少なくありません。

初めての転職ではわからないことも多く、仕事をしながらの転職活動は非常に大変です。書類の準備や応募、メール対応など順調に進められないかもしれません。もし一人での転職活動が厳しいなら、転職エージェントを利用するのも一つの方法です。

転職エージェントは企業の内部事情に詳しく、自分に合った求人を紹介してくれるのでミスマッチも起こりにくくなります。また履歴書の添削や模擬面接の実施、面接の日程調整など、様々なサポートがあるため、自信と余裕を持って転職活動を行う事が出来ます。

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