フリーランス

2020/04/22

ITフリーランスになる前に、年収・単価、必要な経験、失敗しない独立の手順、将来性

IT業界で働くフリーランスには「エンジニア」「プログラマー」「コンサルタント」「アナリスト」「PMO」「ディレクター」「デザイナー」「編集者・ライター」など様々な職種があります。そして、それらを総合した呼び名が「ITフリーランス」です。

デジタルに関する人材需要が高まり、スキルを持つ個人が企業から仕事を獲得するハードルは年々下がっています。案件を紹介するエージェントやクラウドソーシングなど様々な点で環境が整備されてきています。

正社員や派遣社員としてIT業界で数年働いた後に、起業・独立してフリーランスの道を選ぶ技術者やマーケターにも増加の傾向がみられるようになりました。

この記事では、そんなITフリーランスの契約形態や年収などの実態、失敗しない方法、仕事の探し方などについて解説します。未経験から独立の手順や、長く続けるコツ、将来性なども見ていきましょう。

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ITフリーランスになる前に

ここでは、ITフリーランスになる前に知っておきたいことを紹介します。フリーランスの定義やクライアントから仕事を受ける際の契約について理解しておきましょう。

そもそもフリーランスとは?

フリーランスとは、会社や組織に所属せず、個人事業主として企業や個人と契約を結びプロジェクト単位で仕事に就く働き方のことです。フリーランスで働く人をフリーランサーと呼ぶこともあります。

そのなかでも、IT/Web業界で働くエンジニア・プログラマーなどのフリーランスがITフリーランスです。システムエンジニアリングやコーディングなどITに関する知識や技術を使ってクライアントから仕事を受けます。

フリーランスとして仕事の依頼を受ける際は、主に業務委託で契約書を締結します。業務委託で働く場合の契約方法には、委任契約と請負契約があります。

委任契約(準委任契約)とは

委任契約は自分の能力をクライアントへ提供することがメインとなっており、成果物を完成させる義務が発生しない契約です。契約期間中はクライアントへ自分のスキルや時間を提供しますが、成果物自体に責任は伴いません。

請負契約とは

請負契約は委任契約とは対照的で、成果物に対し責任が発生する契約です。契約で定められた成果物を正しい数量とクオリティで納品しなければなりません。

ITフリーランスの働き方

ITフリーランスと一口に言っても、さまざまな働き方があります。具体的にどのような働き方があるのか見ていきましょう。

常駐型

常駐型というのは、クライアント先の会社内に常駐して委託された仕事をこなす働き方です。企業や組織に所属するサラリーマンの働き方と似ていますが、期間や報酬などが契約で決められているほか、副業や別の案件の受注もできます。安定的に収入を得られるというのも、常駐型の特徴です。

リモート・在宅型

リモート・在宅型は、自宅などの好きな場所からテレワークで仕事をこなす働き方です。クライアントから委託された内容を納品まで請け負う受注開発や、労働力を提供し報酬を受け取るといった働き方が選べます。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大をきっかけにリモートワークが注目をあつめています。

自前サービス型

自前サービス型は、個人でITサービスを開発し収益化を目指す働き方です。スマホアプリやゲーム、Webサービス、SaaSツール、アフィリエイト系のブログなどの開発を個人で行います。サービス内に掲載する広告やユーザーの課金などで報酬が発生します。

ITフリーランスの年収・単価

この段落では、ITフリーランスの年収や受注する仕事への単価などについて解説します。

ITフリーランスの報酬単価には幅がある

ITフリーランスが仕事の報酬として受け取れる単価には職種や経験によって幅があります。例えば、プログラマの場合は月の単価で50万円、ネットワークエンジニアであれば65万円、インフラエンジニアは70万円などが相場とされています。

得意とする仕事内容や技術、求められるスキルのレベルなどが案件により違うため、報酬単価も異なってきます。

ITフリーランスの平均年収

平均年収は職種によって異なりますが、開発関連の仕事を受注している人や、大きなプロジェクトに参加してクライアント先へ常駐する人の平均年収は600~800万円ほどです。

WebデザイナーやWebライターなどの場合は、在宅や副業などの仕事も増えるため平均年収は300~400万円程度となっています。

月100万円以上も目指せる

開発の上流工程を任されるスキルや、需要の高い技術を習得すれば、月100万円以上の単価を実現して年収1000万円以上を目指すことができます。

高収入を目指したい人は、市場動向をチェックし、人手不足のエンジニアや需要の高いスキルなどを把握しておきましょう。

ITフリーランスになるには

将来的にITフリーランスを目指す場合、どうすればこの働き方ができるのかを把握しておくことが重要です。ここからは、ITフリーランスになれる方法を紹介します。

未経験からITフリーランスになれる?

全くの未経験で急に独立してITフリーランスへと転向するのは難しいです。しかし、地道にスキルや知識を積み重ねることで、将来的にITフリーランスとして働ける可能性があります。どのような積み重ねが必要なのか見ていきましょう。

1年程度の実務経験は必要

正社員や派遣社員としてIT実務の経験があれば、ITフリーランスとして仕事を請け負うのに必要なスキルや知識を備えているとみなされます。フリーランスで仕事を任されるためには、経歴や実績を記載したスキルシートが必要なのです。

実績があればクライアントは安心して仕事を依頼できます。また、エージェント経由でフリーランス求人の紹介を受けるのにも実務経験が必要です。

面談や面接でアピールできる材料を揃えるためにも、最低でも1年程度は実務経験を積んでおきましょう。

未経験の場合は、企業に就職がおすすめ

企業が募集する中途採用のエンジニア求人のなかには、IT未経験者でも可として募集する求人はいくつもあります。未経験者がITフリーランスを目指す場合は、いきなり独立してエンジニア案件の獲得をめざすのではなく、就職して正社員として勤務する経験を挟むことをおすすめします。

まずは企業に就職し、実務経験を積むところから始めてみましょう。スキルアップはもちろん、効率的な仕事のやり方を覚えることもできるので、フリーランスとしての力を付けられます。

もちろん、正社員としてエンジニア転職が難しい場合やすぐにフリーランスになりたい場合もあるでしょう。そのような際はスキルを身につけたうえで仕事探しに挑戦しましょう。

プログラミングスクールで学習

プログラミングスクールであれば、効率的にIT案件の獲得に必要なスキル・知識を身につけられます。

スクールの中には、現役エンジニアが講師としてサポートしているケースもあり、フレームワークをもちいて実践的なWeb開発の内容を学ぶことも可能です。

就職や転職の支援を行っているスクールもあるので、勉強してから実務経験を積める環境も整っています。

Web制作などの簡単な案件から始める

ITフリーランス向けの案件の中でも、最初は簡単な仕事から始めていくとよいでしょう。小規模なWebサイトの制作やLP(ランディングページ)作成など簡単なHTMLコーディング業務といったものも、クラウドソーシングサイトなどを探すと掲載されています。

それらの初心者向けの案件であれば、お試し価格など単価を安く設定することで受注できる可能性もあります。このような案件から少しずつ実務経験を積み重ねることで、より単価の高い案件へチャレンジすることも可能です。

ITフリーランス求人・案件の探し方

ITフリーランスの求人や案件には、さまざまな探し方があります。ここでは、具体的な探し方を4つに分けて紹介します。

知人から紹介してもらう

営業活動の1つとして、知人からクライアントを紹介してもらう方法があります。SNSなどを通じて、より多くの知人に自分を売り込むのも営業活動としては有効的です。

自分ができることをよく知っている人の紹介であれば、自分にあったクライアントを紹介してもらうこともできるでしょう。

クラウドソーシングサイトで探す

クラウドソーシングサイトであれば、豊富なジャンルの案件が掲載されています。全体的に単価は低めですが、経験の浅い人でも受注できる案件があったり、在宅やリモートワークなど副業でとりくめる仕事も多いため積極的に利用してみましょう。サイトによっては、単価交渉も可能です。

求人サイトから応募する

求人情報を掲載するサイトでは、ベンチャーやスタートアップ企業がエンジニアを募集する求人を掲載しています。そのような求人サイトから興味のある企業を探してきて直接営業をかける方法もあります。

例えば、Wantedlyでは、正社員以外にフリーランスに向いたインターンや業務委託などの求人も掲載されています。採用条件(給与や福利構成)は記載されていませんが、カジュアル面談など責任者とも気軽にあって話を聞くことができます。

エージェントを利用する

フリーランス向けのエージェントサービスに登録すれば、自分のスキルや希望する条件に合わせて案件を紹介してもらえます。営業活動を代行してもらえるので、新規案件の受注やスキルアップを目的とした勉強に集中できます。

ITフリーランスで独立する手順

ITフリーランスとして仕事をする際は、独立するまでの手順も把握しておきましょう。

会社をやめて個人事業主になる

フリーランスとして働くときは、まず個人事業主として独立するための書類を提出しましょう。必要な書類にはどのようなものがあるのか、この段落で解説します。

開業届を提出する

開業届は税務署に提出する書類です。これを提出することで、個人事業主として働くことができます。提出には期限があり、開業した日から1ヶ月以内に提出する必要があります。印鑑と身分証明書があれば提出可能です。

青色申告承認申請書を提出する

個人事業主になる際は、開業届けと一緒に青色申告承認申請書も提出しておきましょう。この申請を行うことで、国に納める税金の節税につながります。注意点として、税金に関わる制度は変更されることもあるので、個人事業主として働く際は定期的にチェックしましょう。

国民健康保険に切り替える

退職すると、これまで加入していた社会保険から外されてしまうため、国民健康保険へ加入しましょう。加入を忘れると追加での支払い請求をされる可能性があるので注意が必要です。申請は住所を登録してある市町村区の役所で行えます。

国民年金に切り替える

年金に関しても、退職後は厚生年金から国民年金への切り替えが必要です。国民年金への加入手続きも、住所登録のある市町村区の役所で行えます。退職年月日のわかる書類と年金手帳を持参して申請しましょう。

会社をやめる前にやっておくべきこと

なんの準備もなしに会社を辞めてフリーランスになってしまうと、あとからトラブルが発生する恐れがあります。スムーズに働けるように、ここで紹介する準備はしっかり行っておきましょう。

貯金をしておく

ITフリーランスには、ボーナスや有給休暇など会社がしてくれるような手当・福利構成はありません。仕事が途切れるなど収入が安定しない時期も出てくる可能性があるので、貯金をして安定した生活ができるよう準備することが大切です。3カ月程度は収入がない状態でも生活ができるだけの貯金をしておくと安心でしょう。

クレジットカードを作っておく

独立して個人事業主になると、会社員や公務員と比べてローンや銀行からの借り入れなどに必要な信頼度は低くなります。クレジットカードの申請も通りにくくなってしまうので、必要な人は退職前に作っておきましょう。

スキルと実績をつけておく

クライアントから仕事を受注し、継続して良い関係を築くには、スキルと実績を持っていることが大切です。会社に所属していれば個人の能力に関わらず仕事を続けられますが、ITフリーランスとして働く場合は自分の能力が問われます。

高いスキルと豊富な実績があれば、クライアントは仕事を発注しやすくなります。そのため、会社を辞める前に、スキルアップと何らかの実績を残しておくことが重要です。

人脈を作っておく

人脈作りもITフリーランスにとって重要なポイントです。仕事を受けるには営業活動をしなければなりません。人脈がない状態で営業活動をするのは難しいため、会社に所属しているときから少しでも人脈を広げておく必要があります。

円満に退社する

引き継ぎもなしで辞める、突然辞める連絡をするなど悪い辞め方をしてしまうと、IT業界内で評判が広まる恐れがあります。円満に退社して、自分のキャリアに影響が出ないようにしましょう。

円満に退社できれば、クライアントを紹介してもらえたり、前の会社から仕事をもらえたり、さまざまなメリットが生まれる可能性もあります。

ITフリーランスを長く続けるコツ

この段落では、ITフリーランスを長く続けるコツを解説します。

需要の高い技術で実績を積む

IT技術は日々進歩しているため、需要が高く時代に合った技術で実績を積めば、ITフリーランスとして長く活躍できる可能性があります。常に需要の高い技術やITに関連するニュースに目を向けて、自分のスキルを高める意識を持っておきましょう。

上流工程を担当できるようにする

上流工程(要件定義や設計書の作成など)を担当できる人材は少ないほか、単価も高い傾向にあります。需要の高い案件になっているので、収入アップも意識している人は、実務レベルで上流工程の仕事ができるスキルも習得しておきましょう。

交渉スキルを身につける

ITフリーランスはクライアントと交渉しながら仕事を受けます。単価や受注条件などの交渉はITフリーランスを続けるうえで避けて通れない要素です。交渉次第で、仕事を受注できるかどうかが決まるほか、収入に5~10万円ほどの差がつくこともあります。交渉スキルを身につけて、自分のレベルに見合った報酬の仕事を受注しましょう。

ITの副業でさらに稼ぐ

IT技術を活かせる副業はいくつもあり、フリーランスではたらく本業のほかに副業をすることで収入をあげられます。プログラミングスクール講師や技術顧問として相談をうけるなどスポットでこなせる案件は時間当たりの単価もよいでしょう。

フリーランス専門の求人サイトでも副業案件は掲載されています。安定して長くITフリーランスで活躍できるように、収入を得られる仕事の幅を増やすことは大切です。

ITフリーランスで失敗しないために

ITフリーランスを続けていると、仕事で何らかの失敗をすることもあります。この段落では、大きな失敗へつながらないために必要なことを3つ解説します。

スキルと経験を積み重ねていく

クライアント側が40~50代のITフリーランスに求めるのは経験値です。これまでの経験を活かして、プロジェクトを成功に導くことを期待します。そのくらいの年齢になっても、ITフリーランスとして期待通りの仕事ができるよう、さまざまなジャンルの案件に携わりながらスキルと経験を積み重ねていきましょう。

自己・体調管理に気を配る

ITフリーランスは病気や怪我などで仕事を中断すると、収入がなくなってしまいます。安定して収入を得るためにも、自己・体調管理には気を配り、健康的に仕事を続けられるようにしなければなりません。規則正しい生活習慣を心がけ、健康診断などにも通う必要があります。

勉強を怠らない

仕事を効率化するツールや、仕事へ活かせる技術は日々進化して新しくなっています。さまざまなクライアントの要望に応えるためにも、これらの情報をキャッチして、勉強は怠らないようにしましょう。経験を重ねていくと、若いエンジニアと話す機会も出てくるので、新しい情報はコミュニケーションツールとしても活用できます。

ITフリーランスのメリットとデメリット

これからITフリーランスを目指す人は、この職種のメリット・デメリットも把握しておきましょう。

ITフリーランスのメリット

具体的なITフリーランスのメリットを3つ解説します。

単価や内容で仕事を選べる

ある程度、ITフリーランスとして経験を積むと、自分のライフスタイルに合わせた仕事を選べるようになります。経済状況にも合わせながら仕事を選べるようになるので、自分のキャリアアップに活用できそうな案件があれば、単価の低さ高さに関わらず積極的にチャレンジできます。

働く時間・場所の融通が効きやすい

ITフリーランスの大きな魅力として、働く時間や場所の融通が利きやすいことが挙げられます。家庭の事情に合わせて時短勤務やリモートワークが可能です。クライアントへの交渉時に、働き方についても相談してみましょう。

年収が上がる

スキルや実績があれば、20代でフリーランスになっても年収が上がるケースは多いです。ただし、在宅型の案件だけでの年収アップは難しいので、高単価な案件が多い常駐型なども積極的に受注しなければなりません。

ITフリーランスのデメリット

ここからは、ITフリーランスのデメリットを3つ解説します。

収入が不安定

ITフリーランスは受注できる案件がなければ、収入が減ったり、完全になくなったりします。人生計画が立てづらいというデメリットも理解して、仕事を安定的に続けられる状態を自分で作る必要があります。具体的には、複数のエージェントへ登録する、長期契約できるクライアントを増やすなどです。

交渉や事務作業も自分でしなければいけない

会社に所属していれば、交渉や事務作業は他部署に任せることができます。しかし、ITフリーランスはこれらを全て自分で行う必要があるため、仕事内容やスキルアップ以外にも気を使わなければなりません。コミュニケーションや細かい事務作業が苦手な人は負担に感じる恐れがあります。

与信がなくなる

ITフリーランスは経済的に不安定なので、会社員の頃よりも与信がなくなります。結婚や大きな事業を自分で始めようと考えている人は、ローンが組めない、融資を受けられないといったリスクも十分に理解しておきましょう。

ITフリーランスの需要と将来性

ITフリーランスとしてのキャリアを考える際は、将来性や需要などもしっかり把握する必要があります。

リモートワークや在宅の案件が人気

世の中のIT化が進みライフスタイルも変化したことで、リモートワークや在宅の案件も増加しています。自由な働き方を希望する人も増えたため、これらの案件は人気が高いです。ITフリーランスへ仕事を発注する企業も増えつつあるので、このような働き方を将来的にも続けられる可能性はあります。

業務委託の受け入れ体制が整い求人需要も増加する

ITフリーランスは契約で働く期間が決まっているため、クライアントは人件費を変動費化できます。クライアント側からすると、経営状況に合わせて必要な人材を配置できるので、将来の見通しや先行きが不透明ななかでもITフリーランスは受け入れやすい人材といえます。

そのため、業務委託で契約するプロフェッショナル人材や副業ワーカーを受け入れる企業は増加しており、今後も需要が高まる傾向にあります。

より職種や分野毎の専門性を問われる

拡大を続けるIT/Web業界では、作業内容に応じて職種が細分化される傾向にあります。例えば、システムエンジニアの場合でも、設計や構築、保守・運用、テストとわかれますし、役職もプロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャー、テックリード、ITアーキテクトなどさまざまなポジションが存在します。

今後の未来においてITフリーランスの案件もより細分化され、分野ごのに専門的な案件が増える可能性があります。はば広い知識やスキルも大切ですが、得意分野を見つけて専門性を高めていくことも忘れてはいけません。

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