キャリア

2021/09/10

データアナリストの種類|コンサル型とエンジニア型の違いは?

様々な分野においてデータ活用の重要性が高まるなか脚光を浴びる職業が「データアナリスト」です。しかしながら、データ分析職として働くプロフェッショナルは数が少なく、働き方やキャリアについてイメージできないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、「コンサル型」と「エンジニア型」という2つの種類からデータアナリストについて解説します。転職や就職で目指す際にどちらのタイプを選べばよいか適性についても見ていきましょう。

データアナリストとは

データアナリストは、統計的な手法に基づくデータ分析の専門家です。さまざまなデータを収集・整理して、事業の推進や改善に役立てます。仕事では、課題に応じた分析の実施、業績や施策の評価、意思決定に役立つレポートの作成、需要予測やシミュレーションなどに取り組みます。

数値や符号などのデータから有用な知見や洞察を得るのがデータアナリストの役割といえるでしょう。ビッグデータが大きな注目を浴びている中で、データアナリストも職業としての注目度が急激に上昇している状況です。

データアナリストとよく混同される職業がデータサイエンティストですが、どちらも大量のデータを分析する仕事という点が共通しています。明確な定義があるわけではなく、厳密な区別は難しいのですが、データアナリストは情報の可視化や提案などビジネスにおけるアナリスト的な要素を持ち、データサイエンティストは、モデルの構築や研究など学術的なサイエンスの要素が強いという違いがあります。

そして、データアナリストの仕事は、大きく分けて「コンサル型」と「エンジニア型」の二種類に分類されます。ここからは、それぞれのタイプによって求められる役割やスキル、勤務先などの傾向を解説します。

コンサル型データアナリスト

まず、コンサル型のデータアナリストについてみていきましょう。その多くは、コンサルティング会社やマーケティング支援企業に所属し、企業が抱える課題に対してデータ分析を用いて改善できるよう助言を行うタイプのデータアナリストです。以下で詳しく見ていきましょう。

役割

コンサル型データアナリストの役割は、経営上の判断を行ううえで有益な情報の提供です。事業部門の業務プロセスや顧客、市場動向などを把握したうえで仮説を立てたり、データ分析を実施して需要を予測したり、社内の数値を処理して得られた知見から問題解決に向けた具体的な施策を提案します。

エンジニア型データアナリストと比べると、コンサル型データアナリストの業務はBIツールやExcelでの可視化などビジネスに関わる案件も多い傾向にあります。

スキル

求められるスキルとしては、まず業務に関わる課題設定や検証などの分析スキルが求められます。職場によってはTableauなどのBIツールや統計ソフトも扱えるほうがよいでしょう。それに加え、統計学や数学など理数系の知識も必要です。ただ、業務内容としては分析そのものよりも課題解決が主になるため、エンジニア型データアナリストと比べると求められるレベルは高くありません。

コンサル型のデータアナリストでは経済学部や経営学部のような情報科学を専門的に勉強しない学部出身の人でもデータサイエンスを学んでからキャリアチェンジするケースもみられます。プログラミング言語に関しても取り扱う言語の幅が狭く、統計によく用いられるR言語やデータベースの操作に欠かせないSQLさえ理解していれば問題ないでしょう。

コンサル型において重要視されるのは、数値の意味を理解し仮説を設定する力です。分析手法ありきでデータを扱うのではなく、課題に対して効果的なアプローチをしなければなりません。また、クライアントのデータに基づく意思決定をサポートするうえで、ドキュメント作成やプレゼンテーションなどの提案力も身につけるとよいでしょう。

勤務先

コンサル型データアナリストの勤務先は、マーケティング支援企業やコンサルティング会社などが一般的です。ビッグデータ分析やデジタルデータ活用の需要が高まる中、データアナリティクスに特化したコンサルティング企業も増えてきており、勤務先の選択肢も広がっていると言えるでしょう。

エンジニア型データアナリスト

次にエンジニア型のデータアナリストについてみていきましょう。エンジニア型は、コンサル型と比べてテクニカルな要素に重きを置いているデータアナリストを指します。分析がメインの職種ですがITエンジニアに近い立ち位置でプログラミングなどの知識が求められるため、理系出身者が多いです。ここで、詳しく見ていきましょう。

役割

エンジニア型データアナリストの役割は、データマイニングや機械学習など膨大なデータを処理する技術を用いて分析をおこない事業に貢献することです。優良顧客の規則性を見つけ出し売上向上につなげる、異常を検知してリスクを回避するなど目的に応じたデータ解析をおこないます。

データ分析の支援企業で働くことの多いコンサル型データアナリストに対して、エンジニア型の場合は、Webメディアやゲームなどの運営会社の内部で働くことが多い点も特徴です。アクセス解析や効果測定、KGI・KPIなど、具体的な数字の改善が求められる場面で活躍します。

スキル

エンジニア型データアナリストも、コンサル型と同じくデータ分析職として働くための分析スキルが必要です。さらに、エンジニア型では、機械学習など高度な解析技術を用いることもあるため、コンサル型よりも高いレベルで統計・数学の知見が求められるでしょう。そのため、エンジニア型では理系の中でも特にプログラミングに強い情報工学系の学部出身者だけでなく、理系大学院で修士・博士課程の出身者も多い傾向にあります。

加えて、エンジニア型データアナリストは、データ基盤の構築や画面への出力、データマイニングなども行います。つまり、システム開発のスキルも欠かせません。エンジニア型データアナリストに求められるプログラミング言語は、コンサル型と同じく統計に必要なR言語やデータベースの操作に必要なSQLに加え、機械学習に必要なPythonやアプリケーション開発に必要なJavaやC言語などの知識も求められます。また、コマンド操作も必要ですから、OSをCUIで操作できる程度のコマンドラインの知識も身に着ける必要があるでしょう。

エンジニア型データアナリストはエンジニアリングに重きを置いているため、コンサル型データアナリストほどではないものの、コミュニケーション能力も必須です。エンジニア型が取り扱うレベルの内容は専門性が高く、少し勉強したことがある程度で簡単に理解できるものではありません。分析した内容を関係各所に伝える場合も、意味を噛み砕いてわかりやすく話す必要があります。そのため、統計の知識を持たない人が相手でも理解できるようにわかりやすく説明できる能力が求められます。

勤務先

エンジニア型データアナリストの勤務先はIT企業が多いです。具体的には、ITコンサルティングやWeb系企業、ゲーム会社、SIer、アプリ・サイト制作会社などが挙げられます。

向いている人の違い・目指すならどっち?

データアナリストは大まかにコンサル型とエンジニア型の2種類に分かれることがわかりましたが、それぞれどんな人に向いているのでしょうか。ここでは、コンサル型とエンジニア型でそれぞれに向いている人の特徴の違いを紹介します。

コンサル型

コンサル型データアナリストが向いている人として挙げられるのは、まずマーケターやコンサルタントなどのビジネスサイドからデータアナリストへの転身を考えている人でしょう。コンサル型の業務においてリサーチやアンケートデータの集計などマーケターと共通している部分も多く、実際にSQLやRなどデータ解析のスキルを身に着けてマーケターからデータアナリストに転職するケースは多いです。

コンサルタントについてもクライアントが抱える課題を洗い出し、情報を整理して、解決策を提案するという一連の流れは業務で一致する箇所でしょう。場合によっては計画の実行支援も行うことが仕事となります。この一連の業務にデータ分析が加わったのがコンサル型データアナリストであるため、これまで培ってきたスキルをフルに活かして活躍できるでしょう。

また、コンサル型は営業経験者など人とコミュニケーションを取ることやプレゼンテーションを得意とする人にも向いています。ただし、コンサル型データアナリストとして働くにあたっては、意思決定を支援できるよう客観的な事実と主観を区別し、論理立てて説得することにも配慮しましょう。

エンジニア型

エンジニア型データアナリストが向いているのはプログラマーやシステムエンジニアなどのIT業界経験者です。エンジニア経験者はコンサルタントやプロジェクトマネージャーを目指す方も多いですが、データサイエンスや統計の仕事を深く行いたいという志向性で、今よりも統計や数学に重きを置いて働きたいという考えなら、エンジニア型データアナリストを目指してみると良いでしょう。

また、コンサル型データアナリストはプレゼンテーションやレポーティングなどで分析結果の報告をおこなう役割があるのに対し、エンジニア型データアナリストは黙々とデータの解析やシステムの開発をおこなう役割の仕事です。そのため、地道にコツコツあまり目立たないポジションでサポートをすることにやりがいを感じるタイプの人もエンジニア型データアナリストに向いているでしょう。

そして、常日頃から因果関係や世の中の動きなどに興味をもち考える習慣があるとよいです。統計などのスキルは学習でカバーできますが、思考力や探求心は生まれ持った素質の面も大きく、身に着けようと思ってもなかなか難しいでしょう。

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