フリーランス

2021/06/23

フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法・仕事の探し方・営業のポイント

個人で活躍するフリーエンジニアは、どのようにして参画する案件を獲得しているのでしょうか。待っていても仕事が用意される会社員と異なり、フリーランスで稼げるかどうかは全て自分次第です。

独立してフリーランスになり大きく年収アップできることもある一方で、仕事の受注状況が芳しくなければ会社員時代よりも下がってしまうこともあるでしょう。

この記事では、そんなフリーランスエンジニアが案件を探す際の方法や、営業方法、よくある疑問などについて紹介します。顧客との交渉や選別基準などもみてきましょう。

フリーランスエンジニア案件の探し方

フリーランスエンジニアは、自分で案件を探す必要があります。しかし、独立したばかりで固定のクライアントがいない方も多いでしょう。どうやって案件を探せば良いのか困ってしまうこともあるかもしれません。そこで、ここでは代表的な案件の探し方を3つご紹介します。

仲介サービスを利用する

まずは、フリーランス向けのエージェントや求人サイト、クラウドソーシングなど各種仲介サービスを活用して案件を探す方法について紹介します。これらのプラットフォームを利用すると、スキルやジャンルに応じた見込み顧客が見つかるため、効率よく営業することができます。いずれも並行して利用できる案件獲得の手法であるため、独立した際は登録するとよいでしょう。

エージェントに依頼する

エージェントは登録したフリーランスのスキルや経験、希望条件などに合わせて案件の紹介をしてくれるサービスです。登録自体は基本的に無料ですが、案件を受注すると仲介手数料(マージン)が発生する場合が多いです。案件紹介の他にも手厚い福利厚生や確定申告のサポートなど、エージェントごとに様々なサービスが展開されています。

職務経歴書(スキルシート)の添削やクライアント面談の対策なども行っているため、営業の仕方や自分のアピールポイントがわからないといった方は登録しておくとよいでしょう。

クラウドソーシングで探す

フリーランス案件を手軽に探したいなら、ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングがおすすめです。在宅ワークを中心に様々な案件やコンペなどが募集されており、エンジニア向けのシステム開発や保守・運用などに関する依頼も掲載されています。

提案から受注、納品まですべてサイト上で完結するため、とても手軽に利用できる点が特徴です。未経験や実績が少ない場合は、クラウドソーシングで簡単な作業から始めることもできるでしょう。

求人サイトで探す

求人情報を扱うサイトからフリーランスの仕事を探して応募する方法もあります。正社員や契約社員、パート・アルバイトなどの募集を掲載する求人サイトが多いですが、業務委託の求人を中心に扱うサイトも増えてきました。エージェントのように案件紹介や日程調整を代行してくれる訳ではないので、クライアントとのやり取りはすべて自分で行う必要があります。

サイト上に掲載されている求人票の内容をみて応募する以外に、経歴や詳細なプロフィールを登録しておくと企業の担当者からスカウトを受けられるサービスもあります。

引き合いや紹介からの案件獲得

引き合いや紹介で案件を探す方法もあります。ちなみに、ここで言う引き合いは取引の前に条件などを問い合わせる行為のことです。そして引き合いや紹介で案件を獲得するパターンとしては、以下の3つのパターンが考えられます。

以前の職場から仕事を受注する

エンジニアやプログラマーに多い紹介の経路として、以前の職場から業務委託という形で、自分がやっていた仕事をそのまま依頼されて受注する方法があります。この方法ならば必要以上に自己アピールする必要はありませんし、お互いのことを十分に分かっているので安心して業務に入れます。ただし、フリーランスになるために会社を退職する際、会社とトラブルが発生していると案件を紹介してもらうのは難しいです。

ブログやHP、SNSからの問い合わせ

ブログやHP(ホームページ)、SNSからの問い合わせで、案件を獲得するパターンもあります。自身の保有するノウハウや関連するキーワードについてブログで情報発信することで、課題を抱えたクライアントにリーチできます。また、個人のHPを開設して、実績をポートフォリオとして掲載したり、料金表をのせておけば、それを見たクライアントから問い合わせが来る可能性も高まります。

知人からの紹介

プライベートの知人や友人から、案件を紹介してもらうパターンもあります。知り合いからフリーランスの仕事を紹介してもらうメリットは、既に信頼関係があり、コミュニケーションも取りやすいことです。ただし、相手が知人ということで単価交渉がしにくい場合も考えられるので、注意も必要です。

営業して案件を獲得する

契約に結びつかない可能性もありますが、自分自身で売り込みから見積り、契約、納品までを担当して案件を獲得する方法もあります。そのように見込み顧客の開拓段階から行う営業の手法にも様々な方法がありますが、ここでは、エンジニアでも取り組みやすい3種類の営業方法を紹介していきます。

クラウドソーシングのコンペに応募

クラウドソーシングには様々な仕事の依頼方法があり、その中の1つがコンペです。コンペとはクライアントの募集に対して期待効果や成果物、費用を提案する方式で、クライアントは応募された提案の中から優れたアイデアを採用します。そのためコンペに応募しても案件が獲得できるとは限りません。ただし、提案などの営業活動を通して自身のスキルや実績のアピールにはなりますし、後々他の契約に繋がる可能性もあります。

問い合わせフォームから企業に営業

企業のコーポレートサイトに設置された問い合わせフォームなどから、フリーランスとして提供できる役務の内容について売り込むのも営業方法の1つです。正社員や契約社員という形式でIT人材を募集する企業も多いですが、フリーランスを活用する会社も増えています。また、制作会社や開発会社では、パートナー募集といった形で外注先やフリーランスを常時募集する会社もあります。

そのような企業を探して問い合わせてみることで業務委託の仕事を貰える可能性があります。企業に直接コンタクトする際は、営業や提案が必要です。自身のスキルや実績をまとめたポートフォリオを準備しておくと良いでしょう。

交流会・セミナーへの参加

交流会への参加もフリーランス案件を探す方法の1つに挙げられます。交流会やセミナーの種類にもよりますが、ベンチャー企業や中小企業の代表者、開発責任者、人事担当者などフリーランスの営業対象となる人物が参加しているイベントもよく開催されています。

勉強会やセミナー、交流会などのマッチングイベントで人脈を増やしたり、上手く自身のスキルや実績をアピールしたりすれば、案件獲得につながる可能性があるのです。

フリーランスエンジニアとして仕事を受注する前に

フリーランスエンジニアとして営業を開始する前に、契約形態や単価相場など知っておくべき基礎知識を押さえておきましょう。

フリーランスエンジニアの契約形態

フリーランスエンジニアは仕事を受注する際に、業務委託契約を結ぶ場合が多いです。そんな業務委託には請負契約と準委任契約の2種類が存在するので、それぞれ解説していきます。

請負契約

請負契約とは、依頼された成果物を期限内に納品することによって報酬を受ける契約形態のことです。もし納品した成果物に欠陥があったり、期限内に納品できなかったりすると報酬がもらえない場合もあります。クライアントから特に指定がなければ、成果物を完成させる方法については問われません。

準委任契約

準委任契約は成果物ではなく、能力や時間を提供することで報酬を受ける契約形態のことです。請負契約とは違い、成果物を完成させる責任がなく、報酬は働いた時間に応じて発生します。ちなみにクライアントから依頼された業務が法律行為だった場合、準委任契約ではなく委任契約となります。

フリーランスエンジニア案件の単価相場

フリーランスエンジニア案件の単価相場は職種や契約期間、スキルや実績、プログラミング言語などによって異なるのが特徴です。一般的に月単価の相場はプログラマーなら40~60万円、システムエンジニアなら60~80万円と言われています。プロジェクトマネージャーやITコンサルタントなど案件によっては、月の報酬額が100万円を超えるものもあります。

収入を増やすためには、単価の高い案件ほど有利ですが、その分、責任も重くなります。単価が100万円以上の案件ともなると、求められるスキルや実績も高くなるでしょう。

よくある質問

これからフリーランスエンジニアを目指す方にとって気になるのがフルリモートや在宅ワークの案件はあるのか、未経験・初心者でも仕事はできるのか、という点ではないでしょうか。

リモート・在宅の案件はある?

まず、フリーランスエンジニア向けの案件の中には、リモート・在宅での作業が可能な案件は存在します。コロナ以前は、常駐がほとんどであったエージェント経由の仕事についてもリモート可の案件が増えてきました。ただし、依然として業界や仕事内容によってはテレワークに向かない場合もあります。

例えば個人情報を扱う金融機関などのシステム開発・保守案件はリモートや在宅に向かないですし、物理的な対応を求められるネットワークエンジニアなども在宅ワークが難しいとされています。

そんななか、比較的フルリモートの案件が多いのはスマホゲームやWebサービスの自社開発、Webサイト制作のような成果物が明確な仕事です。

未経験・初心者でも仕事はある?

結論から言うと、クラウドソーシングや知り合い経由で営業を行い受注することができるなら、未経験・初心者でも仕事はあります。その点で、営業力さえあれば、フリーランスとして生計を立てることは難しくないでしょう。例えば簡単なHTMLのコーディングやVBA・マクロなどの案件は、未経験・初心者でも受注できるものが多いです。

ただし、エージェントを利用して紹介を受けるためには、多くの場合、実務経験が求められます。また、初心者向けの簡単な仕事は単価が低い案件も多いので、そのような仕事だけで生計を立てるのは難しいかもしれません。

案件獲得と仕事選びのポイント

ここからは、フリーランスエンジニアが案件を獲得していくなかで、仕事選びの際に意識したいポイントについて解説していきます。

フリーランスエンジニアが仕事を選ぶ際の条件は?

まずは、フリーランスエンジニアの仕事選びで意識したいチェックポイントや確認すべき内容について解説していきます。

報酬金額や条件に納得できるか

仕事を選ぶ際は、報酬の金額や単価、納期、作業場所などの条件について自分自身で納得できる仕事を選ぶようにしましょう。その案件を受けることで得られる報酬は自身の生活に直結する部分なので、きちんとスキルに見合った金額を得られる仕事を選ぶ必要があります。

準委任契約の場合は、稼働日数や単価のほか、作業場所の最寄り駅なども確認しましょう。請負契約の場合は、報酬の金額が高ければいいという訳ではありません。成果物の内容や作業時間を考慮して見積りをする必要があります。作業に時間がかかる案件は、その分を加味しておかないと、時間単価が下がり、効率が悪くなるからです。

スキルアップや実績になるか

技術力が資本となるエンジニアは「スキルアップや実績になるか」という視点で仕事を選ぶのもおすすめです。将来的に需要が高まる分野で仕事をこなして実績としたり、スキルが向上すれば受注できる案件の幅が広がったり、単価が上がったりする可能性があります。

類似する技術スタックのプロジェクト参加経験を積み上げれば、職務経歴書などで自身をアピールする材料が増えます。多少条件は悪くても、最初の実績につながる仕事なら、受ける価値はあるでしょう。

継続的な仕事か

継続的に仕事を依頼してくれるクライアントの存在は、収入の安定に繋がるのでフリーランスにとってありがたい存在です。複数の取引先から安定的に入金があれば、いざという時も安心です。継続的な仕事の依頼が期待できる、運用保守案件などを見つけたら、積極的に受注するようにしましょう。

より好条件のフリーランス案件を獲得するために

次に、フリーランスエンジニアが、より良い条件で案件を獲得するために意識したいことについて解説していきます。

新規案件の獲得を常に意識する

まず、既存のクライアントから継続して案件を貰えるようになっても、新規案件の獲得は常に意識しましょう。既存のクライアントからの継続案件は安定に繋がりますが、引き合いに依存してしまうと、単価があがらず収入が増えにくい側面もあります。

新規案件からより単価が高い仕事を獲得できれば、一気に収入を増やすことも可能なので、余裕があるときは営業活動を実施しましょう。

納期を守り丁寧に仕事をこなす

フリーランスはクライアントからの信用が大切です。「この人になら仕事を任せられる」とクライアントに思って貰えれば、ちょっとした際にも次の仕事を依頼してくれる可能性があります。そしてクライアントからの信用を得るために重要なのが、納期を守り丁寧に仕事をこなすことです。

外注先としての評判を高めることは、ほかにもメリットがあります。クライアントからの評価はもちろん、良い評判や口コミから別の案件獲得のチャンスが生まれるからです。

受けない方が良いクライアントに注意する

ただし、クライアントの中には納期や品質を物理的に不可能な水準で求めてきたり、完成品をイメージできていないのに見切り発車で仕事を発注したりと無茶な要求を行うタイプもいます。こういったクライアントから仕事を受けても、時間ばかりが消費されて効率が悪いので注意しましょう。

業務委託で採用されるポイント

外部パートナーとして採用されるには、複数の候補のなかからクライアントに選ばれる必要があります。ここからは、受注したい案件に、フリーランスとして採用されるためのポイントを解説していきます。

得意な領域を持つ

書類選考や商談を通過して採用される確率を高めるためには、フリーランスとして「この分野なら自信がある」という得意領域を持つことが大切です。独立する前の会社員時代から今後発展する分野を探し、プロジェクトに関わりながら研鑽を積んでおくとよいでしょう。言語や技術、環境などについて得意な領域があるとクライアントへのアピールにもなる上、他のフリーランスとの差別化にも繋がるからです。

事例や実績をアピール

具体的な事例や実績をアピールすることも、採用されるために必要な行動です。過去に同じような開発を手掛けた経験や類似案件に関する実績は、クライアントがエンジニアを採用するかどうか判断するための重要な基準となります。過去に所属した企業の知名度や経歴に自信がなくても、過去の成果物や保有資格などの実績は必ず伝えましょう。

すばやく丁寧な返信

提案や商談の過程では、電話やメール、対面などでクライアントとやり取りをする場合があります。そして、見積もり依頼や商談依頼などでクライアントから連絡があった場合は、すばやく丁寧な返信を心がけましょう。返信が遅かったり、言葉遣いが悪かったりすると、クライアントからの印象が悪くなる恐れがあります。

逆に、返信が早かったり、対応が丁寧というだけでも、外部業者を選定する基準に当てはまります。採用の可能性を高めるためにも、クライアントからの印象が悪くなる行動は避けましょう。

より満足できる案件を獲得する方法

エンジニアが自分の望む条件にマッチするフリーランス案件やより高単価の仕事を獲得するためには何をすれば良いのでしょうか。

よい条件での案件獲得には実力や評判、営業力が必要

条件の良い案件を獲得するには、実力を身につけ、指名での依頼を受けることが王道です。大手企業や有名企業での勤務経験やブログ・書籍などでの情報発信、講演実績、OSS活動など実績があるエンジニアほど、たくさんのオファーのなかから、よい条件の仕事を選ぶことができます。

実績や経歴が弱い場合でも、営業次第では、条件のよい仕事を取ることは可能です。ただし、競合の多い、クラウドソーシングやエージェントサービスの利用を避け、自分でユーザー企業を開拓して仕事を獲得する必要があります。工数も掛かりますし、断られることも多いでしょう。一方、営業によってクライアントと直接契約できれば、手数料が抜かれず、単価も条件も交渉次第です。

エンジニアが営業を苦手に感じる理由

フリーランス案件の獲得には、商談での自己PRや提案といった作業が必要です。しかし、営業を苦手に感じるエンジニアは少なくありません。なぜエンジニアは営業を苦手に感じるのでしょうか。

営業しても成果が出ない

エンジニアが営業を苦手な要因に多い理由として、手間や労力をかけた割に、見返りが少なく感じるということがあります。フリーランスになって、営業をかけてすぐに成果が出た人は苦手意識は薄いでしょうが、何社もアプローチしても一向に返信がなかったり、商談で提案しても受注につながらないなど、成果が出ないと、何をやっても無駄なような気がして営業に対する苦手意識が強くなるでしょう。

経験がなくやり方がわからない

エンジニアのなかには、そもそも営業経験がない方の方が多いです。見よう見まねで営業をしても、本当にこの方法でよいのか不安になることも多いのです。対人関係やコミュニケーションが苦手といったタイプもいますし、自分の周囲も技術職ばかりで、営業経験のある知人がおらず、やり方が分からなくて苦手意識をもってしまうこともあるのです。

交渉が苦手

営業では、自分の希望する単価や納期などを依頼主に伝えたり、成果物の範囲や支払い方法など契約毎に関する条件を交渉して双方合意のうえで決定する必要があります。エンジニアのなかには、そもそも、自分の希望を伝えたり、相手の提示した条件に対して交渉をすることが苦手で、営業を苦手に感じる方も少なくありません。

営業活動時のポイント

フリーランスエンジニアが案件を獲得するために営業は欠かせません。そこで、ここからはフリーランスとして営業をすすめていく際のポイントについて解説していきます。

顧客の要望を理解し適切な提案をする

営業活動では、相手の要望を理解し適切な提案をすることが大切です。そのため、初期段階で、依頼の背景や業務内容、課題、予算や納期などのヒアリングをおこなったうえで、提案を実施しましょう。クライアントの目論見を上回るような提案をすれば、「この人なら、要望を実現してくれそうだ」とクライアントが感じ、契約につながる可能性があります。

希望条件や単価を明確にしておく

あらかじめ費用や単価を明確にしておくのも効率的に営業をおこなううえで大切です。「何ができるか」も注意深くみられる点ですが、クライアントにとっては「いくらでできるか」「いつまでに完成するか」などの項目も選定に重要なポイントだからです。ただし希望する報酬単価も、クライアントに余りに有利な条件・金額を提示すると品質を疑われてしまうので、相場を見て適正な報酬を心がけましょう。

実績や経歴をまとめておく

ポートフォリオのような実績や経歴をまとめた資料を作っておきましょう。クライアントはスキルシートや職務経歴書などを確認して、そのフリーランスがどのような能力を持っているか、どのような成果が期待できるかを判断します。ポートフォリオや事例集はクライアントに興味を持ってもらうために重要なアイテムなので、丁寧で分かりやすいものを作りましょう。

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