PMOの求人案件

PMOの求人案件

IT業界でPMと並び、注目される職種に「PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)」があります。コンサルティングファームで数年はたらきPM・PMOの業務経験を経たのちに独立するフリーコンサルタントも多いため、PMOの求人や報酬単価の目安、仕事内容について興味のある方も多いのではないでしょうか。

この特集では、PMOの求人動向から始めて、PMとの違い、フリーランス案件で求められるスキル、年収や将来性、さらにそのキャリアパスまで詳しく見ていきます。

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PMOの求人動向

プロジェクトの円滑な進行や支援をおこなうPMBOKなどの考え方を組織にとりいれ、プロジェクト管理に導入する企業が増加しています。PMO(Project Management Office)を導入することで、プロジェクトのスコープやコスト・リスク管理を高度化し、成功確率を高めることが期待できるためです。ITプロジェクトの現場においても、必要な人材を必要な数だけ調達するという考え方から、業務委託でPMOの仕事を請け負うフリーランスを求める現場で求人が多く出されています。

PMOを求める声は、現場だけでなく経営視点でも必要となっています。もともとPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)はアメリカでうまれた職種です。日本ではあまりなじみのない職種といえるでしょう。それだけに今後伸びしろがある面もあります。また、IT業界に限らずプロジェクトの細分化・専門家が進んでいることでマネジメントを担当するPMOの役割が今後重視されていることも予想されています。

フリーランスのPMO求人はまだまだこれから、IT業界だけでなくコンサル業界のキャリアパスとしても豊かな将来性を備えていると言えるでしょう。

PMOの求人案件

PMとの違い

プロジェクトをマネジメントする立場といえば名前も似ているPM(プロジェクトマネージャー)も頭に浮かびます。PMOとの違いはマネジメントを担当する範囲と権限にあります。PMOはプロジェクトマネジメントの支援を担当する役割なのに対してPMはプロジェクト全体を統括・マネジメントすることをおもな役割としています。

ですからPMの方が権限が強く、PMOはPMのもとで担当する部門のマネジメントを手掛けるという形になります。これまではPMはいてもPMOは配置されていないケースが多かったのですが、プロジェクトの大規模化、細分化の影響もあって部門ごとに統括する職種が必要になるケースが増えているのです。この点こそ、フリーランスをはじめとしたPMOの今後の求人動向と将来性を左右する重要な部分でもあります。

PMOの役割

PMOは、PMの片腕としてプロジェクトマネジメントの支援を行うのがおもな役割ですが、どの業務を担当するかによって若干役割や求められる専門的な知識に違いが出てきます。例えばPMOアドミニストレーターと呼ばれるタイプはおもに事務作業を管理する分野に対して支援を行うのに対して、スタッフが使用するシステムの管理やセキュリティなどプロジェクトが円滑に進むための部門で活躍するPMOエキスパートという立場もあります。

さらにPMOの中でもっとも権限が強く、複数のPMOを統括する立場としてPMOマネージャーというタイプもあります。ただこれはPMと役割がかなりかぶる部分もあるので配置されないこともあります。

以下では、いずれのPMOにも共通する役割を紹介します。

プロジェクトの可視化

PMOの種類にかかわりなく求められる役割がプロジェクトの可視化です。簡単に言えば「進捗状況を目に見える形で把握する」こと。プロセスを図示することもあれば、進捗状況、スタッフの配置、予算管理、さらにリスクや課題の管理なども担当します。

担当する部門において問題なくプロジェクトが進行しているか、また他の部門との連携が必要な場合にどういった形で作業を進めていけばよいかといった状況の把握が欠かせません。そのうえでスタッフやPM、クライアントにわかりやすく説明できることも必須です。

コミュニケーション促進

マネジメントと名前の付く職種では必ずコミュニケーション能力が問われるものですが、PMOの場合には本人とスタッフとのコミュニケーションだけでなく、現場全体のコミュニケーションを促す環境づくりが求められます。直接合って意思疎通を行うだけでなく、メールでのやり取りも含めて無駄のないコミュニケーション環境を用意するのも大事な役割です。

意志決定を支援

どんなプロジェクトでも納期とスケジュールを意識したうえで進めていく必要があります。しかしその過程で予定の変更や課題の解決といった予期せぬ事態が起こるもの。そんな時にはPMの迅速な意思決定によって処理していく必要があります。その際にPMOは意思決定を支援する役割が求められます。

つねにPMの独断や勘などで意思決定するわけにはいきませんから、合理的な決定を 下すための提案や情報提供、またその決定にスタッフが納得できるような環境づくりなどがPMOには求められるのです。

プロジェクトを一元管理

そして担当する部門のプロジェクトの一元管理。プロジェクトの全体図も考慮に入れながら滞りなく進捗しているか、また必要に応じて人材の補充や配置転換といった決定が必要になってきます。スタッフが働きやすく、また作業をスムーズに進められるような環境を維持するための管理が欠かせないのです。

PMOの種類

先ほども少し触れましたがPMOには担当する部門や職種によって3つの種類に分けられます。

PMOアドミニストレーター

PMOアドミニストレーターは、事務作業を支援するエキスパートとして、プロジェクトの推進に必要なデータ収集や情報の共有、経理の処理や種類の作成、会議の準備・運営などを担当します。プロジェクトの円滑な進行に欠かせない存在であり、とくに人材を管理する能力が問われます。

プロジェクトマネジメントに必要な事務作業をPMOアドミニストレーターが支援することで、PMはプロジェクト管理に集中できるのです。

PMOエキスパート

おもにプロジェクトマネジメントの標準化を担当するのが、PMOエキスパートと呼ばれる役割です。幅広い業務を担当するため、経験やスキルが豊富な人材を配置することが通例となっています。業務では情報やセキュリティの管理をはじめプロジェクトを巡る環境の整備や維持・改善を担います。

各種情報の分析やビジネス分析をもとにプロセスの可視化や文書化をおこない、人材開発、ツール分析なども担当します。スタッフが共有できる統一したルール、システムの管理やセキュリティの運用なども重要な仕事です。

PMOマネージャー

PMOをマネジメントするPMOともいえるのがPMOマネージャーです。PMOが業務をしっかり行っているかどうかをチェックし、課題が生じたときには対応する、さらにプロジェクト管理の維持やPMOの人材育成なども担当します。

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PMOの仕事内容

これらPMOの役割を担っていくためにはさまざまな仕事をこなすことがもとめられます。

プロジェクト運営事務局

全体のプロジェクトを運営していく事務局としての役割。それぞれの部署のマネジメントを手掛けつつ、プロジェクト全体を円滑に運営していくための環境づくりと維持を日々行っていきます。PMをサポートしつつ、PMO同士も連携しながら仕事を行っていくことになります。そのプロジェクトの中枢頭脳といったところでしょうか。

内部基準や標準化

メールやシステムの利用といった内部基準を標準化する仕事もあります。多くのスタッフが参加するプロジェクトの場合、こうした内部基準を標準化しておかないとAの部署では使えるアプリケーションがBの部署では使えない、メールのやりとりが煩雑になりすぎて時間ばかり食ってしまうといった問題が起こりかねません。統一したルールを作り、部門間の連携も含めてプロジェクトの進捗をスムーズに進めていくための環境づくりが欠かせないのです。

PMOに求められるスキル

こうした役割や仕事内容をこなすためには幅広い知識やスキルが求められます。キャリアの最初からすべてを身に着けている必要はありませんが、経験を積みながら知識とスキルを蓄積させてPMOとしてさまざまなプロジェクトに参加できるよう目指していくことになります。

IT業界全般に通じる幅広い知識

当然のことながらIT業界全般に通じる幅広い知識が欠かせません。「この分野はよくわからないので…」などと言っていてはPMOとしては務まりませんし、いざPMOとしての役割が求められたときにどうしたらいいかわからないではマネージャー失格です。基本的な知識を幅引く身に着けたうえで担当するプロジェクトに関連する知識を深めていく、そんな向上心も求められます。

文書作成スキル

資料や各種書類の作成はもちろん、報告書やプレゼンテーションにおいて文書作成スキルが求められます。ワードやエクセル、パワーポイントといったソフトを使いこなすスキルはもちろん、文章力そのものも必要です。

コミュニケーションスキル

マネジメントにはコミュニケーションスキルは必須。管理職という面もあるため、部下にあたるスタッフとのコミュニケーションはもちろん、PMやクライアントとの間に信頼関係が構築できるようなスキルも必要です。

開発スキル

実際に開発作業を行うのはエンジニアやプログラマーですが、その内容の把握や進捗状況の確認、課題の解決などの際にはやはりPMOにも一定レベルの開発スキルが求められます。少なくとも「何をやっているかわかる」程度の知識は欠かせないでしょう。

あまり開発についての知識・スキルに無知だと現場のスタッフとのコミュニケーションが難しくなるだけでなく、リーダーとしての資質を疑われてしまう恐れも出てきます。

トラブル対処スキル

万一トラブルや課題が生じたときに対処できるか。自分が担当する部門内で解決できるトラブルだけでなく、他の部署との協力やプロジェクト全体で取り組まないと解決できないトラブルに対する対処能力も求められます。状況を冷静に分析し、理論的かつ説得力のある形での解決策を迅速に見出す。そのためにも普段から状況をしっかりと把握し、トラブルのリスクを想定し、万一起こったときにはどのような対処方法がベストなのかを検討する。そんなリスクマネジメントも重要なスキルとなるでしょう。

PMOの年収

まだ日本ではなじみが薄く、現場で実際に活躍する機会も限られているので平均年収のようなデータはまだ存在していません。ただしITプロジェクトの推進に欠かせない重要な役割を担う仕事だけに高収入が期待できます。相場としては500~700万円程度といったところでしょうか。

PMの平均年収が600~800万円程度のため、PMOでもPMに近い年収を期待できます。そのため、PMにはスキル不足とされたSEのキャリアチェンジとしてもPMOはおすすめです。PMOでプロジェクトマネジメントの経験を積み、そこからさらに上の責任者としてPMを目指すことも可能だからです。

正社員の平均年収

プログラマーやエンジニアから正社員として現場でキャリアを積みながらPMOになるケースも多いため、この仕事を担当する環境になる段階ですでにかなり年収が高い水準に達していることが多いのも特徴です。PMOとしてのキャリアをスタートさせた段階で年収600万円を超えていることも珍しくはないでしょう。

フリーランス案件の単価相場

フリーランスのPMO案件の報酬単価はプロジェクトの内容や経験によって大きな差が出てくるため全体の平均を出すのは困難です。ただし、実際の求人では80~120万円程度のものがよく見られるため相場といってもよいでしょう。長期にわたるプロジェクトや規模の大きなプロジェクトとなると150万円を超えるケースも出てきます。

しかしながら、こうした高単価の案件には豊富な経験やスキルが問われるなどハードルが高く、PMOならだれでも担当できるというわけではありません。

PMOの需要と将来性

日本ではまだまだこれからといった印象のPMO。それだけに「伸びしろ」はたくさんあります。今後需要が高まっていくのは間違いないでしょう。

ただ一方で将来性に関しては適正が求められる部分がでてくることが予想されます。もともとPMOという職種そのものがプロジェクトの専門化や細分化によって生まれた面があるだけに、PMOには高度なスキルや専門知識が求められます。

こうした高い要求に応えられる人はフリーランスとして引っ張りだこになり高収入も期待できる一方、なかなか応えられない人は低めの単価を請け負い続けなければならない、または仕事そのものを見つけられない可能性も出てきます。

PMOそのものは将来性が期待できる一方、高いハードルをクリアできるかどうかが問われることになりそうです。

コンサルティングファームで需要が高い

PMOが注目されている背景にはコンサルティングファームの求人案件において業務委託で稼働するフリーランスの需要が高まっている点が挙げられます。現代では経営戦略や事業課題の解決はIT化や情報化と密接に関わるため、大手コンサルティングファームでもDX(デジタルトランスフォーメーション)に関するプロジェクトが増加しているためです。

ともすれば、納期や開発工数がかさみがちなITプロジェクトの円滑な進行に関わるものとしてPMOの役割やスキルが注目されているのです。もともとPMOにはトラブル処理能力が求められますし、プロジェクトを成功へと導くためのスキルやマネジメント能力はコンサル出身者にも適しているからです。

コンサルタントがPMOとなる理由

そのためSE(システムエンジニア)がキャリアアップの過程としてPMOを目指すだけでなく、コンサルタントがキャリアパスの一環としてPMOになるケースも増えているのです。

これまで何度か触れたようにIT業界に限らずビジネス全体でプロジェクトの大規模化や専門化が進んでいます。そうなるとコンサルティング業界でもそうした環境に対応するためのスキルや知識が求められます。かつてのように税務や法務といった分野だけでなく、プロジェクトの推進に深くかかわる形でマネジメントを行っていく必要も出てきているのです。

そのためPMOとしてのスキルや知識を身に着けることで「時代が求めているプロジェクトマネジメント」を提供できるケースが増えていると考えられています。逆に言えばプログラマーやエンジニアからでもPMOを目指して正しいステップを踏みキャリアチェンジをおこなうことで、マネジメント業務も担当できる環境になりつつあるともいえそうです。

PMOの将来性

将来性に関しては先ほども触れたように需要は間違いなく高まっていくものの、求められるスキルや技術がどんどん高くなっていくことが予想されます。現代ビジネスは移り変わりが非常に激しいだけにPMOになれたからといって油断せず、つねに最新のビジネスの動向や専門知識を学び続けながらキャリアを磨きをかけていく意識が求められるでしょう。

またPMOをPMへの足がかりにするケースが今後増えていくことが予想されます。PMOをゴールにするのではなく、キャリアの一つの過程と位置付けたうえで目指していく。そんなアプローチも可能になっていくことでしょう。

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