キャリア

2019/08/02

機械学習エンジニアの年収・給料、転職の方法は

IT業界の方で、機械学習エンジニアへの転職やキャリアチェンジを考えている方も多いのではないでしょうか。機械学習エンジニアは、将来が期待されるAI分野で必要とされる人材です。Machine Learningの頭文字をとってMLエンジニアとも呼ばれます。

今回の記事では、機械学習エンジニアの平均年収や給料、転職・就職の方法について説明します。

機械学習エンジニアとは

機械学習エンジニア(MLエンジニア)は、AI技術を利用したシステムやアプリケーションを開発するエンジニアです。機械学習のワークフローを理解し、AIの特性を活かした設計・開発を行える技術者はまだまだ少なく、希少価値の高い職業として人気があります。機械学習モデルの作成や評価・調整には統計や数学の知識が必要となり、AIに与えるデータを扱うためデータベースやクラウド、セキュリティなど開発に関するスキルも求められます。

機械学習エンジニアと関連する職業

機械学習エンジニアと関連する職業として「データサイエンティスト」と「データエンジニア」が挙げられます。データサイエンティストは人工知能プロジェクトに欠かせない存在で、主な仕事はデータを分析し予測モデルを構築することです。機械学習エンジニアと協力しながら、プロジェクトに取り組んでいきます。

一方、データエンジニアは主にデータ基盤の設計・構築・運用に携わる仕事です。顧客データやソーシャルデータなどを収集し活用するためのデータアーキテクチャの設計やパフォーマンス向上などの役割が期待されています。そのなかでも、とくに機械学習システムの保守・運用を担当する役割はMLOpsと呼ばれ分業が進んでいます。

機械学習エンジニアの年収・給料事情

機械学習エンジニアの海外と日本における平均年収などを紹介します。キャリアチェンジを図るうえで、新しい仕事の年収相場や給料事情を知っておくことは非常に重要です。

海外の機械学習エンジニアの平均年収

海外、特にアメリカは機械学習において世界最先端の技術を誇っている国であり、エンジニアの給与が日本よりも高いということがたびたび話題になります。そのように優遇されているアメリカのIT技術者の中でも、機械学習エンジニア(Machine Learning Engineer)の年収はさらに高い傾向にあります。アメリカの求人サイト「Glassdoor」によると機械学習エンジニアの平均年収はおよそ1400万円、売り手市場による給与相場の高騰に拍車がかかっています。

機械学習エンジニアとしてより高い報酬を得るためには、活躍のフィールドとして海外を視野に入れてもよいでしょう。

日本の機械学習エンジニアの平均年収

次に、日本国内での平均年収を紹介します。求人情報サイト「indeed」に掲載のデータによると機械学習エンジニアの平均年収は626万円で、一般的なエンジニアの539万円よりも87万円高くなっています。ただし、上記で紹介したアメリカでの平均年収と比較すると半分以下のため、低いといえるでしょう。

とはいえ、こちらはあくまで収入の目安でありAI開発の求人需要が伸びているなかトヨタ自動車やソニー、NECなど大手企業でAI人材の給与を優遇する動きもあります。また、これから転職を考えている方は、より具体的な個別企業の求人に興味があるかもしれません。以下では企業別の年収例と給料相場を紹介します。

企業別の年収例・給料相場

株式会社 カカクコム 機械学習エンジニア:800~2000万円
株式会社DeNA MLエンジニア/AIデータエンジニア:350~1500万円
株式会社一休 機械学習エンジニア:500~1200万円
株式会社アイスタイル 機械学習エンジニア:600~1000万円
Supership株式会社 機械学習エンジニア:400~1000万円
株式会社ビズリーチ 機械学習エンジニア:400~1000万円
株式会社LIFULL 機械学習エンジニア:637万円~945万円
株式会社空 機械学習エンジニア:600~900万円
株式会社ピースオブケイク MLエンジニア:400~900万円
株式会社リクルートライフスタイル 機械学習エンジニア:540~880万円
BASE株式会社 機械学習エンジニア:500~800万円

企業が募集する求人情報を確認すると、日本の機械学習エンジニアは一般的に500~1000万円程度が給料相場となっています。年収にかなり幅があるのは、機械学習エンジニアは技術職であり、過去の知識や経験が非常に重視されるからです。高度なスキルを持った人材であれば、ヘッドハンティングの対象となり、最初から2000万円越えの年収を期待することも夢ではありません。

機械学習エンジニアの年収アップのポイント

機会学習エンジニアは、しっかりと経験を積みスキルを伸ばすことで技術を収入にかえることができる職種です。また、他のエンジニア同様、経営やマネジメント層になることで年収アップの機会があります。ここでは、機械学習エンジニアの年収をアップさせるポイントを紹介します。

専門分野での経験を積み、スキルを高める

機械学習エンジニアのなかでもプレイヤーとして年収アップを狙うのなら、スキルを高める努力をすることは必須です。その際に、重要なのは将来価値が高まりそうな分野や専門性や希少性が高いスキルを持っている人ほど、エンジニアとしての価値が高まるという点です。自然言語処理、画像処理、音声処理など分析目的によって専門領域を手に入れたり、広告、金融、製造業など業務知識を得ることで、その分野に強いというブランディングを行うことはフリーランスとして独立する際にも役立ちます。

課題に適した技術選択、開発方針の策定などの経験を積む

エンジニアは一般的に技術職だと思われがちですが、ある程度の知識や経験を積んだ人の活躍の場は現場だけではなくなります。機械学習エンジニアの場合は、AI開発の技術選定や要件定義などに取り組むことも多く、開発方針の策定や課題に適した技術を選択する能力を磨くことで、そのようなマネジメントを行う人材となれるでしょう。つまり、現場でエンジニアとして働くよりも開発チームの責任者として働く方法です。チームをまとめる立場になることで、これまでとは違う視点から仕事に携わっていく能力が求められます。それぞれのエンジニアをまとめ上げるにはそれなりの苦労が伴いますが、やりがいが増すことや年収がアップしやすいことはメリットです。

海外論文を中心に最新技術をキャッチアップする

機械学習やAIの分野は、日本が最先端の技術を誇るわけではなく、アメリカや中国が中心となって世界をリードしています。しかも、先端技術の分野における進化のスピードは非常に速いので、海外で新しい技術が発表されたときにすぐに内容を理解しなければ、置いて行かれてしまいます。つまり、企業にとって海外論文を読める語学力の高い人材は非常に貴重なのです。自らの価値を高めて年収アップにつなげるためにも、技術スキルと同時に語学スキルも高める努力をする必要があります。

機械学習エンジニアに転職する方法

機械学習エンジニアになるには、「新卒採用」と「中途採用」の2つのパターンがあります。ここでは、中途採用で転職する場合をメインに解説します。どちらのパターンでも、統計や数学、ITのスキルが必要です。未経験者の場合は、まずはITエンジニアになることを目指しましょう。

中途採用の場合は実務経験が必要

キャリアアップの主な方法として挙げられるのが、中途採用から機械学習エンジニアになる方法です。人手不足のためポテンシャル枠で採用を行う企業もありますが、機械学習エンジニアは即戦力を必要としている企業が多いので、中途採用の場合は、機械学習やAIに関する実務経験が必須だと考えていたほうがよいです。

そのため、ITエンジニアが機械学習エンジニアへの転職を行う際は、書類選考や面接などの選考を突破できる材料を揃える必要があります。書籍などから独学で学びkaggleなどのアウトプットに取り組むでもよいですし、AIエンジニアに教えてもらえるプログラミングスクールなどで勉強を重ねてから、転職活動に取り組むなどです。

また、サーバーサイドの開発やインフラ・データベースなどで大規模な分散処理などを経験したエンジニアであれば、分析基盤などの構築・運用を行うデータエンジニアを目指すことも有効です。

経歴やスキル次第ではポテンシャル枠での転職も可

機械学習エンジニアとして採用してもらう可能性を少しでも高めたい場合は、情報科学系の大学・大学院で専門知識を学びなおすという方法もあります。また、大学や大学院で機械学習を学んた経験がある若手であれば、現在の職業に関係なくポテンシャル採用によって機械学習エンジニアとして働く活路を見いだせることがあります。ただし、ポテンシャル採用の場合、即戦力とみなされるケースは少ないので、最初のうちは給与が低く抑えられる可能性が高いことは覚えておきましょう。

未経験の場合は、まずITエンジニアとして就職を目指すことも

これまでまったくIT業界と縁もゆかりもない場合に、いきなり機械学習エンジニアとして働くのは不可能ではありませんがかなり難しいです。そのため、業界未経験で機械学習エンジニアを目指す場合、まずはITエンジニアとして働くことをおすすめします。ITエンジニアとしてスキルを磨きながらAIの知識を学び、機械学習エンジニアとしてキャリアアップを図るというスキームです。ただし、このスキームを達成するためには、かなりの努力が必要になることはいうまでもありません。機械学習や数学などの勉強とともにITスキルの学習についても第一歩を踏み出してみるとよいでしょう。

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