キャリア

2020/10/15

データベースエンジニアの平均年収・給料事情

データベース(database:DB)の構築・運用・保守などの仕事で活躍する技術職が「データベースエンジニア(DBエンジニア)」です。IT技術者として転職や独立などキャリアパスを考える際にもデータベース関連の仕事で稼げる給料や生涯賃金は気になりますね。

この記事では、データベースエンジニアの平均年収や給料を、年代別や経験の有無などの切り口で紹介します。役立つ資格や年収アップでの転職方法なども解説します。

データベースエンジニアの給料事情

データベースエンジニアとは、その名の通り、データベース(DB)に関連する仕事に特化したIT技術者です。データベースの設計開発や運用管理を専門とし、近年では特に「ビッグデータ関連業界」において存在感を高めている職業です。

まず、最初にそんなデータベースエンジニアの収入や平均年収などの「給料事情」について解説していきます。

正社員データベースエンジニアの給料相場

求人ボックスの給料ナビにおいて、データベースエンジニアの平均年収は約549万円とされています。また、「平均年収.jp」の調査では、2018年のデータベースエンジニアの月給は、30万円~50万円程度が相場でした。

正社員の中途採用で募集の多い20代、30代の給料相場としては年収500万円程度が相場といえるでしょう。

データベースエンジニアの年収は高い?低い?

2018年の日本の全職種での平均年収は441万円です。それに対して、求人ボックスのデータからデータベースエンジニアの平均年収は、約549万円となっており、これは平均を上回る金額です。同じIT系職種であるシステムエンジニアの平均年収498万円と比べても高い収入レンジとなっています。

一方で、ITコンサルタントの平均年収639万円と比べるとデータベースエンジニアの年収は低いという見方もできるかもしれません。

データベースエンジニアの求人動向

データベースエンジニアは、SIerやITベンダーなどがクライアント企業の情報システムを構築する上で非常に重宝された職業です。しかし、導入時点で企業に最適化されたデータベースソフトウェアが主流になるにつれ、専任でデータベース管理に当たる役割のデータベース管理者へのニーズは減少傾向にありました。

しかし、インターネットやデータ処理技術の発展により、ビッグデータ関連の需要が隆盛したことで状況が変わります。ビッグデータを活用するためのデータウェアハウス(DWH)やデータレイク、データマートといった新たなデータ基盤の構築や設計などに関するデータベースエンジニアの需要は再び高まりを見せています。

また、従来企業の各所に保管されてきたデータを最新のデータと統合するETL処理や様々なデータソースからデータを収集し、用途にあわせた処理を実施したうえでデータベースに格納するデータパイプラインの構築といった作業にたずさわる技術者への求人も増加しています。

フリーランスは稼げる?

データベースエンジニアがフリーランスで独立すると、期間当たりの給料相場や時給換算での収入は高くなる傾向があります。週5日、一日当たり8時間勤務で働いた場合の月単価の相場は、60万円~80万円程度です。

大規模案件やPMロールで参画するプロジェクトでは100万円を超える単価の仕事も少なくありません。年収換算だと1,000万円以上の収入も狙える、非常に高給な仕事といえるでしょう。

データベースエンジニアの平均年収

「平均年収.jp」の調査によると、データベースエンジニアの年収は500万円~1,000万円程度とされています。先にも述べましたが、求人ボックスの求人情報からの集計でもデータベースエンジニアの平均年収は約549万円とされており、他の職業と比較しても年収の高い職業といえます。

年代別

データベースエンジニアは基本的にスキルやキャリアによって収入が大きく変わる職業であり、それは年代別の年収にも反映されています。

20代

20代のデータベースエンジニアの平均年収は、約480万円程度です。月給で見ると約27万円程度が平均となっています。

30代

30代のデータベースエンジニアの平均年収は、約620万円程度です。月給で見ると約35万円程度が平均となっています。

40代

40代のデータベースエンジニアの平均年収は、約800万円程度です。月給で見ると約50万円程度が平均となっています。

50代以降

50代以降のデータベースエンジニアの平均年収は、約800万円程度です。月給で見ると約50万円程度が平均となっています。

勤務先別

データベースエンジニアの平均年収は、務める企業の規模や種別によっても大きく変わります。基本的には企業規模が大きくなるほど高収入になり、また、国内企業より外資系企業の方が高収入な傾向があります。

大手企業

大手企業に勤めるデータベースエンジニアの平均年収は、約870万円程度です。月給で見ると約54万円程度が平均となっています。

中小企業

中小企業に勤めるデータベースエンジニアの平均年収は、約690万円程度です。月給で見ると約43万円程度が平均となっています。

外資系企業

残念ながら、外資系企業に勤めるデータベースエンジニアの平均年収データは存在しません。何故なら外資系企業の場合、平均年収を算出するため必要な厚生労働省の企業規模比率データが不足しているためです。

参考として、外資系企業では一般的に、国内企業のおよそ2倍程度の平均年収が得られるといわれます。それを加味すると、1,300万~1,750万程度が、外資系企業に勤めるデータベースエンジニアの平均年収であると推測できます。

データベースエンジニアとして働くには

データベースエンジニアは非常に専門性の高い職業です。一人前のデータベースエンジニアとして活躍するためには、エンジニアとしてのスキルやキャリアを地道に積んでいく必要があります。

データベースに関する深い知識や技術が必要

データベースエンジニアになるためには、まず必要なのが、データベースに関する深い知識です。データベースの設計開発には「Oracle」「Microsoft SQL Server」「MySQL」といったDB製品やOSS(オープンソースソフトウェア)が用いられており、それぞれのデータベースへの造詣は必須となります。

データベースを開発したからといって、それでデータベースエンジニアの仕事は終わりではありません。データベースを正常に稼働させていくためには、日頃の管理が必要です。データベースを管理するためには、ソフトウェアの更新やチューニングなどのメンテナンスも必要であり、何か起きた時即座に問題に対応できる経験知識も必要となります。

フリーランスのデータベースエンジニアとして活動する際には知識、技術に加え、企業に対して魅力あるプランを提案できる、営業能力も必要となってきます。

いずれの知識、技術も一夕一朝に身に付くものではなく、日頃からの研鑽が重要となります。

転職で必要となる年収別のスキル

データベースエンジニアの転職に限らず、年収レンジによって求められるスキルには幅があります。転職後の年収では、前職の年収が重要視されるとはいえ、スキルや経験によっては大幅アップも可能です。スキルと年収の関係を知ることで転職すべきかすべきでないかの指標にもなります。

年収300~400万円

年収300~400万円は、データベースエンジニアとしてスタートラインに立った際の年収目安です。データベースエンジニアとして活躍していくためには、リレーショナルデータベース(RDB)上のデータをSQLで自在に操るスキルが必須となります。

RDBMSやNoSQLなどもデータベースに関わるうえで必須の概念です。データベースエンジニアを名乗る以上、最低限これらの技術については学んでおく必要があるでしょう。

年収400~600万円

年収400~600万円は、中堅データベースエンジニアの年収目安です。中堅社員として若手を指導したり、身に付けた技術を活かし、顧客の要望や突発的なトラブルに適切に対応することが求められます。

中堅エンジニアとして活躍するためには、要件に適合するアーキテクチャ設計やパフォーマンスチューニングなどより高度なスキルに加え、他者と円滑なやり取りを行えるコミュニケーションスキルが必須となります。

年収600万円以上

年収600万円以上のデータベースエンジニアは、PM(プロジェクトマネージャー)、PL(プロジェクトリーダー)などの管理職に就いているか、あるいはデータベース設計・開発について特筆すべき技術を持っている人がほとんどです。

前者の場合は高いマネジメントスキル、後者の場合は技術ひとつで認められるほどの知識、経験が必要となるでしょう。

未経験からデータベースエンジニアになれる?

データベースエンジニアは近年需要が高まっている職業ですが、専門職ということもあり、未経験からの求人は非常に少ないです。システムエンジニアとして、最低でも1年以上の実務経験を求められることが多く、いきなりデータベースエンジニアとして就職するのは難しいといえるでしょう。

未経験者が挑戦する際は、未経験可のポテンシャル枠の中途採用求人に応募して採用されるか、まずはプログラマーやシステムエンジニアなどで就職して、IT業界経験を1年程度積むことが重要です。

データベースエンジニアが年収を上げるには

データベースエンジニアの年収は、スキルやキャリアに左右されます。ここでは、転職やキャリアチェンジ、資格取得、独立などで収入を上げる方法についてみていきましょう。

また、業務経験3年以上のデータベースエンジニアであれば、フリーランスでの独立も視野に入るでしょう。これらを踏まえたうえで、年収を上げるための行動を行う必要性が出てきます。

転職する

データベースエンジニアが年収をアップさせる上で非常にポピュラーな方法が転職です。会社員では、スキルよりもどの会社に所属するかが給料の決定因子として大きいため、給与レンジの低い会社から給与レンジの高い会社への転職は年収の向上に効果があります。

現在所属している会社の給与テーブルや生涯賃金が業界平均よりも下なのか上なのかを確認したうえで、より年収レンジが高い会社に転職しましょう。職務経歴書を作成したり、面接対策なども必要ですが、一つの会社に長く勤めるより効率的に、年収アップを図ることが可能です。

資格を取得する

年収をアップさせる上でスキルも必要ですが、同時に、証明するのが非常に難しい要素でもあります。場合によっては資格を取得することで、スキルを証明し、年収アップに繋げることができます。

データベースエンジニアのスキルを証明する代表的な資格として「基本(応用)情報技術者試験」や「データベーススペシャリスト試験」、「ORACLE MASTER」、「MCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル)」などが挙げられます。

職種を変える

ITコンサルタントなど、データベースエンジニアの知識を活かしつつより上流に携わる別の職業にキャリアチェンジすることで、年収がアップすることがあります。職種を変える際は専門家としての知見が重視されます。

会社内での部署異動やたまたま似たようなプロジェクトに携わるなかで、専門領域が変わることもあり、意図せずキャリアチェンジを図ることも多いです。時流や技術のトレンドをみて積極的に異動を申し出てもよいでしょう。肩書を見られることも多いので、資格などの重要性がより増すこととなるでしょう。

独立する

同じデータベースエンジニアとして稼げる報酬でも、企業に勤めるよりフリーランスとして活動する方が、高い傾向にあります。営業能力やドキュメント作成など技術以外の多角的な能力が必要となりますが、自己管理に自信がある場合は、独立を目指すのも一つの手段といえるでしょう。

データベースエンジニアとして生き残るために

データベースエンジニアを取り巻く環境は年々変わっており、エンジニアとしての実力以外の部分が求められることも多くなっています。データベースエンジニアとして長く仕事を続けていくためには、そうした関連知識についても日々、勉強していく必要があります。

セキュリティの知識

データベースと切っても切り離せないのが情報セキュリティに関する知識です。情報漏洩やサイバー攻撃などの脅威がたかまるなか、システム開発やデータベース運用においてもセキュリティのニーズが高まっています。

一般的には、セキュリティエンジニアの専門となる分野ですが、データベースの設計や構築に際してセキュリティ対策や個人情報保護の観点は欠かせません。

より専門的なセキュリティ知識についても学んでおくことで、後々のキャリアアップに繋がる可能性も出てくるでしょう。

データエンジニアリングの最新動向を見極める

データベースエンジニアである以上、データ基盤や分散処理などデータエンジニアリングの最新動向については常に目を光らせておかなければなりません。IT技術は日進月歩の勢いで進化しています。

既存のRDBに対する造詣を深めることも、もちろん重要ですが、それだけでは新たな技術が生まれた時に対応できなくなる可能性が出てきます。

ビッグデータに対応する

ビッグデータやAI技術、分析基盤などに関するデータベースは、これからのデータベースエンジニアにとって当たり前のものとなります。ビッグデータに対応するためにも、機械学習基盤(MLOps)やAWS、GCPなどのクラウドデータウェアハウス、BI、DMP、IoTといった関連技術の知識は、積極的に得ていくだけの価値があるでしょう。

大規模なデータを扱う知見を得れば、データエンジニアやデータアーキテクトといった分野でキャリアパスを築いていくことも可能です。

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