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2021/05/26

データベースエンジニアになるには?未経験からの転職方法・役立つ資格・キャリアパス

高度情報化社会においてデータの利活用を支える職業に「データベースエンジニア」があります。ビッグデータに関連する職業として人気があり、就職や転職を考える方も多いのではないでしょうか。

この記事では、未経験からデータベースエンジニアを目指す方法、向いている人、キャリアパス、役立つ資格などを紹介します。

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未経験からデータベースエンジニアは目指せる?

はじめての就職やキャリアチェンジでデータベースエンジニアを目指す際に気になるポイントとしては、果たしてIT業界での就業経験がなくても、企業から採用される可能性があるかどうかという点でしょう。結論としては、採用試験を通過して内定を得ることができれば、まったくの未経験からでもデータベースエンジニアとして働くことは可能です。

データベース(database、DB)周りのポジションでも上位とされる、データベーススペシャリストやビッグデータアーキテクトなどは経験者採用が中心ですが、データベースの監視や運用管理などを中心に未経験者を募集する正社員求人や派遣求人なども多く存在するのです。

求人情報サイトを探すと、未経験OKや初心者歓迎というキーワードが記載されたデータベースエンジニアを募集する求人を見つけることができます。

データベースエンジニアの仕事内容

データベースとは、構造化されたデータを集約し、検索しやすいように整理したシステムのことです。身近な例としては、検索エンジンやアドレス帳、電子カルテなどが挙げられます。データベースエンジニアはデータベースを扱うスペシャリストで、その仕事内容は主に設計・開発、管理、運用の3つに分類されます。

設計・開発

設計・開発のフェーズでは、ユーザーのニーズに合わせて最適なデータ構造を定義し、データベースのシステムや管理方法についても設計します。クライアントによって求める要望や仕様は異なるので、どのようなデータを管理したいのか事前のヒアリングが重要となります。開発の際には、Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverなどのデータベース製品やDBMS(データベース管理システム)に関する知識も必要となります。

管理

データベースの管理をおこなう工程では、稼働中のデータベースが長い期間にわたって安定的に使えるように、ストレージサーバーの最適化や効率化を図る仕事です。また、データの流出や不正侵入などを防ぐためのセキュリティ対策も管理の仕事に含まれる場合もあります。

運用

運用は、稼働しているデータベースを現場の状況に合わせて運用する仕事で、データベースへのアクセス権限の管理やパフォーマンスのチェック、データのバックアップなどを行います。また、管理の仕事内容で紹介したセキュリティ対策が、運用段階の仕事に含まれる場合もあります。

データベースエンジニアはきつい?

IT業界の職種のなかでもデータベースエンジニアの仕事はきついと言われています。なぜ、そのように言われているのでしょうか。データベースエンジニアの仕事が辛い、厳しいという評判が出てくる理由の1つとして、日々のタスクが多く残業や稼働時間が多くなりやすい点が挙げられます。

SIerやシステム会社に所属するデータベースエンジニアでも、チームに1人しかいないという場合もあり、タイミングが悪いと依頼が集中してしまいます。そのため処理しなければならない業務が多くなり、労働時間も長くなりやすいのです。また、責任やプレッシャーが大きいこともきついと言われる理由の1つです。膨大なデータが蓄積されているデータベースは、セキュリティ上、企業の中で非常に重要な存在と言えます。

なぜなら個人情報などが流出した場合、企業への信頼低下に加え、社会的責任まで問われかねないからです。企業にとって重要な存在であるデータベースの開発や管理に携われることに、やりがいを感じる人もいるでしょう。一方でデータを守る責任の重さがプレッシャーとなり、負担となる側面もあるのです。

データベースエンジニアの年収

データベースエンジニアの平均年収は550万円前後と言われています。国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査結果」によると、日本の平均年収が約440万円なので、それに比べるとデータベースエンジニアの平均年収は高いと言えるでしょう。またデータベースエンジニアの仕事は専門性が高く、高度なスキルを必要とするため、プログラマーやシステムエンジニアなど他のIT職種と比べても年収は高めです。

平均年収が高い一方、全体の年収の幅は400万円弱~1000万円弱と広い傾向にあります。データベースエンジニアの年収はスキルや経験、所属する企業の規模などで変わります。そのため高いスキルと豊富な経験を備え、大手企業に所属しているなら、年収1000万円も不可能ではありません。

求められる知識・資質

データベースエンジニアには、どのような知識・資質が求められるのでしょうか。代表的なものを紹介していきます。

データベースに関する知識

データベースを専門的に扱う職種のため、データベースに関する知識は必須です。具体的にはSQLなどのデータベース操作に加え、Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverなどの製品知識が求められます。PostgreSQL やMySQLなどのオープンソースソフトウェアが使用される現場もあります。

しかし、データベースエンジニアの仕事はデータベースの知識のみでこなせるものばかりではありません。運用や管理など業務の幅が広いので、クライアントの要望によってはシステム開発の知識、セキュリティに関する知識なども必要となります。

論理的思考力

データベースエンジニアに求められる資質の1つが論理的思考力です。論理的思考力とは物事を体系的に整理し、道筋を立てて考える思考法のことです。データのモデリングやデータ構造を定義する際に、必須の考え方となりますし、データベースはクライアントの要望通りに開発すれば良いというものではありません。

ストレージの容量には限りがありますし、コストや納期といった制限も発生します。様々な制限がある中でクライアントの要望をどこまで満たせるのか、合理的に判断するためにも、論理的思考力が求められるのです。

視野の広さ

視野の広さもデータベースエンジニアに重要な資質です。クライアントにとって最適なデータベースを設計するためには、データベースが実際の現場でどのように運用されるのか、セキュリティ面やコスト面など幅広い視点から評価して設計する必要があるからです。

データベースエンジニアに役立つ資格

データベースエンジニアとして働くために資格は必須ではありません。しかし、資格があると仕事や就職・転職活動で役立つので、代表的なものをいくつか紹介します。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、経済産業省が主催する国家資格試験である「情報処理技術者試験」の区分のひとつです。学歴や年齢を問わず誰でも受験可能な上に、データベース関連の資格の中で唯一の国家資格となっています。試験ではデータベースの計画や要件定義、設計・テストから、運用・保守まで幅広く問われるため、この資格を有していれば、データベースのプロフェッショナルとして幅広い知識を有していることを証明できます。

そんなデータベーススペシャリスト試験は、情報処理技術者試験の区分で最上位のレベル4に分類される難易度の高い試験です。合格率も15%前後と低めなので、合格のためには過去問演習などの対策が必須です。難易度が高い分、資格に対する信頼性も高く、企業からの信頼も得やすくなります。またデータベーススペシャリストの資格があれば、技術士やITコーディネータなどの資格試験で一部免除を受けられます。

ORACLE MASTER

ORACLE MASTERは、Oracle Databaseを提供する日本オラクル社が主催するデータベース認定試験です。ORACLE MASTERの資格があれば、Oracle Databaseシリーズを扱う技術の証明になります。ORACLE MASTERの資格は難易度が高い順にPlatinum(プラチナ)、Gold(ゴールド)、Silver(シルバー)、Bronze(ブロンズ)の4つのグレードがあります。下のグレードの試験に合格せずに、いきなり上位資格の受験はできません。そのため、Platinumの取得を目指す場合でも、Bronzeから順に資格を取得する必要があります。

日本のデータベースソフトウエア製品市場において、Oracle Databaseシリーズのシェアは約5割とトップクラスです。そのためORACLE MASTERで証明できる、Oracle Databaseシリーズの知識・スキルは多くの企業で役立ちます。またOracle Masterは、シルバーレベル以上であれば世界共通の資格基準となっているので、外資系企業や海外での転職を目指す方にもおすすめです。

MCP

MCP(マイクロソフト認定資格プログラム)は、マイクロソフト社が実施するマイクロソフト製品に対する知識やスキルをレベル別に認定する試験です。データベースエンジニアは幅広い知識を求められる職種なので、マイクロソフト製品に対する知識やスキルがあれば仕事に役立つ可能性があります。MCPは製品とそのバージョンごとに受験科目が細かく分類されています。そのため自分が身につけたいものを見極めて資格取得を目指す必要があります。

データベースエンジニアへの道のり

データベースエンジニアになるには、専門学校や大学などを卒業して、新卒でITベンダーやSIerなどの企業に就職することが一般的な方法です。また、未経験からでも中途採用で転職に成功すれば、データベースエンジニアとして活躍することが可能です。

ただし、データベースエンジニアのなかでも専門性が高いポジションでは、エンジニア未経験を採用する企業は少ないです。ビッグデータ関連のエンジニアを目指す際などには、プログラマーやシステムエンジニアなどを経験してから、もう一度転職してデータベースエンジニアを目指すのも一つの方法でしょう。

データベースエンジニアの転職事情

データベースエンジニアに限った話ではありませんが、IT関連の技術職は人手不足の状況が続いているため、求職者側にとっては転職しやすい環境です。同じIT業界内での転職のほか、IT業界から異業界への転職者も増加する傾向にあり、データベースエンジニアとしてのキャリアを持つ人が社内SEなど事業会社のITエンジニアに転職するパターンもみられます。プロジェクトマネージャーやITコンサルタントに転身するパターンもキャリアパスとしては注目でしょう。

一方で、IT業界で働いたことが全くない未経験者のデータベースエンジニアへの転職は経験者採用に比べるとハードルがあがることは覚悟しましょう。未経験者の育成を重視する会社も存在するので不可能という訳ではありませんが、ポテンシャルを評価されやすいのは20代半ばや30代半ばまでに限定されます。

未経験ならまずはエンジニア経験を

上述したとおり、未経験からデータベースエンジニアを目指す場合、第二新卒や既卒なら比較的チャンスは大きいですが、社会人の転職では難易度が高いこともあります。そのため、採用試験に通らない際は、まずはインフラエンジニアや運用・監視、ヘルプデスクなど違う職種でエンジニア経験を積むのがよいでしょう。それらの仕事はデータベースエンジニアに比べ、未経験向けの求人が多く、採用も積極的な傾向にあります。

未経験者が採用されない理由として、実務経験がなくパフォーマンスが未知数である点が懸念されます。まずはどのような職種でも一度エンジニアとして就職したうえで、IT業界で働くことが大事です。

データベースエンジニアに向いている人

データベース関連の仕事は、他のエンジニアと比較して正確性が求められる傾向にあります。なぜなら機密情報なども保管されているデータベースには、設計ミスや誤作動などが許されないからです。そのためデータベースエンジニアには正確かつ冷静に仕事を進められる人が向いています。

データベースエンジニアのキャリアパス

最後にデータベースエンジニアのキャリアパスについて紹介していきます。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーとは、プロジェクト全体の進行、予算や品質、納期などの要素を管理する役職です。データベースエンジニアとして開発・設計の経験を積みプロジェクトリーダーとなり、そのうえで、マネジメントの適性があればプロジェクトマネージャーを目指すことができます。

コンサルタント

コンサルタントは、クライアント企業の掲げる目標や直面する課題に対して、ITの観点から目標達成や課題解決につながる提案を行う職種です。データベースの活用に悩む企業に、データベースエンジニアとしての経験から、データベースの利用方法や運用に関する提案ができるでしょう。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、ビッグデータと呼ばれる大量データの設計や分析、活用など行う職種です。データサイエンティストにはデータベースエンジニアとしての知識・スキルに加え、Python・R言語などのプログラミングスキル、統計学に関する知識なども求められます。データベースエンジニアで培った知見が役立つ仕事も多いので、キャリアパスの選択肢の一つとなります。

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