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2019/07/30

データサイエンティストを目指す勉強法、採用のポイント、就職・転職した後に

AIを扱う職業としてデータサイエンティストの人気が高まっています。海外だけでなく国内でも需要が伸びており、将来データサイエンティストを目指して勉強中の方も多いのではないでしょうか。一方で、高いスキルが要求されるデータサイエンティストには未経験からの採用や経験なしでの転職は敷居が高いのもまた事実です。

今回の記事では、実務未経験者がデータサイエンティストとして採用されるための勉強法を解説します。習得すべきスキル・知識や勉強のコツ、転職・就職後の学習方法についてもみていきましょう。

データサイエンティストを目指す前に

データサイエンティストを目指すには、まず習得しておくべき技術やスキル・知識があります。この段落では、学習を進めるうえで必要な技術・知識について紹介します。

Pythonなどのプログラミングスキルが必要

データサイエンティストには、Pythonなどのプログラミング言語によるコーディング技術が求められます。データサイエンティストはビッグデータの解析や機械学習などを専門に扱う職種です。Pythonは機械学習をライブラリやフレームワークで実装する際に必要となるため、データサイエンティストを目指して勉強する際に必要な技術となっています。

統計手法や数学、機械学習についての理解が必要

データサイエンティストはさまざまなツールや数式などを駆使してデータの分析を行い、企業や社会が抱える問題を解決する専門家です。膨大なデータを正しく理解し分析するには、統計学や数学、機械学習などは習得しておくべき知識となっています。Pythonのライブラリを利用する際も、裏側でどのような処理が行われているかを理解するためにも数学の知識は必要です。特徴量の抽出やハイパーパラメータ調整などAIの調整作業では、解析したデータから必要なデータがどれなのかを取捨選択する必要があります。統計学はこの作業に必要な知識なので、データサイエンティストを目指す人は必ず習得しておきましょう。

最新論文や海外サイトの閲覧に英語力が必要

AIでできることの限界を見極め開発の方向性や現場での開発を主導するリーダーや研究者として一人前のデータサイエンティストになるには、世界の最新技術に目を向ける必要があります。最新技術は論文や海外サイトなどに多く掲載されているため、知識・技術を磨くには英語、中国語などの語学力が必要です。また、世界的にデータサイエンティストは不足しているため、グローバルに活躍するためにも英語力を養っておきましょう。日常会話レベルの英語力はもちろん、数学や物理などの理系英語は特に重要です。

データサイエンティストになるための勉強方法

ただ闇雲に勉強しても、データサイエンティストとして技術・知識を身につけるのは難しいです。正しい勉強法を理解して効率的に技術・知識を身につけていきましょう。ここからは、データサイエンティストになるための効果的な勉強法や学習手段を紹介します。

まずは書籍を読んでみる

プログラミングや機械学習の初心者は、まず書籍を読むことから始めてみましょう。書籍は情報が整理され、まとめられているので理解しやすくなっています。さらに、初心者向けの書籍も多く出版されていますので、自分のレベルに合わせて学習を進められます。また、基礎的な知識を身につけるには、まず機械学習やAIに関する書籍から読み始めましょう。専門用語や機械学習の勉強を進めるうえで前提となる知識を身につけられます。

学習サイトを活用して勉強する

データサイエンティストにとって必要な知識・技術を学ぶには、学習サイトを活用する方法もあります。具体的にどのようなサイトがあるのか紹介します。

Coursera 機械学習コース

Courseraは世界中の大学で実施される学習コースをオンラインで学べる教育サービスです。基本的には無料で学習できるので(有料コースもあり)、合わないと感じたときは別の教育サービスを利用しても金銭的なリスクはありません。また、機械学習コースは、トータルの学習時間が55時間とボリュームがあります。学習内容には数学やPythonに関する知識が必要なところもあるので、あらかじめこれらの学習をしておくことが大切です。

機械学習 | Coursera

Chainer チュートリアル

日本のAI企業であるPreferred Networks (PFN)はChainerの基礎を学ぶためのチュートリアルを無償公開しています。Chainerはニューラルネットワークの学習や計算ができるオープンソースソフトウェアです。PFNの公開しているチュートリアルは、Chainerを扱えるようになるための数学に関する知識やPythonのプログラミング入門などの学習が行えるようになっています。また、初心者が学習の途中で挫折しないよう、段階的に学習できる工夫がなされているのが特徴です。データサイエンティストを目指すうえで必要な知識を習得できるので、積極的に利用してみましょう。

ディープラーニング入門:Chainer チュートリアル

Aidemy

AidemyはAIプログラミングの学習ができるサービスです。初心者でも始めやすいよう、プログラミングに必要な環境構築が不要になっています。さらに、Pythonのプログラミングの基礎や、数学の知識がない人でも学びやすい実戦形式のテキストなど、さまざまな学習方法が用意されているのが特徴です。また、コースの種類も豊富で、データサイエンティストの入門編や統計学の基礎、ネットワーク分析などがあります。自分に合ったコースで効率的な学習ができるサービスとなっています。

AIプログラミング学習サービス Aidemy

スクール・講座で学ぶ

データサイエンティストを目指すための知識・技術はスクールや講座などでも習得可能です。スクールや講座では、データサイエンティストに必要な幅広い知識を体系的・効率的に学べるようになっています。例えば、統計学や機械学習などの知識を学びつつ、データ分析を行うためのコーディングの授業や、スマホ・PCなどで空いた時間に学べる通信講座を用意しているところもあります。自分のレベルや生活に合った学習方法を選べるのが、スクール・講座の特徴です。転職・就職支援などを行っているスクールもあるので、将来的なことも考えて受講するかしないかを検討しましょう。

AI技術専門スクール AIジョブカレ

資格を取得する

データサイエンティストになるための資格は特にありませんが、知識・技術を着実に習得するためのステップとして取得する人もいます。さらに、就職・転職活動において資格を取得していると、客観的に自分の実力をアピールする材料となります。データサイエンティストとして取得しておきたい資格としては、基本・応用情報技術者試験や統計検定、オラクルマスターなどです。特に、基本・応用情報技術者試験を取得しておくと、IT関係の仕事で必要な最低限の知識を身につけることができます。統計検定は統計に関する知識、オラクルマスターはデータベースの管理・運用などに関する知識・技術を習得可能です。

データサイエンティストに役立つ資格6選!資格取得のメリット、難易度、スキルを解説

データサイエンティストを目指す勉強のコツ・ポイント

データサイエンティストになるためには、幅広い知識と技術を身につけなければなりません。効率的に勉強するためのポイントを押さえておくと、余計な時間やコスト、手間を省くことができます。ここからは、データサイエンティストを目指すための勉強のコツを解説します。

書籍を参考に簡単な内容から実装してみる

プログラミングの知識・技術は、書籍を読んでいるだけでは習得するのが難しいです。効果的に身につけるためにも、実際に自分でコードを書き、動かしてみることが大切です。初心者の場合は簡単な内容から実装してみましょう。書籍に記載されているプログラミング例を参考に、理解できる範囲で実装することにより、知識と技術が身につきやすくなります。

ブログやQiita、Githubなどに学んだ内容をアウトプットする

学習した内容はアウトプットすることで、より身につきやすくなります。頭の中にインプットしただけでは、何をどれだけ習得できているのかがわかりづらいです。理解した内容を説明できるようになっていれば、自分の知識・技術として習得していることが証明できます。例えば、ブログやQiita、Githubなどにプログラミングの内容や数学の知識などをアウトプットしてみましょう。抜けている箇所や自分の得意な内容が把握できるようになります。

勉強会やイベントに参加する

難しい知識や技術を学習していると、途中で挫折してしまったり、集中力が続かなくなったりするケースがあります。このような場合、一緒に勉強する仲間がいるとモチベーションが高まるほか、お互いに疑問点を出し合って解決することで学習効率を上げられます。そんな仲間を増やすには、勉強会やイベントなどに参加してみましょう。分野ごとにさまざまな勉強会・イベントが開催されています。1人でコツコツ勉強していくことも大切ですが、積極的に参加して知識・技術を高めあえる仲間を探すことも必要です。

データサイエンティストとして採用されるために

データサイエンティストとして企業に採用されるには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。この段落では、知識・技術以外に必要なポイントについて紹介します。

エンジニアや分析職などの実務経験を積む

転職・就職では、実務経験のある人材ほど経験や実績が評価されるため、採用されやすい傾向にあります。データサイエンティストの場合、エンジニアや分析職などの経験があることで、必要な知識やスキルがあると認められやすいです。また、データサイエンティストの募集要項などには、実務経験が何年以上必要などの記載があることも多く、採用されるための条件にもなっています。

Kaggleで上位入賞する

Kaggleは機械学習やデータサイエンスなどに関わる人が集まるコミュニティです。企業とエンジニアをつなげる場としても活用されますが、エンジニアの実力が評価されるコンペも開催されています。このコンペで高い評価を受けることができれば、実務経験のない人でも企採用面接のアピールポイントになります。

就職・転職したあとの勉強法

データサイエンティストとして転職・就職に成功したあとも勉強は続けなければなりません。技術は日々進歩しているので、勉強していなければついていけない恐れがあります。この段落では、転職・就職したあとの勉強法について紹介します。

実務を通して得意領域や専門分野を確立する

データサイエンティストとしてプロの現場で働く際は、得意領域や専門分野を確立することが大切です。実際にプロジェクトへ参加し仕事をする際は、自分の得意な分野の作業を行います。ただし、得意・専門的な分野が1つだけでは、活躍の幅は狭くなります。そのため、実務を通じて自分の得意・専門的な分野を少しずつ増やしていきましょう。データサイエンティストとして活躍できる人材になるには、どれだけの知識・技術を持ち、それらをプロジェクトへどう活かせるのかが大切なポイントです。

論文や技術ブログから最新技術をキャッチアップする

IT技術は日々進化し続けているので、新たな情報をインプットしていないと自分の知識・技術が時代遅れになってしまいます。そのため、論文や技術ブログなどから最新技術の情報をキャッチアップし、知識・技術をアップデートしていきましょう。論文や技術ブログは国内だけでなく、海外から発信されているものにも目を通しておく必要があります。

学会・カンファレンスに参加する

ある程度の論文を読みこなすことができれば、次は学会やカンファレンスなどに参加してみましょう。国際的な学会であれば、世界で活躍する研究者を実際に見ることができます。論文では得られない刺激を受けるきっかけになり、モチベーションを上げることにもつながります。具体的な学会としては、国内の場合は情報論的学習理論、国際学会ではICMLやKDDなどが有名です。学会やカンファレンスで技術発表している研究室について調べる際は、AINOWのAI Lab Mapを利用してみましょう。研究ジャンルや地域別に研究室がまとめられているほか、AI研究のトレンドなどもチェックできます。

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